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《ワールドユース2005》★家長昭博選手(G大阪)インタビュー〜2〜★(05.06.02)

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家長 昭博 Akihiro IENAGA
(ガンバ大阪・MF・背番号14)
ガンバ大阪Jrユース−ガンバ大阪ユース−ガンバ大阪
1986年6月13日生 大阪府出身 173cm/70kg
ユース時代、高校3年生時にJリーグ初出場。度胸の座った、いい意味でのふてぶてしさを感じるプレーで攻撃を彩ると共に、初ゴールもゲット。この年代では、いち早くその才能を示すことで『プロ』としてのスタートを切った家長。

ガンバ大阪での日々を聞いた前編に続き、今回は、U-20日本代表の中でも仲がいい前田俊介(広島)や本田圭佑(名古屋)、苔口卓也(C大阪)らとの交友録、目前に迫ったワールドユースへの思い、その先のビジョンなどを通して、家長昭博のパーソナリティに迫る。(インタビュー:高村美砂)


◆「家長昭博選手(G大阪)インタビュー〜1〜」はこちら
ワールドユースでは、「自分が何ができるのか」にこだわりたい
−チームでのサッカーがベースになり、ユース代表ということがあるかと思いますが?


家長昭博選手(以下家長) そうですね。僕の場合、チームと代表とでそんなにポジションも変わらないし、やることもあまり変わらないですからね。ガンバでの自分のいいところに、代表での自分のいいところっていうか…そういうものをもっと加えていって、自分らしい形になっていければいいなって思います。



−代表での経験は、チームに戻ってからも活かされることは多い?


家長 どうかなぁ。正直、僕は自分の経験がどういうふうに自分のプレーに変化をもたらしているのかとか、あまり感じないほうなんですけど(笑)。ただ、やっぱり、何かが変わるだけの経験はさせてもらっていると思うし、Jリーグとまた違った世界でサッカーができるっていうのもプラス材料になっていると思います。


−このインタビュー時点でまだ最終選考は終わっていませんが、U-20日本代表に選ばれたとして、結果を求める以外に、ワールドユースで何を学びたいと思いますか?


家長 チームの勝敗も確かに大事ですけど、僕はやっぱり自分が何ができるのかっていうことにこだわりたいですね。
サッカーだけに、組織としてどう戦うのかっていうことは当然あるんですけど、その中で、海外の選手にはどのくらい技術があるのか。自分と比べて1対1のところでどれくらい差があるのかっていうほうが気になるというか。
そういう意味では、自分のサッカーを試す場にしたい。


−予選の対戦国、オランダ、ベナン、オーストラリアについての印象は ?


家長 ベナンとかはあまりよくわからないけど(笑)、やっぱりいちばん気になるのは開催国のオランダ。
この前、ビデオを見たんですけど、オランダにはU-20代表といってもアヤックスやプレミアリーグなど、ヨーロッパで活躍している選手が多くて、思っていた以上にいい選手がたくさん揃っていましたから。だからこそ、試合をするのが楽しみになった部分もあるし、しっかりやらなきゃという思いもある。


−いちばん印象に残っている選手は?


家長 フルハムの…選手(笑)。名前は…ツネさん(ガンバ大阪/DF宮本恒靖)が知っていました!ツネさんに聞いてください(笑)。


−U-20日本代表で一緒の前田俊介選手(広島)や本田圭佑選手(名古屋)とは、子供の時から一緒にサッカーをしていた仲間だとか?


家長 そうなんですよ。前田くんは小学生のときの関西選抜みたいなので一緒だった、小学校6年のときかな。本田は中学1年から一緒で。本田と前田は一緒にやってたわけじゃないんですけど、僕と前田、僕と本田っていう感じで知っていて、それが今、U-20日本代表で一緒になった。


−そういう選手と、また一緒にサッカーができるのってうれしいことですよね?


家長 そうですね。昔の話とかもできるのが楽しいし(笑)。そういう仲間とワールドユースっていう大きな舞台で一緒にサッカーできるのはうれしいし、刺激もある。2人とも今Jリーグでも活躍していますし、自分も活躍したいなっていう励みにもなる。


−当時の3人はどんな子どもだったんですか?


家長 2人とも全然変わってない。前田はずっとあんな感じで…性格的に僕と似てる。
本田は…中学の時から目標も高くて、中1からずっとサッカーで生きていくみたいに言っていた。本田も変わってないかな。
僕? 僕はあまり…冷めていたっていうか普通の子ども。プロになりたいとは思っていたけど、彼らほど熱くはなかった(笑)。


−壮行試合のカメルーン戦、家長選手の評価はかなり高かったようですね?


家長 どうかなあ。チームも押せ押せだったし、あれで出来なかったらやばいなっていう感じもするけど…。


−C大阪の苔口卓也選手とも仲がいいと聞きました。U-20日本代表では、サイドのポジションを争っているわけですが?


家長 いや、全然争ってない(笑)。むしろ、俺等は譲り合い(笑)。そういう話はするんですけど、2人とのスタイルが全然違うから。走らせたら苔口くんのほうが絶対速いし、僕はどっちかといえばテクニックとかのタイプ。まあ、2人ともいい方向にいっているんじゃないかなって思います。


−ワールドユース後の将来設計というか、これから先の自分というのは描いていますか?


家長 周りからしょっちゅう『ちゃんと将来を描け』って言われるんですけど、あまり…(笑)。遠い先の目標を見ないようにしている訳でもないけど、今はまだ自分には見えてこないから。だから、目標も…持てって言われるけど、なかなか…ね(笑)。ただ、試合に出られなくて満足しているわけでもないので、とにかく今はガンバでレギュラーになるっていうことが、いちばんの目標です。


− その目標との距離感は近づいてきていますか? 前編の質問では「少しずつチームのメンバーに入っていけるかなぁという感触は自分の中で感じている」ということでしたが?


家長 う〜ん…近く感じたり、遠く感じたり…いろいろかな。近づいたなって思ったら、またちょっと遠く感じたり。まぁ、そういうふうに波があること自体が、目標達成には遠いのかなって思いますね。


−遠く感じる時ってどんな時 ?


家長 トップの試合に出ても、まだまだ周りの選手に助けられている時が多いというか。それが周りに助けられるのではなく、自分が助けられるようになりたいし、そうなったら近く感じられるんだと思う。


−最後に、家長選手にとってサッカーとは ?


家長 難しい…やっていて、いちばんこだわれるもの、かな。
僕って性格的にあまり何にもこだわらないタイプなんですよね(笑)。だけど、サッカーはうまくなりたいとか、こういうふうにプレーしたいとか、こうしたいっていうのが強くて、自分の中では譲れない部分が多いから。洋服を選ぶなら「どっちでもいいわ」っていうことが、サッカーでは、どっちでもいいっていうふうにはならない。だからこそ、大事にしたいし、こだわり続けたいと思います。

前編で「背が伸びるように牛乳を飲んでいる」と話した際には、さすがに18歳らしい、あどけない笑顔を見せた家長だが、サッカーについての思いを口にする時のまっすぐで、かつ強い眼光には、わずか半年といえども『プロ』としてのキャリアが確実に感じられた。だからこそ、ガンバ大阪で、U-20日本代表で、より多くの経験を積んでもらいたいと願う。積めば積むほど、それが力として備わり、彼の有り余る才能をより大きく開花させるきっかけになっていくだろうから。


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