6月4日（土）ヤマザキナビスコカップ 第5節 鹿島 vs 清水（15:00KICK OFF/カシマ）
-リアルタイム速報はこちら-
-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
----------

ヤマザキナビスコカップも5節を迎え、予選リーグは今節を含めてあと2試合。グループDの首位を走るのは清水（勝ち点10）、2位はC大阪（同6）、3位に鹿島（同4）、そして4位は名古屋（同3）となっている。
決勝トーナメント進出を目指す鹿島にとって、首位・清水との直接対決は予選リーグの大一番と呼べる試合になる。ここで勝ち点3を逃すと、1位での予選突破の芽はなくなってしまう。ナビスコカップのレギュレーションは、グループ1位および各グループ2位の中で成績上位の2チームが決勝トーナメントに進出できる方式だ。つまり、2位のC大阪に2ポイント差をつけられている現在、この試合で勝ち点3を得られなければ、C大阪対名古屋の結果如何では予選敗退の危険性もある。

今節、極めて重要な試合に臨む鹿島だが、残念ながらチーム状態は厳しい。前節の名古屋戦でセンターバックの大岩、左サイドバックの石川、右サイドバックのアリがそれぞれ警告を受け、出場停止に追い込まれた。布陣としては名古屋戦の後半で見せたように、新井場をボランチから本職の左サイドバックに下げ、ベテランの阿部を中盤で起用。アリの代わりに内田、大岩の穴を埋めるのがおそらく、5月21日のC大阪戦で約4年ぶりに公式戦に復帰した羽田になるだろう。
攻撃の選手はケガおよび日本代表戦のため不在、加えて今節は守備陣も欠くことになる。難しい状況にいるのは間違いないが、ポジティブな面もある。
前節の名古屋戦では0対1で敗れたものの、中島、興梠、増田の若手選手が持ち味を存分に発揮した。増田はこれまでの遠慮がちなプレーから一転、長短のパスで好機を演出。中島は粘り強い姿勢を失わずゴールをねらい続けた。興梠も故障明け1戦目にしては及第点の出来だった。彼らは常々「代表選手が戻ってきたら、出番があるかどうかはわかりませんから」と話している。主力選手のいない現在、若手は経験を積むよい機会であり、監督の信頼を勝ち取るチャンスでもある。チーム力の底上げを促す意味でも、彼らの奮起に期待したい。

対する清水はリーグ、ナビスコカップを含めた1試合の平均失点が約0.8点と堅い守備が特徴的だ。もっとも、センターバックの森岡、斉藤ともにスピードに優れているわけではなく、読みの良さで勝負するタイプの選手である。前述した鹿島の若手選手たちは、クイックネスに溢れたプレーが持ち味。付け入るスキは十分にあるだろう。
清水で注意を払いたいのがFWのチョ・ジェジン。韓国人らしく体の強さとアグレッシブさ持ち合わせた選手で、ここ6試合で5得点と高い決定力を誇っている。今季、随所でファインセーブを連発し、チームを救ってきた鹿島GK曽ヶ端との対決は見どころのひとつだ。

勝ち点の状況から見て、引き分けでもいい清水と勝たなくてはいけない鹿島。モチベーションの差が試合に現れるのか、それとも…。


以上

2005.06.02 Reported by 鈴木智之