6月4日（土）ヤマザキナビスコカップ 第5節 神戸 vs 新潟（15:00KICK OFF/神戸ウイ）
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ナビスコカップ予選リーグ第2戦（1-0で新潟が勝利）に続き、今季は2度目の対決となるヴィッセル神戸とアルビレックス新潟。
両者が在するグループAの状況は、前節で神戸をロスタイムで制した浦和が4戦全勝で首位を独走。逆にその神戸は前節の敗戦により、残り2戦を待たずして予選敗退が確定した。
となれば、決勝トーナメント進出の2つの椅子を賭け、3チームでしのぎを削りあうことになるわけだが、浦和12、大宮7、新潟4という勝点を見ての通り、新潟にとっては、残り2戦で確実に勝点を積むことが必至。今回、上位2チームが直接対決することを踏まえても、この一戦で確実に白星を狙ってくることは言うまでもないことだろう。

だが、決勝トーナメント進出の目標こそなくなったものの、リーグ戦での巻き返しを目論む神戸にとって、この予選リーグが『レオン・神戸』のサッカーを成熟させるための格好の場であることに違いない。レオン監督就任後、前節の浦和戦を含め、あと一歩のところでなかなか勝星を引き寄せられない神戸だが、守備の安定に支えられチーム状況は上向きにある。今節では、その守備の安定に大きく貢献してきたDF室井が累積警告で出場停止になるため、その穴をいかに埋め、安定した守備を継続する中で、課題とされている「決定力不足」をいかに克服できるかが、明暗をわけることになるだろう。

その室井の抜けた穴だが、単純に人を当てはめるということのみならず、今週の練習を見る限り、システム、人の配置を変える可能性も高い。水曜日に行われた紅白戦では、4バックで守備を落ち着かせるような采配も見られたが、木曜日の紅白戦では本来の3バックで、中盤の人の配置を変える采配も。ギリギリまでよりよい形を模索することになりそうだが、いずれにせよ短期間で修正をかけ、試合を迎えるとなれば、それがいかにチームとして機能するか、ひいては個々がそれを理解し実践できるか、がカギとなる。
スピードのあるFWエジミウソンを中心としたカウンターサッカーを展開するであろう新潟に対し、システム変更の中で、浦和戦のような「しつこい守備」が徹底できるか。「メンバー的にはずっと同じ顔ぶれでやっているので不安はない」というDF北本の言葉を聞く限り心配なさそうだが、そこから、ここ数試合、得点がないFW陣−−先発出場が濃厚なFW播戸、FWカズの2トップ、あるいは試合途中から出場するであろうFW和多田ら−−がいかに「ゴール」を目指し、結果を出すか。奮起に期待したいところ。

新潟はケガなどもあって長く戦列を離れていたMF海本幸が、ナビスコカップ予選リーグが再開した5月21日の浦和戦、続く大宮戦とフル出場で右サイドを加速させてきたが、残念ながら今節は累積警告で出場停止に。またその海本幸と同じく浦和戦から先発出場を果たしていたFW船越も、前節の大宮戦で右アキレス腱断裂の重症を負い欠場と、チーム状況は決していいとは言えない。
しかし、冒頭に書いた通り、予選突破の目標を果たすための、この一戦の重みを考えればチーム一丸となって戦いを挑んでくるはず。ここ数試合、DF高橋や、元神戸のDF海本慶を中心に安定が感じられる守備をベースに、FWエジミウソンを中心としたカウンター攻撃が、どこまで効果的に仕掛けられるかに注目したい。

ここ数試合、守備については、共に安定が見られる両者。それだけに、その守備をこじあける攻撃力を示せたチームに勝利の女神は微笑むはず。過去の対戦成績を見ても僅差のゲームが予測されるだけに、「1点」をどちらが先に手に入れるのか。先制点がものを言うゲームになりそうだ。


以上

2005.06.02 Reported by 高村美砂