最終回:混戦を抜け出すのは?
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得点力という観点で言えば、水戸からデルリスを獲得した札幌はおもしろい存在になりそう。こちらも中盤に人材をそろえた水戸に居たこともあるが、その水戸での17試合で8点を稼ぎ出した決定力は魅力的だ。もちろん札幌にフィットすることが大前提になるが、チームになじんで得点源として機能してくると他チームにとっては脅威となる。札幌のラストスパートの鍵を握る選手になるのではないか。
ここまで7得点で13位タイの仙台のバロンも潜在能力を持つ選手だ。仙台は新任の都並敏史監督がチーム作りに苦労してきた印象があったが、徐々に勝ち方が身に付いてきた。そもそも今期の仙台にとって最大の誤算は、宮崎キャンプにおけるシルビーニョのケガによる離脱。そのシルビーニョが15節に復帰した後仙台はペースを取り戻しており、バロンの攻撃力と共に巻き返しの原動力として期待される。
おもしろいのは福岡。26節終了時点で2位につけているが、得点順位チーム内トップは7ゴールで13位タイに付けるクラウジオ。決定的なエースが居ないという状況でのこの順位はお見事だと言える。逆に言えば、得点を量産できる選手が一人でもいればもっと楽になるのだが。
後半戦に大化けするチームが出てくるとすれば守備の安定が期待できる甲府と、得点源を獲得した札幌。それ以外のチームに関しては、活躍すべき選手が活躍することで混戦から抜け出すきっかけになるはずだ。
ちなみに過去のJ2では、観客動員と昇格チームの間にある程度の相関関係が見て取れる。過去6シーズンのJ2において、平均観客動員の上位2チームが、順位での上位2チームになった回数は5回。つまり昇格を決めたチームの半数近くが、平均観客動員数でも上位2位に入っていたということを示す。もちろん、過去には2001年に優勝で昇格を決めた京都の平均観客動員数3,808人というシーズンもあり、観客数が少ないチームに昇格のチャンスが無いわけではない。しかし、選手をモチベートするという意味でスタジアムを埋めるサポーターは大きな意味を持つ。
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2005.08.27 Reported by 江藤高志
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