8月27日（土）J1 第21節 Ｇ大阪 vs 横浜FM（19:00KICK OFF/万博）
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金沢の地で行われた磐田との上位対決を制したガンバ大阪が、Jリーグ再開後、磐田、川崎Fに2連敗を喫してた横浜F・マリノスをホーム・万博記念競技場に迎える。

第6節での対戦時には序盤から中盤を制し、リズムを作り出したG大阪が横浜FMを圧倒。ハーフタイムでは昨年の覇者を相手に「今季一番簡単なゲーム」と西野監督がコメントしたほどの勢いを見せたが、結果的には常に先行したゲームを守り切れず。終盤に追い付かれて、苦い痛み分けとなった。つまり、横浜FMにしてみれば「拾った勝点1」という印象が残る一戦だったが、G大阪にしてみれば「落とした勝点2」。それだけに、今節でのホーム戦で、その鬱憤を晴らす覚悟でいる。

前節の磐田戦では、DF宮本をリベロに、DFシジクレイを右のストッパーに据えた新たな試みが機能。西野監督の言う「賭けをした一戦」で、「これから機能していくことを予感させるようなゲームだった」と手応えを掴んでおり、その新布陣は今節でも継続されそう。加えて、磐田戦でも貫いた、G大阪らしい『攻撃サッカー』は横浜FM相手にもしっかり示されるはずだ。

とはいえ、新布陣でのチャレンジがまだ1試合だと考えれば、成熟度という点では、守備面でいささか不安が残るのも正直なところ。特に前節で唯一喫した失点シーンが、右サイドを崩されてのものだったと考えれば、その右サイドを預かるDFシジクレイ、MF渡辺だけではなく、チームとしていかにカバーとサポートの形を徹底できるのかがポイントの１つとなるはず。特にその右サイドを突いてくるであろう横浜の左サイドには、献身的な縦の動きで、守備に、攻撃に貢献するMFドゥトラがいる。彼に自由に左サイドを突破されることになれば、正確なセンタリングから高さのあるFW大島や、スピードのあるFW坂田が当然、ゴールに襲い掛かることが予測される。第6節での対戦時にも、最後はそのFW大島の頭によって同点弾を許していることも踏まえ、十分なケアが必要となるだろう。

一方の横浜FMだが、先にも述べた通り再開以降今ひとつ波に乗れずに、今季2度目の2連敗。個々の能力の高さは相変わらずだが、攻守の連携面でチグハグさが目立つ。特に前節2失点、前々節・磐田戦での3失点を含め、総失点数が26という数字を見ての通り、守備の不安定さが気になるところ。特に今節は左のストッパーDF中西が出場停止であり、相手が攻撃力を誇るG大阪となれば、DF松田、DF中澤らを中心とした守備陣の真価が問われることになる。

そう言えば、かつてG大阪のFW大黒と、日本代表選出時の練習について話をした際、「試合に出れなくても代表は学ぶことが多いですよ。だって、例えば、練習での紅白戦でBチームのFWをやれば、Aチームのディフェンス…つまり、Jリーグ屈指のDF陣を相手に練習させてもらえる訳ですからね。それは自分がJリーグで戦う時の事を考えても絶対にプラスになる」というようなコメントをしていたことを思い出す。

『FW大黒』VS『DF中澤』の対決がどんな結末を迎えるのかも、この試合の明暗をわける1つのカギとなるだろう。

以上

2005.08.26 Reported by 高村美砂

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