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【J1:第21節 新潟 vs 千葉 レポート】ロスタイムの攻防。勝点3をつかみきれなかった新潟と、勝点1を奪った千葉(05.08.28)

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8月27日(土) 2005 J1リーグ戦 第21節
新潟 1 - 1 千葉 (19:02/新潟ス/40,641人)
得点者:'89 エジミウソン(新潟)、'89 林丈統(千葉)
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両チームが歓喜と落胆の2つを味わった。試合が動いたのはロスタイムだった。「4分」の場内掲示がされた後、新潟が仕掛ける。右サイドでアンデルソン・リマがボールを奪い、桑原裕義につなぐ。桑原はロングボールがゴール前に。ファビーニョが頭で折り返すと、エジミウソンがヘディングシュートで押し込んだ。新潟スタジアムのボルテージが、この試合で最も上がった瞬間だった。

ただ、その直後には最も大きなため息に包まれる瞬間が待っていた。千葉はMF坂本將貴の浮き球をFW巻誠一郎がゴール前でヘディングで折り返す。マウスの前で待っていた途中出場のFW林丈統が、ディフェンダーの動きを視野に入れながらオーバーヘッド。数百人の千葉サポーターの歓声が、新潟スタジアムに響いた。

「起きてはならないことが起きた」。エジミウソンは唇をかんだ。林は「途中出場だったし、何かをしようと思っていた」。新潟にとっては負けに等しいドロー。千葉は負けてもおかしくない展開を引き分けに持ち込んだ。それぞれの得点者の言葉が、チームの空気を物語る。

どちらも前節で敗戦し、負けられない一戦だった。新潟は4-2-3-1から3-5-2にシステムを変更。第11節・柏戦以来の3パックでのスタートだった。前節の鹿島戦では2対7と大量失点。前回の千葉戦はマークがルーズになったところを突破されて、逆転負けを喫していた。

反町康治監督は「手術が必要だった。個々の責任の所在を明確にしたかった」と言う。守備面で個人の対応をはっきりさせ、曖昧になる時間をなくした。試合開始からそれは一貫していた。ただ、最後の場面だけ綻びが出た。きっちりと張り付いていたはずのマークが緩む。

リーグ序盤、新潟は得点直後に失点するバターンが続いていた。中断期間前の第17節・名古屋戦、第18節・大分戦、再開後の第19節・G大阪戦と3連勝。悪い癖は影を潜めていた。それがこの試合、勝利をつかみかけていた流れで、再び顔を出した。
「しっかり守れというメッセージ。次につなげないと」。桑原は気持ちの切り替えをメンバーに促した。

千葉は隙を逃さなかった。「ロスタイムが長かったからチャンスはあると思っていた」(林)。前半は速いリズムでパスを回し、度々新潟のゴール前に迫った。ただ、フィニッシュに持ち込む前にカットされ、カウンターを仕掛けられた。後半は逆に、新潟の速いリズムに後手に回った。流れが相手に傾いていた。そして先制される。その状況で途中出場の林が得点したことは大きい。オシム監督が「故障があるため、フルタイムは厳しい」と判断し、この試合はサブに。その分、一瞬を狙う集中力は備わっていた。

新潟、千葉ともに8月のリーグ戦3連戦を1勝1引き分け1敗で終えた。課題と収穫が入り交じった結果が残ったが、足を止めずにスピーディーに展開する共通の持ち味はどちらも発揮した。

2005.08.28 Reported by 斎藤慎一郎

以上
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