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【J1:第21節 神戸 vs 大分 レポート】最下位神戸、17位大分に競り勝ち、勝ち点19で並ぶ!(05.08.28)

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8月27日(土) 2005 J1リーグ戦 第21節
神戸 2 - 1 大分 (19:01/神戸ユ/10,997人)
得点者:'34 三浦淳宏(神戸)、'60 吉田孝行(大分)、'84 栗原圭介(神戸)
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神戸総合運動公園ユニバー記念競技場で行われた神戸対大分の一戦は、1-1の同点で迎えた84分、栗原のゴールで勝ち越した神戸が、大分の追撃をかわし、2-1で勝利。貴重な勝ち点3を得た。これで神戸はリーグ戦再開後2勝1分けと負けなしで、勝ち点も19に伸ばし、順位は最下位のままだが17位大分に勝ち点で並んだ。一方の大分は、主軸の吉田の今季初ゴールも実らず、J1リーグ戦とヤマザキナビスコカップを含む公式戦12試合連続で勝ち星なしと、いまだトンネルの出口が見えない苦しい状況だ。

前座では、神戸のクラブ創設10周年記念試合として、ヴィッセル神戸10starsと、地元のLリーグチームであるTASAKIペルーレFCが対戦。神戸を支え続けた永島昭浩氏や長谷部茂利氏らのプレーに往年の輝きを感じ、なでしこジャパンでも活躍する大谷、磯崎、柳田、下小鶴らTASAKIの選手のひたむきな姿が印象的だった。結局、この試合は神戸が2-0で勝利した。

華やかな雰囲気はここまで。17位と18位の対戦ということで、ともに「今日は絶対に負けられない」と、ある種の悲壮感が漂うピッチ、そしてスタジアム。そんななかで、19時1分にキックオフされたゲームは、いざ蓋を開けてみると、後半戦の勢いの差がそのままピッチに現れる。

試合を支配したのは神戸。ここ2戦と同じメンバーで臨んだ神戸は、平瀬のポストプレーや、三浦淳と遠藤のゲームメイク、朴康造の勢いある右サイドでの押し上げなどを活かして、大分ゴール前に迫っていく。そして、先制点は34分。決めたのは、足のケガをおして、この大事な一戦にかけた主将・三浦淳。佐伯が中央で粘って獲得したFKのチャンスに、前節の浦和戦に続いて、右足が唸った。ゴール前約25メートルの絶好の位置で、「回転をかけてドライブで落とした」ボールは、ゴールネットにきれいに吸い込まれた。本人も喜びを前面に表したこのゴールで、前半は神戸1点リードで折り返す。

約200発の花火にサポーターが酔いしれたハーフタイムをはさんで、後半戦。序盤は神戸が前半同様にペースをつかむも、最初から飛ばしていたせいか、徐々に足が止まり、中盤にスペースができ始める。この試合に負けるわけには行かない大分も、ボールキープ率が高くなる。前半はほとんどプレーに絡めなかったマグノ アウベスにもボールが集まり、前半途中からピッチに入った山崎の鋭い動き出しなどで、チャンスを見出すと、60分に同点に追い付く。GK西川からのボールをマグノ アウベスが頭でつなぐと、左サイドのスペースに走り込んだ吉田が、スピードを活かして神戸DFを振り切り、左足でシュート。これが決まり、ゲームは振り出しに戻った。

ただ、大分にとっては、ゴールの3分前にあった深谷のヘッド(クロスバーに阻まれる)や、71分のマグノ アウベスのシュート(サイドネット外)などを決め切れなかったことが大きく影響する。「大分より神戸の選手のほうが、気持ちが強かった」(大分・皇甫官監督)、「チームスピリットを出せた」(神戸・パベルジェハーク監督)と、両監督が言うように、絶対に勝ち点3を取って最下位から脱したいという神戸の執念が、再び大分を凌駕する。

決勝点が決まったのは84分。CKの流れから、右サイドに回っていたホルヴィがチャンスメイクする。中央にドリブルで切れ込むと、ゴール前に絶妙のスルーパス。大分DFの足が一瞬止まったところに走りこんだのは、平瀬に代わってピッチに入っていた栗原。「(スペースを)狙っていた」というベテランは、落ち着いてシュートを流し込み、価値あるゴールを決めて見せた。栗原はゴール裏のサポーターに会心のガッツポーズ。アシストしたホルヴィは、一目散にベンチに駆け、パベルジェハーク監督や、ベンチに下がっていた三浦淳らと喜びを爆発させていた。

結局、大分はDFの柴小屋を前線に投入し反撃を試みるも及ばず、試合はこのまま2-1で終了。神戸は地元サポーターの前では開幕戦以来、約5カ月半ぶりの勝利を収めるとともに、2分け3敗と苦手にしていた大分にJ1リーグ戦で初勝利。そして、大分と勝ち点で並んだことで、降格圏からの脱出の足がかりをつかんだ。

まだ最下位という事実に変わりない神戸だが、「新しい選手が来て、すごく落ち着いて戦えている」と北本が言うように、流れはよい方向に傾いているのは事実。8月戦線の好調ぶりを、シーズン終了まで活かしたいところだ。逆に大分はこの現実を踏まえて、どのように立て直すことができるか、クラブ、チームの動向に注目していきたい。

以上

2005.08.28 Reported by 前田敏勝
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