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【仙台カップ国際サッカーユース大会2005 U-18日本代表 対 U-18ブラジル代表:レポート】ブラジル相手に2得点と善戦するも、課題も残した一戦(05.09.18)

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仙台カップ国際サッカーユース大会2005
●9月17日(土)13:30キックオフ/仙台スタジアム/5,756人
U-18日本代表 2-3 U-18ブラジル代表
得点者:20分 エジミールソン、56分 山本真希、63分 モレノ、72分 山本真希、90分 ジジ
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「問題は決定力。責任は僕にある」
このチームの主力の一員として、4本のシュートを放ちながらノーゴールに終わった森本はそう試合を振り返った。

強豪ブラジル、先のオランダワールドユースを率いたレネ・ウエーベル監督が「07年ワールドユースに向ける強化の中ですでに100人見た」という中から選ばれてきた今回のメンバー相手に2-3という善戦をした。しかし、今大会のクロアチア戦とブラジル戦はアジアユース予選での仮想チャイニーズタイペイ戦と仮想北朝鮮戦。そう考えるとこのブラジル戦の敗戦は痛すぎる。アジアユース予選は2勝しないと通過できないからだ。

今日の中から見えた課題は決定力不足。もちろんブラジル相手に2得点はした。しかし、1点目は相手の不意をつくペナルティエリア近く左サイドでのリスタートから。2点目はセンタリングに反応したGKのミスによる得点。冒頭の森本のコメントともつながるが中盤を崩して前線が決めるという本来このチームが目指している形での得点はない。試合後の吉田監督のコメントも決定力と間延びした中盤の話に終始した。

先発メンバーはクロアチア戦のメンバーから守備的に変更。
GK秋元陽太
(左から)DF堤俊輔、槙野智章、伊藤博幹、内田篤人
(左から)MF柳澤隼、青山隼、柏木陽介、山本真希
FWハーフナーマイク、森本貴幸

堤をサイドバックに入れ、青山をボランチに上げた。「クロアチア戦とは違い役割を与え」(吉田監督)られ、柏木が攻撃的に、青山が守備的に役割を明確にした。両ワイドは基本的には攻撃的に高い位置をとり、守備の時は中に絞りボランチにプレッシャーに行く。そう指示して試合に入った。

しかし、「ブラジルにびびってたわけではないけど・・・」と、このチームのムードメーカー的存在の槙野智章が振り返るように、オーバーラップがウリの内田は引きっぱなし。速いボール回しとプレッシャーに押され気味。やはり中盤も間延びし柏木も攻撃に絡めない。

「あれが決まってれば流れは違った」と柳澤が振り返ったシーンがある。前半開始2分森本が右サイドでフリーの状態でボールを受けGKとの1対1の状況でシュートを外したシーンだ。ただ、柳澤は森本に「『決めてくれよ、ストライカーなんだから』と試合が終わった後言いました。」と笑いながら話してくれた。なんでも言い合える(しかも笑いながら)空気が立ち上げからまだ半年強のこのチームにはあるようだ。

ハーフタイムを0-1で折り返した後半11分、ペナルティエリアの左から、まだ相手ディフェンスが揃わない内に柳澤がフリーキックを蹴る。そこから中央やや右にいた森本が折り返したところディフェンダーがクリアミス。そこに飛び込んだ山本が右足で叩き込んだ。

後半5分の戦いがようやくできるようになった矢先、左サイドでミスを拾われ、それをつながれ右サイドからモレノへ。GKが出たところ、絶妙の間合いで左足ダイレクトシュートを決める。

しかし、この日の日本は再び同点に追い付く。左サイド柳澤が「結構狙ってるんです、意外だけど」というサイドチェンジで右サイドの山本へ。ゴール前にいた森本を狙った山本のセンタリングはゴール前へ流れGKの右手に当たりそのままゴール右に吸い込まれた。

これで同点。この後は「イケイケになった」足は動かなくても勝ちにいった日本。最後は「日本が攻撃的になったから逆にできたスペースを使えた」とレネ・ウエーベル。90分、シュートをGKが防ぎきれず、こぼれ球をつめていたジジに流し込まれ、直後試合は終了した。

試合終了後は、手応えと悔しさと両方を滲ませた選手たち。
ブラジルの一番の印象は、「とにかく走ること。何度も攻守を繰り返す。」と選手たちは口を揃えた。

そして、「勝たなきゃいけなかった」とも繰り返した。

「北朝鮮には名前負けしないようにしたい」と試合後、槙野は決意を込めた。ミスからの失点。決めきれないフォワード陣。そう考えると勝ってもおかしくはなかった一戦。そして仮想アジアユース予選と考えると勝たなくてはならなかった一戦だった。
ただ各々が「チームとしてのやり方に手応えも得た」とコメントしていることが収穫。そして大会としてはまだ1戦残す。「優勝の可能性もあるから、勝ちにいきたい」とキャプテン山本。

望むは圧勝、それだけだ。

以上

2005.09.18 Reported by 了戒美子
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