10月1日（土）J2 第34節 甲府 vs 横浜FC（18:30KICK OFF/小瀬）
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　遂に第4クールに突入するJ2リーグ。4位（勝ち点49）の甲府にとって2位福岡（勝ち点58）の背中を追いかけるよりも、3位（勝ち点50）を山形から奪い返して居座ることが当面の目標となる。5位仙台（勝ち点47）、6位札幌（勝ち点46）とは勝ち点差が3以内のため、下位の横浜FCには泥臭いサッカーをしてでも勝つしかない。甲府、山形、札幌、仙台は、お互いに安定感の無さで助け合って3位争いを面白くしてしまっているが、ここからは取りこぼせばその勝ち点をカバーすることは非常に難しい。京都や福岡に勝つことでしかカバーは出来ないからだ。

　甲府にとってJ2リーグで確実に勝てる相手はいないが、着々と選手補強（FW高田、MF望月）を続ける横浜FCも不気味な相手だ。また、第4クール初戦に、足達監督が彼らをベンチ入りさせるかどうかも、非常に興味深い。元日本代表の望月は、コンディションやコンビネーションを上げることに時間が必要だろうが、もし出てくれば甲府の攻撃陣にとって嫌な相手になりそうだ。また、司令塔・山口とダブルボランチを組めば横浜FCの中盤のバランスは向上が期待される。

　10月1日のゲームは改修工事が終了したサイドスタンド（各2500名収容）のこけら落としということもあり、営業的には「大歓迎・横浜FC一行様」ということになるが、引き分けたり負けたりして歓迎するわけには行かない。第3クールだけ見れば7位の横浜FC。カズ効果は、カズのプレーだけでなく、注目されることで他の選手のモチベーション向上に繋がっている。また、選手補強が進むことで危機感も生まれているだろう。

　甲府は中盤の倉貫を出場停止で欠くために、そのポジションに誰が入るのかということがまず注目だ。鈴木（隼）か水越ということになりそうだが、鈴木（隼）であれば、藤田と組んで攻撃面でこれまで以上のダイナミックな展開が期待できる。ただ、大木監督が、鈴木（隼）を先発から外した理由として、「守備面での貢献不足」、「パスを出しても自らペナルティエリアまで攻め込まない」ということが考えられる。彼がこの点をどう捉えてプレーするのか注目したい。
　また、水越は第32節の水戸戦で途中出場したが、運動量が多いにもかかわらず中盤のバランスを取ることができなかった。攻守に渡って高い貢献を見せてきた水越が、先発で本来のプレーを見せてくれるのか期待したい。

　また、どちらが先発しても横浜FCの司令塔・山口に仕事をさせないことも重要だ。このポジション以外の先発メンバーは第33節の福岡戦と変わらないだろう。攻撃面では2戦連続で泥臭いゴールを決めている須藤に注目したい。長谷川、石原とのコンビネーションもよくなり、バレー不在の穴をよくカバーしている。持ち味の「泥臭いゴール」の増産に期待だ。

　問題の守備面だが、アライール、青葉のセンターバックとGK・阿部には最後までリーダーシップを発揮して戦い抜くことを期待するだけだ。経験豊富なカズと城のツートップを確実に押さえ込んで欲しい。また、セットプレーやパワープレーではトゥイードのヘッドは十分な警戒が必要だ。流れの中ではボールの出し手に対するプレッシャーを、中盤・サイドバックが確実に行うことも絶対条件。昨年のように失速するのではなく、完封勝ちで第4クールの流れを摘み取りたい。

以上

2005.09.30 Reported by 松尾潤