10月1日(土) 2005 J1リーグ戦 第26節
大宮 0 - 1 F東京 (15:04/駒場/9,434人)
得点者:'60 宮沢正史(F東京)
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試合開始直後に、大宮アルディージャが鋭いパスワークでペナルティエリアに迫った場面を見せられ、また出場停止から帰ってきたディビッドソン 純マーカスと金澤慎の2枚のボランチが前後の位置関係を保ちながら2トップをフォローする形を見て、大宮の戦いに期待感を抱いた。しかしそれは「守備のバランスの悪さ」(原博実監督)にあえて目をつぶり、馬場憂太と宮沢正史、そしてルーカスを先発させたFC東京にとってある程度予想できた立ち上がりだったのかもしれない。
序盤の大宮の攻撃を凌いだFC東京は徐々に落ち着きを見せるが、圧倒的な反撃を見せたわけではなかった。負傷から復帰したルーカスはポストプレーヤーとして、及第点の働きを見せたが、2列目の選手のフォローが徹底できておらず、前戦で起点になったボールを攻撃に繋げられなかった。
その原因として原監督は大宮の帰陣の早さを上げている。枚数をそろえた大宮の守備網に対し、中央でボールをつなぐことはさすがに難しい。中央が難しければ、サイドということになるが、三浦俊也監督の話によると、FC東京のサイドバックは、大宮のサイドハーフのマークについていたという。もちろんそれは、大宮の両サイドハーフの怖さを考えれば当然なことだが、それが加地亮、藤山竜仁の攻撃機会を減らす事につながる。
前半のシュート数は大宮が2本。FC東京が4本だったが、それはお互いが守備を意識した布陣を取っていた結果として、当然の帰結だったとも言える。
後半に入っても膠着状況は続いていたが、そんな試合が唐突に動いた。
54分。早いリスタートに反応し、ラインの裏に飛び出した戸田光洋がGK安藤智安との1対1の中で交錯。「あのシーンは戸田がシュートして、また外したか、という感じで見ていたんです。そしたら退場になってしまって、一瞬なんだかわからなかった」と原監督は振り返ったが、それが試合を大きく動かした。
数的優位に立った大宮に油断はなかった。「10対11の状況をFC東京は得意にしているというのは私自身はわかっていました」と三浦監督は警戒感を強めていたが、「10人になってから去年のナビスコじゃないですが、我々の良さというか、戦う姿勢というのが出てきて、奪ってからも動きが出てきたと思う」と原監督が振り返るように、この退場の直後の60分に馬場→ルーカスとつなぎ最後は宮沢がこぼれ球を押し込んでFC東京が先制点を奪う。
どう攻めようか采配を思案する中での失点は三浦監督にしてみれば予想外の事だっただろう。ただし数的なアンバランスが、得点での均衡を崩し、ここからボール支配率は大宮に大きく傾くことになる。
しかし、シュートが打てない。「変に引いたらズルズル受け身になると思った」と原監督は得点後の試合を解説したが、意識がどれだけ前に向かっていても、現実として大宮は数的優位の流れに乗って前戦に枚数をかけてくる。結果的に一方的な試合展開になるのは避けられなかった。しかし大宮は攻め崩すことができなかった。
試合後に報道陣に囲まれたトニーニョは「相手がチャンスを作っているのではなく、自分たちが相手にチャンスを与えてしまっている。そこをもう一度理解した上で戦っていかなければ結果は出ないと思う」と述べた上で「団結しなければならない」と繰り返した。
「休んでいいのかわからないけど」と奥野誠一郎は微妙な心境を吐露するが、ここでリーグ戦は2週間のオフとなり、大宮は3日間のオフを設定した。大宮はこのオフを経て『団結』し、反転攻勢に向けて体勢を整えたいところ。
一方のFC東京は2試合連続のスコアレスドローから脱し、勝ち点3を手にした。ただし決して内容がいいわけではなく、また、得点の場面も数的不利というイレギュラーな状態で生まれたものであり過度の評価はまだ避けたいところだ。
以上
2005.10.1 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
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