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【KIRIN WORLD CHALLENGE キリンチャレンジカップ2006 日本代表vsフィンランド代表レポート】フィンランドに力の差示し、2-0で快勝。ドイツ本大会に向け新たな一歩を踏み出したジーコジャパン(06.02.19)

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●KIRIN WORLD CHALLENGE キリンチャレンジカップ2006
2月18日(土)
日本代表 2-0 フィンランド代表(19:17/静岡/40,702人)

得点者:48'久保竜彦、57'小笠原満男

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 2006年ワールドカップイヤー最初の国際Aマッチとなったアメリカ戦(10日、サンフランシスコ)で手痛い完敗を喫してから1週間。日本代表はホームに戻りフィンランドを迎えた。平均身長183cmの高さを擁し、「仮想・オーストラリア」ともいわれる相手に、日本は序盤から圧倒的な実力差を見せつけた。フィニッシュの精度を欠く、あるいは細かいミスはあったものの、本来のボール回しで崩すサッカーを貫き、リスタートから久保竜彦(横浜FM)が先制。小笠原満男(鹿島)が超ロングシュートで2点目を奪って快勝。アメリカで失った自信をようやく取り戻すとともに、ドイツワールドカップ本大会に向けて新たな一歩を踏み出した。

KIRIN WORLD CHALLENGE キリンチャレンジカップ2006 日本代表対フィンランド代表の一戦が18日、19時15分から静岡スタジアム・エコパで行われた。2006年初戦で苦い黒星を強いられたジーコジャパンだけに、今回は何としても初勝利を上げたいところ。エコパには気温5度の寒さにもかかわらず40,702人の大観衆が詰め掛け、代表への関心の高さをうかがわせた。

 アメリカ戦で失敗した3-6-1をどうするか悩んでいたジーコ監督だったが、より前線に起点が作れる3-5-2への変更を試合前日までに決意。巻誠一郎(千葉)、村井慎二(磐田)、坪井慶介(浦和)の3人を新たにスタメン起用する考えも固めていた。その方向性は試合当日も変わらなかった。久保と巻の2トップが機能するのか、坪井の入った最終ラインはどんなバランスを保つのかなど注目すべき点は多かった。対するフィンランドは前日会見でイングランド人のホジソン監督が語った通りの4-4-2。平均身長は日本より5cmも上回るだけに、その高さを封じるのがこのゲームのカギと見られた。

 ところがフィンランドは拍子抜けするほど前に出てこなかった。コンディションが悪いのか、日本の高い技術と運動量を警戒していたのか、自陣に引いて守るばかり。ロングボールやハイボールを使いながら積極的に攻めてくると見た日本は肩透かしを食らった。「宮崎合宿で試合をした鵬翔高校より弱かった」と中澤佑二(横浜FM)がコメントしたのもあながち嘘ではないだろう。

 とはいえ、日本が前半からゴールを量産できたわけではなかった。アメリカ戦でやれなかった素早いボール回しからの攻撃を試みるものの、相手の分厚い守りを崩しきれない。時折、最終ラインの裏のスペースを突く場面が出てきたものの、得点機には結びつかない。1週間前とは見違えるほどコンディションを上げた小野伸二(浦和)がダイレクトパスで流れを変える以外、単調なリズムが続いてしまう。前半の決定機は42分、小野がダイレクトで逆サイドに展開し、右サイドでフリーになった加地亮(G大阪)が中央に飛び出した巻にボールを流した場面くらい。タイミング的にはバッチリだったが、巻は確実に合わせることができなかった。

 前半はスコアレスのまま終了。何となく嫌なムードが漂ったが、ジーコ監督はハーフタイムに「こういう試合は忍耐が勝負だ」と檄を飛ばしたという。「日本のベースはボール回し。相手の穴があくまで焦らず、自分たちのやり方で我慢することが大事」と小笠原が言うように選手も指揮官の意図を理解した。

 自分たちのサッカーを貫く姿勢が結実するのが後半3分の先制点だった。加地の速いスローインから小笠原が巧みに前線へ飛び出し、相手を置き去りにして中央への折り返したのだ。ここに飛び込んだ久保が迷うことなく左足を振りぬく。リスタートながらも連動した動きで1点が生まれたのだ。

 この9分後には、1点目をアシストした小笠原がハーフウェーラインの手前、ゴールまで約60mの距離から意表をつくループシュートを放ったのだ。前に出ていたGKは必死に下がるが追いつかない。次の瞬間、ボールがゴールに吸い込まれていた。「いつかは狙ってみようと思っていた。天皇杯でも試みたことがある。最近は最終ラインを上げた時、GKも前に出ているケースが多い。だからセレーゾ(前鹿島監督)も狙えをよく言っていた」と本人もやったりの表情を浮かべた。

 これで勝利を確信したジーコ監督は村井と三都主アレサンドロ(浦和)、巻と佐藤寿人(広島)を交代するなど、より多くの選手にチャンスを与えた。その佐藤が35分、右サイドからのクロスにうまく反応。ゴール前でGKと1対1になる決定機を迎えた。が、残念ながらシュートはGKに当たってゴールポストを叩いてしまう。「あれが入っていたらいいアピールになったのに」と本人も悔やんだ。この場面に象徴されるように日本はまたもフィニッシュの課題に直面した。

 日本は結果的に2-0で勝利したが、相手との力の差を考えると当然の結果だろう。シュート数を見ても日本の7本に対しフィンランドが2本。ボール支配率も65対35と圧倒的に日本が勝っていた。やはり彼らはアメリカのようなワールドカップ出場国のレベルとはかけ離れていたようだ。

 それゆえ、もう少し畳み掛けるような攻撃を見せてほしかった部分はある。得点もリスタートとロングシュートのみで、流れの中からのゴールはなし。このあたりはまだまだ改善の余地がある。実戦を重ねていく中で細かいミスを減らす必要もあるだろう。

 それでも今季初勝利の意味は大きい。アメリカ戦では消えていた久保や小野が調子を取り戻し、小笠原も好調をアピールした。新戦力となった3人もそれぞれ持ち味を発揮するなど、明るい材料は確かに多かった。もやもやした空気をやっと払拭したジーコジャパン。この勢いを22日のインド代表戦(日産スタジアム)、28日のボスニア・ヘルツェゴビナ代表戦(ドイツ・ドルトムント)など今後のゲームにつなげていきたい。

以上

2006.2.19 Reported by 元川悦子
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