3月29日(水) 2006 ヤマザキナビスコカップ
千葉 2 - 1 広島 (19:00/フクアリ/5,517人)
得点者:'2 羽生直剛(千葉)、'46 森崎浩司(広島)、'81 佐藤勇人(千葉)
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試合後、ホーム側のゴール裏スタンドの前では、今シーズンのフクダ電子アリーナではちばぎんカップ以来となる、千葉の選手の『勝利のでんぐり返し』が見られた。キャプテンのMF阿部勇樹が日本代表で不在のため、キャプテンマークは「このチームでは天皇杯の試合で1度つけて以来」という坂本が、ミックスゾーンで「(でんぐり返しを)やるのを忘れそうになった」と苦笑した。千葉はようやく今シーズンのホームゲーム初勝利を獲得したのだ。
千葉がディフェンディング・チャンピオンという初めての立場で迎えたヤマザキナビスコカップ初戦。千葉と広島は日本代表選手に加え、負傷者や疲労が蓄積している選手が欠場した。さらに広島は戦術面への効果を狙った選手起用もあり、この試合のスタメンはリーグ戦第5節と比べると、千葉は5人、広島は6人の選手が入れ替わっていた。
お互いにチームの地力が試される一戦だったが、リーグ戦第5節鹿島戦で千葉があれほど攻め、どんなに欲しくても入らなかった『1点』は瞬く間に入った。試合開始後わずか2分、MF水野晃樹のクロスを前線に飛び出して受けたMF羽生直剛が、落ち着いてシュートを決めた。先制した千葉は押し気味に試合を進めたが、次の『1点』が奪えない。優位に立った時間帯に相手にダメージを与える『1点』を奪えないのは今シーズンの課題のひとつでもあるのだが、結局、前半で追加点を取れなかったことが自分たちを苦しませた。
出だしは千葉に押し込まれたものの、前半の半ば過ぎから徐々に立ち直りつつあった広島。後半開始直後の46分、この試合では2トップの一角としてプレーしていたMF森崎浩司が、MFベットのパスを受けると千葉のDF水本裕貴のマークをモノともせず、左足を振り抜いた。ボールはゴールの右上隅に突き刺さって同点。その後は広島が試合の主導権を握りながらも、千葉と広島が互いに決定機を作りあう展開となった。
決勝点を奪ったのは「どうしても勝点3が欲しくて、点を取りたかった」という千葉のMF佐藤勇人の執念だった。この試合で広島のGK下田崇の正面に行ってしまったシュートが力を思い切り込めて打ったものだったのを思い返した佐藤は、MF楽山孝志、MF中島浩司とつないだパスを受けた81分、今度はゴール左隅に流し込むように狙ってシュートを打った。オシム監督がよくFW巻誠一郎などの攻撃陣に言っている「ゴール前では冷静に」というアドバイスを実践した形の得点シーンだった。
結果的に勝点ゼロに終わったとはいえ、劣勢だった試合の流れをしっかりとプレーで修正し、一度は同点とした広島。若い選手が多く出場した状況での善戦は、試合後の小野剛監督や選手たちの言葉どおり「次につながる」ものであることは確かだ。
リーグ戦で徐々に本来の姿を取り戻しつつあった千葉は、復活してきた自信を勝点3獲得でさらに深めることができた。多くの選手がペナルティエリアの前や中に入って素早いパスをつないで得た決勝点。このところの試合では、攻めてはいてもクロスに頼った単調な攻撃が多く見られた千葉にとって、自らお手本にすべき得点奪取の形ではないだろうか。
以上
2006.03.29 Reported by 赤沼圭子
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