5月7日(日) 2006 J1リーグ戦 第12節
川崎F 1 - 0 C大阪 (15:05/等々力/9,430人)
得点者:'66 マルクス(川崎F)
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■特J!プレイヤー: マルクス選手(川崎F)
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全くもって内容は良くなかった。濡れたピッチに責任を押しつけてもいいのだろうが、谷口博之が潔く切り捨てる。
「とにかく技術がないというのが一番かもしれません」
立ち上がりからどこか浮ついたような試合運びが続いていた。勝てば、暫定首位が確定し、W杯終了までは順位表のトップに名前が記載され続ける。そうした立ち位置が、浮き足立たせたという側面があったのかもしれない。寺田周平の「足に付いてこない感じでした」という言葉が端的に言い表しているように思う。
谷口が自らを省みる発言を残し、その言葉を寺田が補完する。状況証拠がそろった。川崎フロンターレは、首位というポジションに慣れていないのである。そうしたバックグラウンドの中、雨が降り、「中盤には厳しく来ていました」と谷口が表現し、関塚監督が「前半セレッソ大阪さんの攻撃から守備への切り替え(が良かった)」と振り返るC大阪の中盤での鋭い囲い込みが、川崎Fを窮地に陥れた。
さらに言うならば、そうした難しい試合展開の中にあって、川崎Fは決定機を作り出し、そしてそれを外し続けた。イヤなムードは最高潮に達していた。
そういう試合でも、手がないわけではない。選手交代である。先に動いたのはホームの川崎F。後半60分に連戦の疲れの見える我那覇和樹に代えて好調を維持している黒津勝を投入し、局面の打開を図った。
結果はすぐに出る。66分、谷口からのクロスを引き出すと、簡単に捌いてマルクスへとつなげた。右にはフリーの森勇介が走り込んでいたが、マルクスがそのまま難しいコースにシュートをけり込んだ。
先制した川崎Fは、その後の時間帯でC大阪の追撃をしのぐ形となる。C大阪の塚田雄二監督は、試合時間も残り15分少々となった74分に柿本倫明、徳重隆明の2枚を一気に交代。ともにスピードを持つ酒本憲幸、苔口卓也を投入した。得点差は1点。1点を追いつけばどうなるかわからない、という目算もあったのだろうがこの時間帯以降、C大阪は攻勢を強めていく。
試合後の会見で関塚監督が、W杯による中断期の改善ポイントとして「(試合終盤に)バックラインが下がってしまう」と指摘したまさにその状況下。C大阪はブルーノ クアドロスを前線に上げて同点ゴールを狙った。しかし、交代による采配もあって川崎Fが逃げ切ることに成功した。
川崎Fにとっては開幕戦(vs新潟)、第9節(vs名古屋)以来3度目のリーグ戦完封劇であり、今季初の1-0での勝利。またこれにより、暫定首位の座をキープしてW杯を迎え、リーグ戦再開後の上位陣3連戦(鹿島A、浦和H、G大阪H)へと臨む事となった。
一方最下位という暗闇でもがくC大阪は、山崎哲也の「監督のやりたいことはイメージはできていると思うが、相手も違いますし場面場面での対応で細かい食い違いがあると思う。ただ、中断期間が2ヶ月あるのは大きいです」という言葉を灯火にするしかないだろう。選手を乗せたバスを歌で送り出したC大阪サポーターの願いは通じるのだろうか。C大阪にとってこの中断期は、サッカー選手としての人生を賭けるものとなりそうだ。
以上
2006.05.07 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
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