3週間後に開幕する2006FIFAワールドカップドイツに向け、福島・Jヴィレッジで国内最終調整合宿を行っている日本代表。ジーコ監督と選手たちは17日に集合し、18日から1日2回の練習で体力づくりを中心としたメニューを消化してきた。現地を訪れるファンの数も日に日に増え、日曜日だった21日には2万3000人が集結。本番を前に異様な盛り上がりを見せている。
6日目となる22日も午前9時半から練習がスタート。この日も1万人の観衆が集まり、周辺道路は大混雑となった。左ハムストリングに違和感を訴えて前日から休んでいた田中誠(磐田)は欠席し、総勢22人が参加した。
ウォーミングアップの後、ジーコ監督は主力組にビブスを渡した。その面々は坪井慶介(浦和)、宮本恒靖(G大阪)、中澤佑二(横浜FM)、加地亮(G大阪)、三都主アレサンドロ(浦和)、中田英寿(ボルトン)、福西崇史(磐田)、中村俊輔(セルティック)、高原直泰(ハンブルガーSV)、柳沢敦(鹿島)。狭いフィールドを使い、この10人とサブ組10人がミニゲームを行った。午後の練習試合に向け、ボール感覚を取り戻すためのトレーニングだったようだ。この後、1対1から1人ずつ攻守の人数を増やして3対3まで持っていく形などが確認され、午前練習は1時間半で終了した。
そして午後は福島・湯本高校と45分ハーフの練習試合。「ちょっと異様なムードだった」と川口能活(磐田)が話すほど観客の熱気はすさまじかった。午前中休んだ田中はグランドに戻ってきたが、玉田圭司(名古屋)が右足甲の痛みで欠席した。
まずは午前中の先発組がピッチに立った。
「攻守の連携を確認する」という狙いを持って試合を始めたが、相手との実力差が大きすぎて、序盤から日本代表が一方的に攻めまくる展開となる。中田英と中村が絡みながら右サイドの加地を引き出し、ここからクロスが上がったり、柳沢と高原が鋭い動き出しで相手守備陣の裏に抜け出すなど、現状でのベスト布陣らしい創造性が見られた。そして開始7分、加地→柳沢と右サイドでつながり、ここからのクロスに飛び込んだ高原がニアサイドで合わせ、幸先のいい1点が入った。
続く13分には中村のスルーパスに呼応した中田英がGKのタイミングを外してゴール。2点目を奪う。ここからはゴールラッシュが起き、25分には中田英からのパスを受けた中村が3点目をゲット。26分には右サイドが起点になって最後は柳沢がゴール、31分には再び右サイド・加地からのクロスに高原が反応してゴール。ここで5−0となった。前半はさらに三都主、高原が追加点を奪い、7−0という形で45分を終えた。
相手との実力差、合宿の疲労度を考慮しても、この日の主力組はまずまずの手ごたえを感じさせる戦いぶりだった。「確認というより新しい形もできたし、ドイツに向けた最初としてはいい感じ」と中村は話した。
特に際立った印象を残したのが加地。積極果敢に右サイドを駆け上がり、前半7点のうち3点に絡んだ。中田英も加地を前線に走らせるパスを意識的に送り、その動きにあわせて前線のFW陣もポジションチェンジしながらフリーの状況を作り出していた。「加地君の上がりは思った以上に武器になる」と中村も絶賛。2005年コンフェデレーションズカップ(ドイツ)で得た前向きな評価を、彼は再びドイツで高めるかもしれない。
柳沢もほぼ1ヶ月半ぶりの実戦だったが、コンディションそのものは全く問題なかった。動き出しの速さ、体のキレは以前にも増して光った。が、試合勘が戻りきっていないのか、シュートの積極性は今ひとつ。ゴールへの貪欲さという部分では3点を奪った高原の方が上回っていた。
後半は代役を立てたセンターバック2枚以外、サブ組の選手が出場。布陣は4−4−2。右サイド・駒野友一(広島)、左サイド・中田浩二(バーゼル)、ボランチ・稲本潤一(ウエストブロミッチ)、遠藤保仁(G大阪)、2列目・小野伸二(浦和)、小笠原満男(鹿島)、FW大黒将志(グルノーブル)、巻誠一郎(千葉)という形だった。
相手の高校生が疲れていたこともあり、後半も日本がゴールを量産する。7分の大黒8点目を皮切りに、小笠原が1点、巻が3点をマーク。合計12点を奪った。最終メンバー滑り込みで一気に注目度がアップした巻は、相変わらず泥臭いところを存分に発揮した。小野や稲本もレギュラー奪回を目指し、好調ぶりを披露。チーム全体としていいムードでこの合宿最初のテストマッチを終えた。
2月のボスニア・ヘルツェゴビナ戦の時、「本番の準備は直前の1ヶ月が全てといっても過言ではない」と中村も語っていた。このテストマッチは3週間後に迫ったオーストラリア戦への重要な第一歩となったが、チーム状態は予想よりいいようだ。この湯本高校船では3バックの連携確認が全く出来ず、まだ楽観視できない部分はあるが、「雰囲気はいい。まだ本番まで3週間あるし、今はこれくらいでちょうどいい」と日ごろ、厳しい中田英も話した。
この調子で少しずつ細かい部分を詰めていけば、3週間後には完成度の高いチームができる。そう期待したい。
以上
2006.05.22 Reported by 元川悦子
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【今後の日本代表チームの予定】
■国際親善試合 -----
[ ドイツ代表 vs 日本代表 ] 5月31日(水)3:30 / ドイツ・レーバークーゼン
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■2006 FIFAワールドカップTM グループF -----
[ オーストラリア代表 vs 日本代表 ] 6月12日(月)22:00 / ドイツ・カイザースラウテルン
[ 日本代表 vs クロアチア代表 ] 6月18日(日)22:00 / ドイツ・ニュルンベルク
[ 日本代表 vs ブラジル代表 ] 6月23日(月)4:00 / ドイツ・ドルトムント
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