福島・湯本高との45分ハーフの練習試合から一夜明けた23日。福島・Jヴィレッジで合宿中の日本代表は疲労を考慮して午後練習をキャンセル。午前1回のみのトレーニングに挑んだ。前日より雲が多く、やや肌寒い気候だったが、現地には7,000人の観衆が集まり、依然としてすさまじい熱気が感じられた。
9時半から始まった午前練習には、前日の練習試合を右足甲の痛みのため休んだ玉田圭司(名古屋)も復帰。別メニューだった田中誠(磐田)も同じくリハビリに努めた。
トレーニングはヴォーミングアップからスタート。30分くらい経過した後、クロス&シュートで攻撃パターンを確認した。これは普段からジーコ監督が繰り返しているもの。「基本の積み重ねが結果につながる」という指揮官の考えが実践された形だ。
これが終わった時、練習試合で1ヵ月半ぶりに実戦復帰した柳沢敦(鹿島)がピッチを離れた。
「もしかして右足第5中足骨骨折の再発か」と周囲もひやりとしたが、ドクターが駆け寄ることもなくそのままクラブハウスへ引き上げた。後から「右ひざ外側に違和感を訴えた」ことが判明。アイシングをしながら様子を見ているという。ジーコ監督は「疲れが出たら抜けてくれ」とあらかじめ選手たちに指示しており、早い判断が大事を防ぐことになりそうだ。
この後は複数パターンのシュート練習を実施。最初は対角線をパスを1人がヘッドで落とし、そこにもう1人が飛び込んできて打つ形。ヘッドで落とす役には巻誠一郎(千葉)や高原直泰(ハンブルガーSV)、中澤佑二(横浜FM)、宮本恒靖(G大阪)らが入った。
敵はGKだけという状況の練習だったが、思うようにボールがゴールに飛ばない。得点感覚の鋭い大黒将志(グルノーブル)は比較的入っていたが、全体に決定率が低かった。これを左右のサイドで行い、続いて2人がボールをダイレクトでつないでボレーシュートを打つ練習へ。「決まったら上がっていい」約束で行われたが、どうも坪井慶介(浦和)は最後まで残ってしまう。この日も決めるのに苦労していた。
全体練習は11時頃終了。18日から2部練習を続けてきた選手たちは満身創痍といった状態で、入念にストレッチを実施していた。柳沢が途中リタイアし、他の選手も総じて体の重さを感じさせたのを見て、ジーコ監督は午後練習の中止を決断。ドイツでの本格的な事前合宿に向け、選手たちを休養に専念させた。
Jヴィレッジ合宿は明日24日を残すのみ。最終日は福島・富岡高と練習試合を行って、8日間のキャンプを打ち上げるという。このゲームに出るスタメンも、基本的には湯本高戦を戦ったメンバーとなるようだ。柳沢の状態によっては、巻か大黒がピッチに立つと見られる。
ここで改めて1週間のトレーニングを振り返ると、まず18・19日は走りこみなど体力トレーニング中心だった。19日午後から徐々にボールを使い始め、21日午後には3バックとボランチ、両サイドを置いて、ボールの追い方やプレスのかけ方、ポジショニングなどを徹底的にチェックした。戦術確認といえるトレーニングは全体を通してこの1回だけ。ドイツ本大会まで3週間の段階で、いまだ3-5-2で行くのか、4-4-2で行くのかも決まっていない。「チームとしての細かい部分はまだ」と中村俊輔(セルティック)も話していた通り、本番を戦う上で確実に遵守すべき約束事も詰め切れていない。それにはやはり不安も残る。
しかしジーコ監督としては、本格的な戦術確認を事前合宿地のボンで集中して行おうと考えているのだろう。今回は大会を戦い抜ける体力をじっくりとつけ、チームの闘志を高め、攻撃面のいいイメージを焼きつけることだけに目的をとどめたようだ。
選手たちも今が疲労のピーク。現に中田浩二(バーゼル)も「この合宿に入る前の1週間はほとんど体を動かしていなかった。ここへきていきなり負荷をかけているから、今はかなり厳しい」と顔をしかめていた。ここで追い込んだフィジカルをベースに、選手たちはドイツではより実戦的なメニューに取り組むことになる。対戦相手を想定しながら布陣やメンバーを変えることも考えられる。選手たちの最後のポジション争いもより熾烈になるはずだ。
「欧州組と国内組が揃って練習する時間がこれまでほとんどなかった」とジーコ監督は過去何度も残念そうに話していた。指揮官が待ち望んだ機会がドイツ合宿ではついに与えられるのだ。この3週間がチームの成否を大きく左右する場になる。
ここまで4年間でなしえなかった強固な守備システムの構築、確実に点の取れるパターンの完成を、ぜひともジーコ監督と選手たちにはお願いをしたい。それを確実にやらなければ、F組でグループリーグ突破という目標を果たすことはできないだろう。
以上
2005.05.23 Reported by 元川 悦子
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