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【J2:第18節 横浜FC vs 愛媛 レポート】ホーム三ツ沢で3試合ぶりの勝利を手にした横浜FC。数的不利の中粘る愛媛を振り切り15試合無敗となった。(06.05.27)

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5月27日(土) 2006 J2リーグ戦 第18節
横浜FC 2 - 0 愛媛 (14:04/三ツ沢/2,753人)
得点者:'76 吉武剛(横浜FC)、'89 アウグスト(横浜FC)
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14戦負けなしと、毎試合 着実に勝ち点を積み上げている横浜FC。今回ホームに迎えたのは、今季の開幕戦、アウェイ・愛媛の地で、鮮烈なJリーグデビューを許した愛媛FC。そう、開幕戦以来全く負けていないチームが唯一黒星を喫した相手だ。

そんな相手との対戦を前に、「愛媛もそうだが、うちも あの時からチームは成長している。今回はあの時とは全く違うゲームになると思う(鄭)」、「開幕戦の借りはしっかり返さなくては。(高木監督)」、「明日はリベンジ。それだけです。(喜熨斗フィジカルコーチ)」と、それぞれが この日に掛ける熱い気持ちを持っていた。

横浜FCは今季初めてとなる布陣でこの一戦に臨んだ。城を出場停止で欠くものの、トゥイードと山口、そして出場停止明けとなったアウグストが先発に復帰した。DFの右に小野智、左に中島、センターバックにトゥイードと早川。中盤は右に吉野、左に内田、そしてボランチに山口と鄭、2トップは三浦とアウグストを置いた。対する愛媛も、新たな選手をスタメンから起用してきた。最終ライン、左サイドバックに磐田から期限付き移籍で獲得した松下を置いた。

横浜FCはこの試合において、「吉野はボールをキープできるので、それで相手のバイタルエリアを攻略しながら、そこで空いたエリアに小野が入っていく(高木監督)」という狙いがあった。吉野もこの試合に向け「高い位置でタメを作れたらと思っている」と話していた。が、そのプランは早い時間に変更を余儀なくされる。

愛媛は試合開始直後の3分と5分、井上に対して立て続けにイエローカードが出て退場。残り85分を10人で戦うこととなった。愛媛はすぐに田村に代えて石丸を投入する。「引かざるを得ない状況だった(石丸)」「10人になったので1トップにして、4枚4枚でブロック作って・・・。攻撃に関してはカウンターというのを徹底していた。が、欲を言えば最後同点だったら勝ちを狙っていた(濱岡)」と、とにかく守備を固め、カウンター狙いという戦い方で、数的不利になったことでやることがハッキリしていた。

逆に横浜FCは、守備を徹底する愛媛をなかなか崩すことが出来ない。「攻める時間が多く、ボールを保持している時間がとても長い中で、非常に苦労した(高木監督)」と、かなり早い時間帯からの数的優位に戸惑うかのように、逆に相手に翻弄されてしまうかのように 意志統一がうまく図れず、打開できない時間が続いた。そんな中で、簡単なパスミスからカウンターを受けるシーンが三ツ沢のファンをヒヤっとさせるなど、横浜FCにとってはフラストレーションを溜めたまま試合を折り返した。

後半に入っても、前半と変わらぬペースで試合は進む。愛媛は積極的に相手ボールを奪う姿勢をより強く見せ、一発のチャンスを虎視眈々と狙っている。「もう少し積極的にシュートを打つという部分が欠けていた(高木監督)」横浜FCは、カウンターかの展開でも手間を掛けすぎることで逆に奪われてしまうなど、なかなか糸口が見つからない。

そんな中、後半10分に横浜FCに訪れたチャンス。アウグストがペナルティエリア付近で出てきた相手GKを交わし、正面で完全にフリーで待つ三浦にパス。アウグストに引き出されてしまったことにより、愛媛のゴールマウスは無人。そこに蹴るだけという状況だったものの、「狙い過ぎた(三浦)」ことで枠を大きく外れ、得点のビッグチャンスを逃してしまった。

その後横浜FCは、鄭を北村に、吉野と吉武を、そして三浦を富永を次々と交代させ勝負をかける。この采配によって、サイドをより有効的に使えるようになり、ようやく試合が動く。

後半31分、吉武が左サイドで受けたファウルからのFK。三浦のクイックスタートにより、愛媛守備陣が整っておらず、二アサイドに蹴ったボールに吉武が飛び込みゴール。待望の先制点となった。

横浜FCにとっては、我慢して我慢してようやくこじ開けられた先制点。「途中交替の選手が運動量多く動いてくれたお陰で、それによって相手がバランスを崩し始めた」と小野が話せば、吉武は「途中出場の際はファーストタッチを大事にしたいと思っている。今日のファーストタッチもあそこでファウルをもらったので・・・。あそこで自分のタイミングで仕掛けられたのは大きかったし、それで波に乗れた」と話し、「愛媛が集中を切らしていたところを逃さなかった」とシュートシーンを振り返った。

その後、愛媛は江後、猿田の投入で得点を奪いに出るものの、後半残り1分となったところで横浜FCのカウンターを受ける。抜け出した吉武がペナルティエリア内で金守に倒されPKとなる。金守にはレッドカードが出され、このPKをアウグストがきっちり決め2-0とし、3試合ぶりの勝ち星となった。

「非常に苦労したこういう試合をものに出来たのは、チームの大きな力だと思う」と高木監督は、最後まで諦めずに勝利を信じ続けた選手たちを称えた。一方の愛媛も、最後までボールに喰らいつく姿勢を強く見せ、決して諦めることはなかった。

以上

2006.05.28 Reported by 浅野 有香
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