6月10日(土) 2006 J2リーグ戦 第21節
愛媛 0 - 2 山形 (14:00/愛媛陸/2,621人)
得点者:'62 秋葉勝(山形)、'86 原竜太(山形)
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「隙を突く、突かれないという駆け引きの部分の差はまだ埋められていない」と愛媛の望月監督が試合を振り返ったように、今日の山形は試合の中で自分たちに流れを呼び込み、一方の愛媛はその流れに飲み込まれてしまった。
ともに中盤をコンパクトにしながら一進一退の展開が続いた前半に、その流れを呼び込むポイントに気がついた山形。その1つが、サイドチェンジを封じて結果的に愛媛を完封した守備。まずは前半10分、愛媛はMF菅沼が自陣右サイドから、山形陣内のコーナー付近にまで侵入したMF濱岡へ大きくサイドチェンジ。25分には左サイドのFW田中がDF森脇、MF高萩と素早く右サイドに繋いでCKのチャンスをつかんだ。この2つのプレーに象徴されるように、愛媛は中盤の狭いスペースにプレスで追い込む山形の守備を逆手にとり、サイドチェンジで局面を打開していった。
ただ、相手の守備を崩しながらも決めきれないのが今の愛媛。逆に後半「ボールの出所にプレッシャーをかけるように」という樋口監督の指示通り、山形は愛媛が前半に度々チャンスを作ったサイドチェンジを消す守備をはじめた。すると愛媛はロングボールに頼らざるをえず、攻撃に手詰まり感が見えてきた。
こうした状況で生れた山形の先制点は後半17分。山形のFWレアンドロがセンターサークル付近ではたいたボールを左サイドで繋ぐと、再びレアンドロへ。愛媛のDF星野がそのケアにサイドに引き出されたところを、山形は中央で2列目から秋葉が飛び込みゴール。「中盤まで下がるレアンドロを捕まえきれていなかった」とDF金守ら愛媛の選手が口をそろえて振り返ったように、この失点シーンと同じような場面が訪れたのは前半36分。レアンドロがセンターサークル付近まで下がって右サイドに展開したボールを、山形は臼井、木村と繋いでクロスを狙った。これはケアに当たった星野がクリアして難を逃れていたが、今日の愛媛はレアンドロを誰が捕まえ、空いたスペースを誰が埋めるのかをはっきりさせることができなかった。このレアンドロを起点とした攻撃を続けたことが山形に流れを呼び込むもう1つのポイントとなり、対応できなかった愛媛は山形に先制点を許した。
その後は同点に追いつくべく、前がかりになった愛媛に対してセオリー通りのカウンターで追加点を奪った山形。その得点時には、ベンチの前で大きなガッツポーズを見せて「ゲームプラン通りだった」と試合後に語った樋口監督からすれば、まさにしてやったりの展開。愛媛としては、チームの若さを露呈したゲームとなった。
「対戦する相手はここまでチームとして積み上げてきたものがあるが、愛媛は個人個人が何をしたいのかという部分のズレがまだある」と愛媛のベテラン石丸が振り返ったように、愛媛はチームとしての駆け引きで他のクラブと渡り合えるまで成熟するにはもう少し時間がかかりそうだ。
前半に見つけた愛媛の隙を突き続け、自らの隙に蓋をした山形。この戦いから愛媛が学ぶことはまだまだ多い。
以上
2006.06.10 Reported by 近藤義博
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