7月15日（土） 2006 JOMOオールスターサッカー
ＥＡＳＴ 4 - 1 ＷＥＳＴ　（17:02／カシマ／32,975人）
得点者：'28 中澤佑二（ＥＡＳＴ）、'62 巻誠一郎（ＥＡＳＴ）、'71 バレー（ＥＡＳＴ）、'81 バレー（ＥＡＳＴ）、'87 古橋達弥（ＷＥＳＴ）
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今年もJOMOオールスターサッカーが華やかに開催され（7月15日）、集まったサポーターは朝から晩まで、年に一度のサッカーの祭典を満喫した。会場のカシマサッカースタジアム周辺は朝から快晴、日中は一時30度を越える暑さにもなったが、その暑さすらも祭りのムードを盛り上げた。

朝早くから、それぞれ応援するチームのユニフォームを身にまとったり、グッズを持って続々集合するサポーター。オリジナルで作成した応援Tシャツを着ている人、会場で売っていたJOMOオールスター、選手名前入りのTシャツを早速着ている人、祭りということで浴衣を着ている女性などなど、その様子はさまざま。スタジアム周辺では会場までの時間、炎天下の下、すでに祭りの雰囲気を思い思いに楽しむ様子があった。2時の開門となると、よりいい席を！とスタンドに向かい、準備を進める。次第に、18チームサポーターがひとつになり、ホーム側、アウェイ側のゴール裏が鮮やかに彩られていく。キックオフ前に行われたマスコットアトラクションも盛り上がり、今か今かとキックオフを待つことに…。

いよいよ午後5時のキックオフ。まずどよめいたのは5分、J-EASTの久保（横浜FM）のヘディングシュートのシーン。続いて10分、J-WESTパウリーニョ（京都）の攻撃をカットした阿部（千葉）がそのままゴール前までドリブルで上がっていく迫力、さらに14分、今度はJ-WESTの駒野（広島）が負けじとドリブルでサイドを駆け上がりミドルシュートを放つ。初出場で今大会最年少の内田（鹿島）が、J-EASTのキャンプテンでもあり日本代表のキャプテンでもあった宮本（G大阪）とつかみ合いながらボールを奪い合うシーン、中央では小野（浦和）が足技を見せ付けるシーン、遠藤（G大阪）のボール捌きと…一時も目を離せない。

そんな中、中澤（横浜FM）がドリブルでゴール前に攻め込むと、宮本がそれを阻止しようとしてファウルとなりJ-EASTがFKを得る。すると、中澤、小野、茂庭（F東京）、阿部、小笠原（鹿島）、鈴木（新潟）と一斉に6人が輪になって集合…いったい誰が蹴るのか？と注目が集まる。すると、なんと！茂庭がゴールに向かってダッシュ！「えっ！？」と思わせた瞬間、そのままボールをスルー。後ろから中澤がシュートを放つと、それがゴール左隅に見事に決まり、会場からは歓声と笑いが起こった。オールスターらしいシーンだった。後半に期待を持たせ1−0で前半を終了。

後半に入り、ますます大きくなるサポーターの応援の声。違うチーム同士がひとつになり、選手とともにその楽しさを盛り上げる。各チームごとの応援に乗せてJ-EAST、J-WESTをあてはめての応援、各選手のコールを別のチームのサポーターも一緒に叫んだりと、選手もそれが聞こえてくることがうれしいと語るが、これもオールスターならではのことだろう。

ピッチの中も、もちろん負けてない。J-EASTのFKには、キャプテンの小笠原が何とGKの土肥（F東京）を呼び、FKを蹴ることに…。残念ながら決まらなかったが、楽しいシーンだった。一方J-WESTではパウリーニョが常にゴールを狙いピッチを駆け回る。J-EASTの2点目はアシスト王の小林（大宮）から絶妙なクロスが入り、得意のヘディングで巻（千葉）が見事なゴール決め、「牛」のパフォーマンスを見せる。その後、小笠原との絶妙な連携と判断で生まれたバレー（甲府）のゴールで3点目、茂庭のドリブルからバレーにつながり4点目とJ-EASTがゴールを重ねていく。5点目が生まれるか？！と思わせたFKのシーン。土肥が先ほどに続きもう1回！と、あがろうとすると、今度は小笠原が×マークを出し、会場からは笑いが起こる。結局小笠原が蹴ったが、残念ながらこちらは決まらず。一方のJ-WESTも各所で魅せ、このままでは終わらせなかった。終了間際の42分には古橋（C大阪）がゴール前での落ち着きを見せゴールを決め4−1、無得点では終わらせなかった。

4−1と、今年はJ-EASTの圧勝。MVPは先制点をFKであげた中澤。敢闘賞には90分間ゴールを追い求めた姿が印象的だったパウリーニョ、そしてMIPは、後半から出場し見事なヘディングゴールを挙げて「牛」のパフォーマンスを見せた巻にそれぞれ渡った。2006年、ワールドカップイヤーのJリーグの祭典「2006 JOMOオールスターサッカー」も幕を閉じた。夏の夜、試合が終わった後もスタジアムの周辺には「スタジアム夜市とお笑いパフォーマンス」で、祭りの余韻を楽しむサポーターの姿があった。

祭りは終わり、4日後には、J1での熱い戦いが待っている。

以上

2006.07.16 Reported by　日々野真理