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【J2:第28節 愛媛 vs 水戸 プレビュー】攻撃面での成熟を増してきた愛媛は水戸の堅守を破り、連敗脱出を図る一戦に。(06.07.16)

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7月17日(月)J2 第28節 愛媛 vs 水戸(19:00KICK OFF/愛媛陸)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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前々節、前節の愛媛は地元から遠く離れた札幌、山形のアウェイ2連戦で連敗。今季3度目の3連敗を喫してホームに戻ってきた。そして愛媛が迎えたJ初挑戦の今シーズン、折り返し地点を過ぎたところでの成績は6勝4分15敗。大きく負け越した結果だけを単純に評価すれば、決して褒められる成績ではない。しかし、豊富な運動量でアグレッシブに、かつ負けても試合を壊すことなく最後まで戦い続けた試合内容は他チームからも高い評価を受けてきた。「第1クールではJに慣れ、第2クールでは接戦から勝点をものにしたい」という望月監督のシーズン前の目論見も、第2クールの幾つかの試合で勝点1を取りこぼしたものの、ほぼ達成することができた。こうして見れば、結果に現れない部分では愛媛の前半戦は充分評価に値する内容だったといえる。

その愛媛の成長は前節、山形戦でも形になって現れた。それは後半に交代で出場したMF赤井、FW江後らが演出した決定的な場面。残念ながら得点には結びつかなかったが、シーズン序盤は控えに回り、途中出場してもチームにフィットしなかった選手も戦術的な理解を深め、個の特徴を生かすことができるようになったことはチームが成熟した証。「新しい選手が入って、サイドで落ち着きが出るようになってきた」と試合後に望月監督も手ごたえを掴んだ。実際にここ数試合では、シーズン序盤は不動のエースとして愛媛の中盤に君臨していたMF濱岡でさえも、ベンチから外れるほど選手層は厚みを増した。前節は移籍後初出場を果たしたMF千島も2度決定機に絡み、課題の攻撃面にも成長の跡が見えてきている。それだけに今節の対戦相手となる水戸の堅守を崩すことができれば、後半戦の愛媛に対する期待はさらに膨らむだろう。

そして愛媛にとって、水戸は前半戦の2度の対戦で1勝1分けと相性の良い相手でもある。その対戦を振り返っても、しっかりと守備のゾーンを整える愛媛は水戸の効果的なカウンターを封じているだけに、両チームの相性を考えれば今節も愛媛が主導権を握る戦いになりそうだ。しかし、愛媛にとってひとつの不安はボランチ・井上の出場停止。井上はボランチだけでなく、守備的なポジションを複数こなせるユーティリティープレーヤーで、愛媛にとって貴重な存在。ボランチの代役ならば石丸が務められる。しかし、井上のポジションを変えながら交代選手を投入するという選択肢を失うことは、試合展開によっては愛媛にとってマイナス材料になりそうだ。

ただ、対する水戸も今節は左サイドバックの大和田が出場停止。愛媛のサイド攻撃を封じるためには痛い欠場だが、前節は13試合ぶりにDFの吉本が復帰。そして苦しみながらもロスタイムに決勝点を奪い、粘り強く勝点3を得た。このように第2クールの好調を第3クールに持ち込んでいるだけに、今節ばかりは愛媛にとって過去の対戦成績が単純に当てはまらない試合になるかもしれない。

しかし愛媛にとって後半戦のホーム初戦となる今節は、必ず勝点3が欲しい試合。既に4ヶ月近くホームで勝利から遠ざかっているためだ。いくら良い内容の試合をしても、結果だけを知る愛媛県民にとっての「勝てない愛媛FC」という印象だけは拭い去りたいところ。そして勝つことで、再び多くのサポーターをスタジアムに呼び戻すこともできるだろう。その愛媛の勝利を願う上でもう1つ都合のいいデータを上げるならば、今季はまだ4連敗がないということ。今季2度の3連敗の後はいずれも白星を飾っているだけに、愛媛のサポーターはこのジンクスが3たび繰り返されることを信じてスタジアムに足を運ぶことになるだろう。

以上

2006.07.15 Reported by 近藤 義博
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