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【J1:第13節 大宮 vs 磐田 レポート】オシム氏も視察に訪れた大宮と磐田の一戦。大宮が苦しみながらも磐田の猛攻をかわし、2-1で勝利。(06.07.20)

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7月19日(水) 2006 J1リーグ戦 第13節
大宮 2 - 1 磐田 (19:04/駒場/5,806人)
得点者:'22 久永辰徳(大宮)、'45 成岡翔(磐田)、'85 桜井直人(大宮)
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J1昇格以来4戦すれど、一つも勝ち星のなかった磐田との、Jリーグ再開初戦。12節を終えて12位という順位から脱却するためにも、苦手意識を払拭するためにも、勝利が欲しかったこの試合、一度は追いつかれながらも後半磐田の猛攻をかわし2−1で大きな勝利を収めた。

互いに4−4−2の布陣を敷き、両サイドの攻防も含め真っ向からぶつかり合う戦いになるかと思われたが、立ち上がり1分にも満たない時間に左クロスに小林大が走り込んでフリーでシュート。続いて1分にも桜井がシュートを放つなど、2本とも枠を捉えることはなかったが、前半を大宮が支配するきっかけにはなった。

前線から、グラウ、桜井がプレスをかけ、高い位置からの素早い攻撃を仕掛ける。待望の先制点は22分、左サイドペナルティエリア付近で桜井がディフェンダーに囲まれ、フォローに来た片岡に落とす。片岡がこれを中央の小林大に預けると、小林大は久永に絶妙なスルーパス。これを受けた久永が更にディフェンダーをかわし、GKを見据えて落ち着いてグラウンダーのシュートを流し込んだ。久永の「遅すぎる」(本人談)今季初ゴールで先制。前半はこのまま押さえきり、折り返した。

しかし、後半開始早々いつもの悪い癖がでる。立ち上がりのばたつきの中、ファブリシオのドリブルの後、成岡が更に中央でディフェンダーをかわし、左足で決められ同点に。磐田はこの後、後半だけで計8本のシュートを放つ猛攻を見せるが決めきれず。大宮は徐々にリズムを奪われるが、それを立て直すためのディビッドソン純マーカスの投入などが功を奏し、守備から攻撃へ流れをもう一度構築することに成功した。

前半の前から取りに行く姿勢とは違った粘りの後半、試合終了も見えかけた85分に、土屋の素早いリスタートから久永が左サイドで受け中央へボールを送る。これを田中がクリアするも、小雨降りしきるスリッピーな水含みのピッチに滑ったボールは桜井の足下へ。桜井はGKの左下へ強めに蹴りこみネットを揺らす。相手に浴びた同点弾をのぞき、90分間落ち着いて自分たちの試合運びを見せた大宮に軍配が上がった。大宮は順位は変わらないものの、勝ち点を3伸ばし17とした。磐田の勝ち点17は変わらず、9位から12位へと順位を下げた。

試合後、「良い選手の多いチームに互角の戦い」と三浦監督も満足げな表情を浮かべた。選手個人のスキルだけを見れば、磐田の平均値の方が遙かに高いだろう。ただ磐田のアジウソン監督が言うように「サッカーは団体スポーツ」。ベンチも含めた総合力で、苦手意識をもちつつあった磐田に勝利。これ以上ない「開幕と同じ気持ち」で戦った再開初戦だろう。

この日は次期日本代表に内定しているオシム氏も視察に訪れた。内定以来、練習試合を含め、3試合連続でその視察を受けている小林大にはメディアの注目も集まり、この日の記者室はあふれんばかり。「僕を見に来ているとは思わないけど、誰よりも印象に残ってやろうとは思いました」という小林大の発言も徐々にポジティブに、力強く変わっている。「代表選手を出したことはないんだけど、今の代表選手に遜色ないもしくはそれ以上の働きもしてるんじゃないかな」と三浦監督も目を細める。
 
ただ、勝利に酔いしれてばかれはいられない。中2日で甲府戦が待ち受ける。2試合連続のホームゲームはアドバンテージであると同時に、敗戦の許されない戦いでもある。磐田戦で掴んだ勢いで、駆け抜けたい。

以上

2006.07.20 Reported by 了戒美子
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