8月6日（日）J2 第32節 東京Ｖ vs 愛媛（19:00KICK OFF/国立）
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このところの東京Ｖの戦いぶりについてチーム関係者は「先制されても慌てることがなくなりましたね」と話してくれた。それを含め、今「（チームが）ひとつステップアップできたんじゃないか」と感じていると言う。

１勝１分４敗というドン底の5月、2勝３敗と黒星が先行した６月・・・チーム関係者はもちろん、サポーターにとっても胃がキリキリする毎日が続いた。
が、7月の７試合は４勝２分１敗。チームが安定しつつあることは、数字からも見て取れる。

ならば、8月はいよいよ「巻き返し」だ。

現時点で５位、首位・柏とは勝ち点１１差。直接対決を含む8月の５試合でどこまで首位に肉迫できるか・・・第３クール、これからが本当の正念場になる。

その8月の初戦、３２節・愛媛ＦＣ戦。
仙台、徳島、山形と３連勝を飾ったものの、札幌戦で黒星。しかし前節・水戸戦では勝ち点３をもぎとった。内容はともあれ、「連敗しなかったのは大きい（ラモス監督）」。この愛媛戦では是が非でも連勝して「そうなればチームに大きな自信になる」とラモス監督が当面の目標にしている、今季未達成の4連勝に繋げていきたい。

今節の注目はＣＢ。愛媛戦ではＤＦ青葉が出場停止となるが、ＤＦ萩村はまだ別メニュー調整中で日曜は間に合いそうに無い。いくつかの選択肢の中ラモス監督が試したのは、特別指定選手のＤＦ飯田だった。「まだ（先発させるか）考え中（ラモス監督）」とのことたが、木曜、金曜と二日連続で紅白戦の先発組に入れていたことを考慮すれば、かなり可能性は高いだろう。

飯田は流通経済大学から先月チームに加入したばかりで、前節が初ベンチ、初出場。現実にこの愛媛戦で先発すれば、ある選手の感想通り「サプライズ」ではある。
ただ、ヘディングやフィジカルの強さは水戸戦で証明済み、練習中でも物怖じせず周囲の選手と声を掛け合う姿を見ても、起用に不思議はない。むしろ、是非先発で見てみたいプレイヤープレーヤーだ。
そして、その飯田とＣＢを組むことになるのが、水戸戦で怪我から復帰後初のフル出場を果たしたＤＦ富澤。その水戸戦でＪリーグ初ゴールも挙げた富澤が、今節は試合スタート時からＣＢに入ることになりそうで、こちらはほぼ確実だ。
当然飯田とＣＢを組んだ時間はわずかだが「全然問題なくやれる」と不安は無い様子。ラモス監督の期待を背負ったこの若い二人のＣＢがどんなプレーを見せてくれるのか、楽しみにしたい。

その愛媛は現在6勝6分16敗で11位、6試合勝ち星無しという状況。また、今節はこれまでほぼフル出場を続けてきたＭＦ高萩、途中加入ながらレギュラーを確保していたＤＦ松下が揃って出場停止と、チーム状態は万全ではない。が、「愛媛は若いチームで失うものはない。国立という舞台でモチベーションも高いだろう」とラモス監督は警戒を強める。

実際これまでの対戦成績は東京Ｖの１勝１分けながら、第１クール（３節・駒沢）では１−０の辛勝、第２クール（１４節・愛媛）では劣勢の中、ＧＫ高木の好セーブにも助けられスコアレスドローと、東京Ｖにとって組みしやすいとは言えない相手だ。
「引いてくるイメージがありますね。ゴール前での工夫がないと崩しきれない。前線で踏ん張ってセットプレー、というのもポイントになってくると思います」とＦＷ齋藤。
ラモス監督の「１−０でもいいから、いい試合をしてきっちり勝つ」というコメントも、僅差での決着を予想しているからなのかもしれない。

とはいえ、今節はＦＷ平本が2試合ぶりに戦線復帰。齋藤とのイメージが合ってきた頃の出場停止だっただけに、この試合では二人のコンビネーションも楽しみたい。齋藤も「二人で２点、３点取りたいですね」と意気込んでいる。

新加入のＦＷジウマール・シウバ・サントスも湘南戦から公式戦出場が認められる予定の中、ＦＷ二人のアピールも見所になる。また、怪我で長期離脱していたＭＦ永井が今週から練習に完全合流、ベンチ入りも問題無しという状況だ。

「愛媛戦はスカッと勝ちますよ！」とＤＦ冨澤。「そうしたい、とかじゃなくて、そうなるんですよ。そういう気持ちでプレーしてますから」。

試合後の「ほらね」という冨澤の笑顔を是非スタジアムで！試合は国立競技場で19時キックオフとなる。

以上

2006.08.05 Reported by 高木 聖佳