■SBSカップ国際ユースサッカー
・8月12日(土)15:00 静岡県・草薙陸
U-19日本代表 対 U-19韓国代表
★試合速報→U-19日本 vs U-19韓国
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ドイツW杯終了から約2ヶ月、既に日本サッカー界は新たな一歩を印している。まずはU-21日本代表が、ひと足遅れて日本代表が好スタートを切った。そして、次はこのU-19日本代表の番。ただし、U-19は上の年代のようなしきり直しではなく、継続中のチームだ。10月末から始まるAFCユース選手権を勝ち抜き、来年のU-20W杯への挑戦権を得るべく、今がラストスパートの時期。9月、10月と国内合宿は予定されているものの対外試合は今回のSBSカップでの3試合がラストとなる。チームとしては一定の成果、手応えを得ておきたいところだ。
7/31から行われたサウジアラビア遠征では、ほぼベストメンバーを組むことが出来たが、今回はそうはいかない。12日はJリーグの公式戦も行われているため、各チームで出場が濃厚な選手たちはそもそも招集メンバーに入っていないのだ。
この各クラブで戦力として必要とされている選手たちを数えてみると、かなりの人数に及ぶことがわかる。新潟・河原和寿、田中亜土夢、鹿島・内田篤人、横浜FM・ハーフナー マイク、千葉・青木孝太、大分・福元洋平、梅崎司。ここにチーム事情により不参加を表明した柏木陽介(広島)、海外移籍を果たした森本貴幸(イタリア・カターニア)も加えれば実に9人。当然、U-19日本代表でも主力格となる彼らがこの大会不参加なのは残念だが、裏返せばチームに加入してから年数の浅い彼らが必要とされているのは頼もしい限りだ。そう考えれば、SBSカップはJリーグで出番の少ない選手たちの貴重な実戦の場でもある。思う存分戦ってほしい。
このチームでは、昨年3月の立ち上げ以来目指しているサッカーがある。それは「人もボールも動くサッカー」。基本布陣を4-4-2とし、中盤の両サイドは基本的に高い位置を取る。ボランチはバランスを取りつつも1枚は攻撃参加。このところ左は堤俊輔(浦和)、右は内田がコンスタントにスタメン起用されてきたサイドバックも、「ぼくはどんどんやっていいって言われてる」という右の内田は攻撃の起点となる。
ハーフナー頼みのロングボール一本槍になることも、ウラをとられて防戦一方になることも確かにあった。ただ、目指しているのは攻撃的な「やっていても見ていても楽しいサッカー」を目指してスタートした。
ここに最近、明確な目標ができた。言うまでもなくオシム監督が率いる日本代表である。「前から、走れ走れとか、前取とって早い攻撃で…と言われてたけど明確な目標ができた」と伊藤翔(中京大中京高)。日本代表の方向性は、ここにまで波及しているのだ。
「現場は任されているけど、考え方は伝えられている」とU-19日本代表・吉田靖監督。目指す方向が同じになれば、当然選手たちも上の世代が目標として視野に入ってくる。先日のU-21代表の中国遠征に、U-19日本代表から森島康仁(C大阪)が飛び級で招集されたことは、選手たちの励みにもなっているようだ。森島本人も「よ、五輪代表っていじられるんすよね」と笑いながらも「あれが最後にならないといいなと思う」と表情を引き締める。「U-19日本代表にも、日本代表に呼ばれていい選手が何人もいると思う。試合に出ていれば自然にチャンスがくる。まずは出るところから」と言うのは安田理大(G大阪)。全ての瞬間をチャンスと思えば、このSBSカップも、一分の気も抜けないはずだ。
さて、SBSカップの初戦はU-19韓国代表戦。「正直イヤな相手」「負けたくない」「意識する」と露骨なライバル意識が選手の口から飛び出してくる。
それもそのはず、昨年7月の国際ユース大会IN新潟では1-0で勝利したものの、相手は代表ではなくワンランク下がる選抜チームだった。10月の韓国遠征では、守備の要・福元を欠いたとはいえ2-5の大敗。これはオシム監督が言うところの「敗戦から学ぶもの」が大きく、メンタル的に戦い切ることの必要性を選手たちが認識。11月末、AFCユース選手権予選で北朝鮮に競り勝った試合は、この韓国遠征での経験が多いに影響しただろう。
そして、この世代で3戦目となる韓国戦は今年1月のカタール国際ユース親善大会。決勝で対決したためPK戦で雌雄を決することになり、確かに勝利は日本に転がり込んだ。ただ、90分プラス30分の延長戦を終えて0-0。韓国は2人のフィールドプレーヤーが退場に追い込まれたにも関わらず、日本は得点を取ることが出来なかったのだ。
今回来日した韓国チームは韓国コーチ陣によると「3人くらいがKリーグの出場で来ていないが、カタール国際の時より良いベストメンバー」だと言う。エース・シン ヨンロクは大会直前に来日を回避したが、カタールで日本をひっかきまわしたイ サンホ(李相湖)や、キャプテン・パク ジュホ(朴主護)などのメンバーが名を連ねる。日本にとっては手強い相手だ。英語ができるということで、この日取材対応をしてくれたキ ソンヨン(奇誠庸)も、「このチームには経験もあり、よく組織されている」と自信たっぷりに話してくれた。一方の日本は、安田などが「まだまだ。もっとやれることをやらないと、この大会でも勝てないと思う」と危機感を募らせながらトレーニングに臨んでいた。
この大会に参加しているU-19日本代表の選手たちは「自分たちにはJリーグの舞台で出番がないから、ここに来ている」ということを重々認識している。そんな中でもとても印象的だったのが「チーム」を意識する発言が出始めていること。「高2の終わりからやってきて、このチームで結果を出したい」と言ったのはU-21代表の中国遠征帰りの森島。「僕が試合に出るときは助けられる、逆の時は助ける。そうやってチームができてきている」というのは年下組の伊藤。彼らはたまに、少し泣かせるコメントを吐くのだ。是非ともこの吉田ジャパンで世界に挑戦してほしい。そのためにも、目の前の数少ない1試合ずつを大事にしてほしい、と思う。
試合は、炎天下の明日15時キックオフ。条件的にも非常に厳しい試合になるだろうが、チームは貴重なチャンスと成果と手応えを得るべく、戦いに臨む。
以上
2006.08.11 Reported by 了戒美子
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●SBSカップ国際ユースサッカー その他の試合予定
・8月12日(土) 静岡県・草薙陸上競技場
17:20 静岡ユース 対 U-19メキシコ代表
・8月13日(日) 静岡県・藤枝総合運動公園サッカー場
15:00 U-19日本代表 対 静岡ユース
★試合速報→U-19日本 vs 静岡ユース
17:20 U-19メキシコ代表 対 U-19韓国代表
・8月15日(火) 静岡スタジアム エコパ
14:00 U-19日本代表 対 U-19メキシコ代表
★試合速報→U-19日本 vs U-19メキシコ
16:20 静岡ユース 対 U-19韓国代表
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