8月11日(金) 2006 J2リーグ戦 第33節
愛媛 1 - 0 札幌 (19:04/愛媛陸/3,671人)
得点者:'43 田中俊也(愛媛)
----------
試合終了後にバックスタンド、ゴール裏、そしてメインスタンドと続いて沸き起こった勝利の雄叫び。愛媛のサポーターが4ヶ月以上の間、待ち続けていたホームでの勝利の瞬間が今日ようやく訪れた。勝つことができなくとも拍手を送り、励まし続けたサポーター達。この声援にようやく答えることができた選手達の表情にも、安堵の笑みがこぼれた。
しかし、アウェイで快勝した前節の東京V戦とは違い、今日は苦しみぬいての勝利。「サイドにボールが入ったらアプローチをしてきたので難しかった」と振り返ったのは愛媛の右サイドバック・森脇。前半の札幌は、守備に回ると5バック気味に両サイドのMF和波、関がディフェンスラインに戻って、好調を支える愛媛のサイド攻撃を警戒した。「前半も悪くなかったが・・・」と試合を振り返った札幌の各選手。和波の左サイドを起点に、前半から札幌にもチャンスはあった。しかし自信に満ち溢れた愛媛の攻撃は、警戒を見せる札幌のDFを凌駕する。
21分には右サイドを突破したMF赤井のミドルがポストを叩き、23分には左サイドからMF高萩、菅沼と繋いで最後はFW田中。ゴールには結びつかなかったが、ここ数試合で結果を出している愛媛のサイド攻撃が次第に札幌ゴールを脅かした。そして得点に結びついたのが前半終了間際の43分。やはりサイドからだ。最終ラインからDF金守のロングフィードに抜け出したのは、左サイドバックの松下。札幌のDFも人数こそ揃っていたものの、松下からのピンポイントクロスに田中がヘディングで合わせて愛媛が先制した。
前半終了時にリードで折り返せば負けない愛媛。後半は「守備のバランスを考えながらスペースに出ることを意識した」という愛媛・望月監督の狙い通り、しっかり守ってカウンターというパターンで札幌を苦しめ続けた。一方の札幌は、柳下監督が「背後のスペースを狙えず、組立の段階でもミスが出た」と指摘したように、愛媛のコンパクトに保たれた守備網を打ち破ることはできなかった。そしてロスタイムに迎えたチャンスにも、FW相川のシュートは愛媛のGK川本の正面。ツキにも見放された札幌は、鬼門となった四国で今季勝利をあげることはできなかった。「チャンスもあったがちょっとした隙から失点してしまった。そこに今の札幌の問題がある」と敗戦の弁を語ったのは、札幌のMF大塚。確かに「ちょっとした隙」なのかもしれないが、球際での寄せの甘さ、危険な場面で繰り返したミスなどチームが抱える問題は思いのほか深いものかもしれない。しかし、1週間後にはまた次の試合が訪れる。今日も遠く愛媛まで駆けつけてくれたサポーターに報いるためにも、そして次節ホームに足を運んでくれるサポーターのためにも、今はなりふりかまわず勝つためのサッカーをするだけだろう。
逆に、愛媛は今日の勝利でJ初の2連勝を経験。この勝利を呼んだのはサイドをえぐり、ピンポイントのクロスにあわせた完璧な形でのゴールシーン。これまでのJでの戦いの中、個々の能力が上がり、チームに力がついてきたことは今日のこの1点目に集約されている。欲しい時間帯に得点し、勝つための試合運びがチームとしてできていることが4試合負けなしという戦績にも結びついているだけに、この力は本物といってもいいだろう。
今日の試合を見れば今季の残り試合、J1昇格を争うチームにとって愛媛はますます嫌な存在になったことは間違いないといえそうだ。
以上
2006.08.12 Reported by 近藤 義博
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第33節 愛媛 vs 札幌 レポート】J初の連勝を飾った愛媛のサッカーには今後も要注目!一方の札幌は鬼門の四国に苦しみ、次節のホームに再起を懸ける。(06.08.12)













