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【J2:第35節 仙台 vs 横浜FC プレビュー】仙台は「原点回帰」で、横浜FCは新戦力を前面に出し、このカードの初勝利を狙う。「勝ち点6」ほどの意味を持つ一戦の結末は?(06.08.23)

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8月23日(水)J2 第35節 仙台 vs 横浜FC(19:00KICK OFF/ユアスタ)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
★前節のハイライト&会見映像は【こちら】
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 4位ベガルタ仙台、勝ち点は53。2位横浜FC、勝ち点59。だが横浜FCは、仙台よりも消化試合数が1つ少ない。
仙台にとって最悪な想定をすれば、この両チームの間には現時点で、9ポイント、3試合分の勝ち点差が開いていると考えられる。
 今節の直接対決で、勝ち点3がもし横浜FCに転がり込んだ場合、仙台が逆転するべき勝ち点差は、少々の奇跡が必要な領域に入ると言っても過言ではない。まだシーズンのクライマックスと表現するには早すぎるかもしれないが、それでもターニングポイントには大いになりえる、今節一番のビッグカードである。

 最近の4試合で1勝3敗、第3クールに入ってからの8試合で考えれば4敗と、ちょうど半数の試合を落としている仙台。前節も、終盤に一人退場となった札幌に、たった3分の間に2ゴールを奪われるというまずい内容で敗れた。上位3チームが全て勝利したこともあり、仙台のこの敗戦によるダメージは大きい。

 明らかに悪い流れの中、今週の2連戦に突入してはまずい。そう考えたか仙台は、この大一番に向けて大きくメンバーを変えてきた。月曜日の紅白戦、DFラインのメンバーで前節札幌戦から残っているのは木谷だけ。右から左足首の捻挫で病み上がりの菅井、木谷、8月に加入したばかりの丸山、そしてここ最近はボランチとしてのプレーが続いていた磯崎という、あまり見ない顔ぶれになった。

 とはいえ「あまり見ない」というのは間違いなのかもしれない。これはサンタナ監督のコメントを聞けば明らかになる。「今シーズン最初の、チームが最も良い成績だった頃のメンバーに戻した。唯一、ケガの白井だけは戻しようがないが、そこは丸山にやってもらう」。つまりは開幕ダッシュに成功した、第1クールの形に戻したというのだ。
 この流れはDFラインだけでなく、中盤にも言える。3試合連続スタメンを続け、プレーもみるみる向上を続けてきた富田をあえて外し、代わりに梁を投入。GKの小針、そして前述のように白井の不在による丸山の起用を除けば、これでまさに仙台は、第1クールと同様の形に戻ったことになる。

 富田の例だけでなく、例えば村上などは、第2クール時の「底」とも呼べるパフォーマンスは脱し、徐々に持ち味の迫力ある攻め上がりが戻ってきたし、右SBの中田も、前節札幌戦ではセンタリングでアシストを記録するなど、チームとして結果が出ていないなりに、個々の選手たちのパフォーマンスは改善の途上にあった。だがサンタナ監督は、過去に結果を残していたパッケージに、この重要な連戦を賭けたといえる。

 一方の横浜FCは好調そのもの。「負けないチーム」だったはずの横浜FCは第2クールの終盤に2敗を喫したものの、第3クールに入って、再びあの手堅さが戻ってきた。7試合で4勝3分け無敗。

 さらに、昨年J2の京都で活躍したFWアレモン、元韓国代表MF崔成勇といった、クラブが本気で昇格を狙うべくシーズン途中に獲得した大物に、ここにきて「当たり」が出始めていることも大きい。特にアレモンは、前節の2ゴールを含み、ここ6試合で6ゴールと、大当たりの様相を呈してきている。

 ただ、仙台に付け入る隙がないのかといえば、全く見つけられないわけでもない。まず今節は、横浜FCは2試合出場停止の2試合目になるアウグストに加え、内田も出場停止。さらに横浜FCは最近、失点が増えてきた。ここまで失点16という数字はJ2でダントツの少なさだが、第3クールの7試合での失点は7。

 とはいえ失点が増えてきたことに関しては、失点の少なさでJ2の2位である仙台も同じ。前節は今季初めての3失点を喫している。おそらくはそれもあっての、DFラインへの大きなてこ入れなのだろうが、第1クールに6試合連続無失点を記録するなど、対戦相手の攻撃陣を閉口させた固い守備は、仙台のゴール前に戻るだろうか。

 過去2試合この両チームの対決は、共に0−0のスコアレスドローに終わっている。今の両チームの状況を考えれば、この流れは今回で途切れる可能性は少し高まっている。それがどちらに歓喜をもたらすかは、「水晶球をください、それで占ってみせますから」とおどけるサンタナ監督のように、現時点では誰にもわからないが。

 そのサンタナ監督。この試合を「勝ち点6のゲーム」(それくらい価値がある)と評した。過去2戦では決着をつけることが出来ず「喜びのキャリーオーバー状態」となっているこの一戦、勝利(もしくは敗北)の意味は、とてつもなく大きい。

以上

2006.08.22 Reported by 佐々木 聡
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