12月9日(土) 2006 J1・J2入れ替え戦
福岡 1 - 1 神戸 (16:04/博多球/13,102人)
得点者:'60 近藤祐介(神戸)、'84 布部陽功(福岡)
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4分間のロスタイムが過ぎ、試合終了のホイッスルが鳴る。ひざをついたのは福岡だった。2戦を戦った結果は0−0、1−1の2分け。力の差はなかったが、今年から採用されたアウェイゴールの数で福岡のJ2降格が決まった。布部を中心にチームがまとまり、今シーズン最後の、そして最大の試合でも力の限り戦った。重たいプレッシャーも、サポーターの声援を力に変えて跳ね返した。それでも届かなかったJ1残留。いまは受け止めるしかない。
結果としてアウェイゴール数で敗れたが、この日の福岡にプレッシャーはなかった。しかし、それ以上に神戸が福岡を知り尽くしていた。まるで福岡の動きがあらかじめ分かっているかのように、中盤に形成した守備ブロックでパスワークを寸断し、豊富な運動量で福岡の選手を、2人、3人で囲い込む。古賀、久藤が両サイドから攻めようにも、福岡は攻め手が見つけられない。そして、前半を0−0で折り返した60分。クリアしたボールを神戸・近藤にネットに叩き込まれた。
しかし、福岡は62分、田中佑昌を投入すると、ここから反撃に出る。右サイドをスピード豊かに疾走する田中のプレーが引き金になって、福岡のサイド攻撃が復活。右から田中、左から古賀がチャンスを何度も作り出す。粘る神戸の前にゴールは割れない。しかし、確実にゴールまでの距離か近づいていく。そして84分、CKのチャンスから最後は布部が頭で押し込んだ。さらに猛攻を続ける福岡に、スタンドもこれ以上ない大声援で選手たちを後押しする。
ここからは、福岡の一方的なペース。際どいクロスが飛び、シュートが枠をかすめる。ゴール前の混戦から、あわや逆転ゴールのシーンも作り出した。しかし、どうしても2点目のゴールが割れない。それでも自分たちの力を信じて、積み重ねてきたものを信じてゴールを目指す福岡。そして、それを後押しするサポーター。流れは福岡。誰もが劇的な逆転ゴールを強く願った。だが、無常に鳴り響くホイッスル。福岡を試し続けたサッカーの神様の判定はJ2降格というものだった。
シーズン途中での監督交代に始まり、様々な困難にぶつかり、それを全員の力で跳ね返してきた福岡。J1・J2入れ替え戦へ向けての準備に不足はなかった。一時は壊れかけたチームも全員が結束したいいチームになった。少しだけ神戸に届かない何かがあったということだろう。「足りなかったものを一言で言うのは難しいです。ただ偶然ではないと思います、こういう結果になったのは」とは布部。敗戦に偶然はない。すべては必要だから起こったものだ。
1年を振り返れば、いろんな思いが胸をよぎる。そして降格したという事実は、新たな問題を我々の前に突きつけてくることだろう。しかし、それを真摯に受け止めてこそ、次への一歩が始まる。苦しい時に責任転嫁をせず、自分自身に何ができるか、何をすべきかを問うことで力を身につけた選手とサポーターたち。受け入れがたい結果になったが、いまはもう一度、勇気を振り絞って自分自身に何が出来るかを問うときなのかもしれない。サッカーは終わらない。愛するチームはいつもサポーターとともにある。そしてチームとともに抱く夢は無限大だ。静かに傷を癒したら、また前へ向いて歩こう。チームとサポーターと、福岡に関わる全ての人と一緒に。
以上
2006.12.09 Reported by 中倉一志
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