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●第一試合
高川学園(山口)2-5 室蘭大谷(北海道)
1/2(火)12:10 キックオフ/3,354人/駒沢
得点者:7' 清原辰也(室蘭大谷)、28' オウンゴール(高川学園)、35' 樋渡英之(室蘭大谷)、50' 宮澤裕樹(室蘭大谷)、59' 樋渡英之(室蘭大谷)、73' 宮澤裕樹(室蘭大谷)、79' 山崎勝義(高川学園)
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多々良学園から出直しを図り、昨年のベスト4以上を目指した新チームにとって、今日はほろ苦い初陣となった。高川学園と室蘭大谷の一戦は、北の古豪が5-2で圧勝した。
「いい時間帯に点取れたのがすべて。取るべき選手が点を取ってくれた」試合後、加藤監督は振り返っている。事実、室蘭大谷は7分、そして35分と前半開始早々と終了間際に2点を奪い、後半に入ってからも50分、59分、74分と、ゲームの入りと終わりという大事な時間帯に、効果的に得点を重ねた。
展開こそ速いものの互いにボールが繋げないなか、室蘭大谷はセットプレーで大量得点の扉をこじ開ける。7分、西山峻太がニアへ送ったフリーキックに清原辰也が反応、先制点をねじ込んだ。
一方の高川学園は、FW山田竜司のポストプレーを中心に前線へ盛んにボールを入れていく。先制直後の8分には1年生MF原田光がゴール前に詰め、また15分には2トップの一角である小畠諒がミドルを放つも、ゴールを割ることはできない。追いついたのは28分、ゴール前の混戦から、相手のオウンゴールを誘った。
だが追いついたのも束の間、室蘭大谷は3年生FW樋渡英之、そしてU-17代表に選ばれた2年生FW宮澤裕樹の両役者にエンジンがかかる。前半をリードで終えることになった貴重な追加点は、宮澤がドリブルから強烈なシュートを放ち、そのこぼれ球を樋渡がGKの逆を突いて冷静に沈めたものだ。「あんなに落ち着いて決めるとは」と、指揮官をも驚かせたゴールだった。
さらに室蘭大谷は後半に入ってから、前がかりとなった相手の裏を再三狙った。高川学園のDFラインのミスも、ゲームの流れに影響したことは否めないだろう。宮澤がオフサイドラインの間隙を縫ってDFの背後を盗り、巧みなループシュートで3点目を奪うと、その9分後には樋渡が、宮澤のパスから相手の裏を突き、左足を振り抜いた。仕上げは74分、またも背後に抜け出した宮澤が、右足で冷静にゴール右隅へ突き刺した。高川学園も79分に山崎勝義のゴールで反撃に出るも、残された時間はあまりに少なすぎた。
「相手の寄せが速かった」と、高川学園の白井監督は語った。実際、室蘭大谷の守備は組織的で、しぶとかった。5得点を生んだ攻撃のリズムはその実、守備の安定感がもたらしたものともいえる。「明日もディフェンスをしっかりやって、点を取っていく」加藤監督は作陽戦を見据えた。組織的守備をベースに、攻撃の中心となる2トップがそれぞれ2得点と、ホットラインも熱い。拮抗した今大会、室蘭大谷が自分たちのプレーを発揮し、上を狙う。
●第二試合
静岡学園(静岡) 3-1 佐賀東(佐賀)
1/2(火)14:10 キックオフ/5,272人/駒沢
得点者:46' 山下洸一(佐賀東)、54' 杉浦恭平(静岡学園)、67' 杉浦恭平(静岡学園)、79' 大石治寿(静岡学園)
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「緊張のせいで、ゆうべは何度も目が覚めた」と國吉貴博が吐露したように、静岡学園の前半は初陣の硬さも手伝って、波に乗り切れない40分間だった。パスを繋ぎ、計7本のシュートを放つも、ゴールには届かない。佐賀東の徹底した守備にも手を焼いた。
両チームともにスコアレスで折り返した後半、先に均衡を破ったのは、カウンターに活路を見出した佐賀東のほうだった。46分、相手のミスを突き、中央に控えるFW山下洸一に素早くパスを送る。得点感覚鋭いストライカーは、落ち着いて左隅に先制弾を見舞った。
「先制され、PK戦も覚悟した」試合後、井田監督は振り返っている。だが、よもやの失点を食らった静岡学園は、そのわずか8分後に訪れた同点ゴールで息を吹き返す。54分、國吉のコーナーキックに、杉浦恭兵がどんぴしゃで頭を合わせた。「同点になってから落ち着きを取り戻し、また追いつけば何とかなると思っていた」指揮官も胸を撫で下ろすエースの同点弾だった。
1-1となってからは、静岡学園が主導権を握った。持ち前の運動量に拍車がかかり、人もボールも動くサッカーを展開する。とくに後半から投入された小倉慎太郎のドリブルが、停滞気味だった攻撃のリズムを変えた。67分の追加点は、その小倉が左サイドをドリブルで突破し、ゴール前でパスを受けた杉浦が冷静に狙いすましたものだ。さらに静岡学園はロスタイムにも、國吉が前がかりとなった相手の裏を盗り、送ったクロスに途中出場の2年生・大石冶寿がヘディングで合わせ、試合を決めた。
「守りが悪くなり、後手を踏んでしまった。完敗です」佐賀東を率いる蒲原監督は唇を噛んだ。しかし、敵将をして「しっかり守って隙を見せなかった」と言わしめた前半の戦いぶり、そして相手の肝を冷やした先制点は、佐賀東の強度を焼き付けるに十分なプレーだったといえるだろう。惜しむらくは、チームのシュートが山下の4本のみにとどまった点だ。
一方、勝利した静岡学園は明日、東北の雄・青森山田と対峙する。「今大会は1、2点を争う拮抗した戦い。苦戦は予想されるが、全国の厳しさを噛み締めながら次に向かいたい」井田監督は次戦に照準を定めた。先制を許す厳しい展開のなか、後半は自分たちのプレーを取り戻した。「明日の試合がヤマだと思う」と2アシストの國吉が言えば、杉浦は「次も勝って全国制覇したい」と力を込める。初陣の緊張から解き放たれたイレブンは明日、試合開始のホイッスルから全開でピッチを駆ける。
以上
2007.01.02 Reported by 隈元大吾
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