今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【第85回高校サッカー:2回戦 等々力会場レポート】これも経験の差か。初出場校はともに2回戦で姿を消す。(07.01.02)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
第85回全国高校サッカー選手権大会 特設サイト »
----------

●第一試合
九州国際大付(福岡)0-1 桐光学園(神奈川)
1/2(火)12:10 キックオフ/4,000人/等々力
得点者:66' 長谷川彩人(桐光学園)

●第二試合
鹿島学園(茨城) 3-0 帝京可児(岐阜)
1/2(火)14:10 キックオフ/1,800人/等々力
得点者:22' 木之内 拓(鹿島学園)、25' 多田有佑(鹿島学園)、79' 竹内智也(鹿島学園)
----------

「内容的には五分五分かなと。高校生なので、たまたま点が入ったとか、そういうちょっとしたきっかけで、こういうことになってしまったんだと思いますね」(鈴木雅人監督・鹿島学園)
「今日のような五分五分の、どっちが勝ってもおかしくないゲームを拾ったということは大きかった」(佐藤裕和監督・桐光学園)
 試合後に報道陣に囲まれて質問を受ける中で、2人の勝利監督は同じような内容を口にした。

そして、敗れた2人の監督もまた、同じ内容の言葉を口にした。
「みんな良い仕事もしたし、崩されて負けたわけではりませんから。結局、決められたか、決められなかったかということだと思います」(杉山公一・九州国際大付属)
「結果は伴わなかったですけれど、やること自体は良かったかなと思います。ただ全国の大会を勝ち進んでいくための詰めの甘さというものも感じました」(仲井正剛監督・帝京大可児)

実際に、等々力陸上競技場で行われた2つの試合は五分と五分。それぞれにチャンスがあり、それぞれにピンチがあった。選手交代や戦術変更で大きく流れが変わったわけではなく、本当にちょっとした出来事でリズムが変わり勝敗が決した。目に見えない差。それは経験の差と言えるものだったかも知れない。九州国際大付属、そして帝京大可児の初出場校は、ともに2回戦で姿を消した。

さて、地元・桐光学園が登場した第一試合。試合会場には4000人のサッカーファンが足を運んだ。その地元サッカーファンの後押しを受けて、立ち上がりから桐光学園のペースで試合が進む。攻撃の中心は左サイド。中盤を省略して長いボールをサイドに入れ、そこから北井佑季がスピード溢れるドリブルを仕掛ける。ただし、九州国際大付属も粘り強い守備を披露。攻撃には転じられなかったが決してゴールは譲らない気持ちを見せる。そして前半はスコアレスのままに終了した。

後半に入ると、桐光学園は中盤をコンパクトにしてつなぐサッカーを展開。そして、九州国際大付属はエースFW永井謙佑を投入。こちらも最終ラインを意識的に押し上げてボールをつなぐことを志向する。ここからは互角の展開。55分、永井(九州国際大付属)のミドルシュートがGKを襲えば、その3分後、鈴木孝司(桐光学園)のシュートがクロスバーを掠める。やじろべいのように行ったり来たりするリズムを自分のものにしようと、互いに必死でボールを追う。

そんな均衡が破れたのは66分。CKのチャンスからこぼれたボールに長谷川彩人が右足を一閃。ミドルレンジから放たれたシュートがゴールネットを大きく揺らした。混戦の中、決定的なシュートを2度に渡って跳ね返した九州国際大付属だったが、さすがに3本目は防ぎきれなかった。そしてここからは激しく攻め立てる九州国際大付属を、手堅い守備が身上の桐光学園が粘り強く跳ね返す展開に。そして残り5分となったところで桐光学園は巧みに時間を消化。1点のリードを守りきって3回戦進出を決めた。

続く第二試合は、序盤の主導権争いを経て鹿島学園がボールを支配。そして、帝京大可児が低く構えて待ち受ける展開へと進んでいく。しかし、むしろこれは帝京大可児の望むところだった。帝京大可児の狙いは、鹿島学園がゆっくりとビルドアップしてくるところを捉まえてカウンターを仕掛けようというもの。ボールを持たされた形になった鹿島学園は、出しどころを探して最終ラインでゆっくりとボールを回し、やむなく前へ出してはカウンターを喰らうパターンを繰り返す。

帝京大可児の術中にはまった感のあった鹿島学園。しかし、ゴールは鹿島学園に、しかも突然生まれた。時間は22分、左からドリブルで仕掛けた木之内拓の右足から放たれたシュートがゴールネットを揺らす。十分に人数が余っていた帝京大可児にしてみれば失点しなくてよかったシーン。この瞬間だけ、ボールホルダーに対するプレスが緩んだ。そしてその3分後、今度は約20メートルの地点から放たれた多田有佑のミドルシュートがうなりを挙げて帝京大可児のゴールネットに突き刺さった。

2点を追う帝京大可児は、後半に入ると本来のつなぐサッカーを展開。さらにアグレッシブさも加わり鹿島学園を追い詰める。そして60分を過ぎたあたりでは決定的とも思えるシュートを立て続けに放った。しかし鹿島学園の守備は堅く、また帝京大可児がシュートチャンスの場面で躊躇する場面もあり、帝京大可児にゴールは生まれず。逆にロスタイムには、帝京大可児が攻めに出た裏を取った鹿島学園がカウンターを仕掛けて3点目をゲット。帝京大可児を突き放して勝利を手にした。

どんなに力が均衡していても、どちらかが勝ち、どちらかが破れるのが勝負の世界。敗れた九州国際大付属と帝京大可児は悔しいだろうが下を向く必要はない。そして、この悔しさが後輩に受け継がれ、それは確実に自分たちの力になっていく。来年また全国の舞台で鎬を削りあって欲しいものだ。そして勝利した桐光学園と鹿島学園は、自分たちの3年間と先輩たちの思いを背負って、ベスト8の壁を乗り越えるべく3回戦に挑む。

以上

2007.01.02 Reported by 中倉一志
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着