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【J2:第16節 草津 vs 京都 レポート】手にしかけながらも失った勝点。数的不利の草津、京都・徳重のロスタイム弾に沈む(07.05.19)

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5月19日(土) 2007 J2リーグ戦 第16節
草津 0 - 1 京都 (13:03/松本/3,096人)
得点者:'89 徳重隆明(京都)

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草津にとっての悪夢、京都にとっての歓喜の瞬間はロスタイムにやってきた。京都は、土壇場で得たCKをパウリーニョがセット。右コーナーフラッグから放たれたボールは長身FWアンドレの頭を経由し、左に詰めた徳重の足元へ。徳重が右足で捕らえたシュートは、草津のゴールネットを豪快に揺らす。ひざを落とす草津守備陣。90分を通じてスコアレスだった試合は、京都の劇的なゴールによってその幕を閉じることとなった。

草津としては決して悪いゲームではなかった。草津は4バックが序盤から安定。京都のロングボールを弾き返し、パウリーニョ、アンドレのパワーを押さえ込む。コンパクトに保ったDFラインが中盤のプレスを助け、前線では高田と氏原がゴールを狙う。「ボールが前に早く入ってきたので、プレーしやすかった」と高田。鳥居塚、山崎の2列目が前線に絡む機会も見られ、草津らしいサッカーを展開した。ゲーム中盤までは草津の勝点「3」も不可能ではなかった。
一方の京都は、前節で見せた鋭いサイド攻撃が影を潜める。徳重は「攻撃が中央に偏り過ぎて、なかなかサイドに出てこなかった」と振り返る。京都はパウリーニョの突破以外に攻撃の糸口を見つけることができず、我慢の時間が続く。

先に交代のカードを切ったのは草津だった。59分、植木監督は山崎を下げて松浦を投入。高田をトップ下に置く4−3−1−2のシステムに変えて勝負に出る。それを見た美濃部監督は右サイドのスペシャリスト加藤をピッチへと送り込む。「サイド攻撃のメッセージを明確に伝えるために加藤を起用した」(美濃部監督)。同監督は前節、草津が3ボランチを敷いたことから、このシステムへの対策を練っていたようだ。加藤は指揮官の期待に応えるかのように空いたスペースでドリブルを仕掛け、草津にプレッシャーを与える。草津はトップ下・高田がサイドをカバーすることになり、策が後手に回る。

リズムが京都に傾きつつある中で「事件」は起こった。79分、アンドレをマークしていたチカが、不運にもこの日2枚目のイエローカードを受け、退場。草津は10人での戦いを余儀なくされる。草津の守備陣は体を張った粘り強い守備で京都の決定的なシュートをことごとくブロック。「1人少ないので守りながら一発を狙うしかなかった」(高田)。数的不利に追い込まれた草津は、勝点「1」さえ取れれば良かった。
しかし、徳重の決勝ゴールが草津から勝点「1」さえも奪うことになる。アンドレを封じていたチカが退場したことでCKの守備に隙ができてしまったことが悔やまれる。GK本田は「10人の戦いになったら一つのミスも許されない。最後は自分たちの小さいミスが重なってやられた。京都の方が勝ちたい気持ちが強かった」と話し、バスに乗り込んだ。草津は、この敗戦から何を学ぶかが重要だ。

うっすらと見えていた勝点「3」が「1」になり、そして「1」が「0」になった草津。このゲームで受けた選手、サポーターのショックは大きい。このショックを払拭するには、次節で勝利を挙げるしかない。失った「3」を取り戻すチャンスはまだまだ残されている。


以上

2007.05.19 Reported by 伊藤寿学
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