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【J1:第15節 大宮 vs 新潟 レポート】ホームゲーム動員100万人を迎えた大宮。ピッチと客席が一体となって今季3勝目をつかむ。(07.06.17)

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6月16日(土) 2007 J1リーグ戦 第15節
大宮 2 - 1 新潟 (19:00/駒場/16,795人)
得点者:'68 吉原宏太(大宮)、'72 千代反田充(新潟)、'88 若林学(大宮)

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■注目プレイヤー: 若林 学選手(大宮)
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ああまたか…。
得点からわずか4分後の失点に敗戦が続いた頃の記憶がよみがえった。例えば5/3第9節広島戦は40分に先制しながら42分に同点弾を浴び、後半逆転された。その直前4/28甲府との第8節は56分に同点にしておきながら60分に突き放されている。5/9ナビスコ杯第5節清水戦でも71分の先制に対し81分に被弾している。気をつけるべき時間帯だったはずだ。
だが、この日ホームゲーム動員100万人を迎え大宮と駒場スタジアムは熱を帯びていた。先制したのも追いつかれ、再び突き放したのも後半の出来事ではあるが、ハーフタイムにロバート監督は「今日は過緊張になっている。相手が10人になり試合をモノにしなくてはと思いすぎている」と話したというし、先制点の吉原宏太も「雰囲気的にも絶対に決めなくては、勝たなくてはというのがあった」と認めていた。結果的にはその熱が大宮を勝利に導いたのかもしれない。先制点の吉原も、追加点の若林も得点に関して「気持ち」を強調する、そんな、今季3勝目だった。

16795人が詰め掛けたこの日の駒場スタジアムは、アウェイ新潟も共にオレンジをチームカラーとすることから「アルアルオレンジダービー」と銘打たれ、スタジアム全体がオレンジに染まっていた。
雰囲気に押されるかのように立ち上がりから大宮は勢い良くしかけた。藤本がドリブルからシュートを見せたのを皮切りに、10分、左サイドで藤本主税、片岡洋介、最後は田中輝和とつなぎゴールに迫った。その後36分、中盤からドリブルを仕掛け、右サイドから相手を交わし放った吉原のシュート、これは惜しくもGK正面。直後の39分に松下年宏が退場になると大宮にはもう勝利しかない、場内はそんな雰囲気に包まれる。記録的には45分では両チーム同じ4本というシュート数だが「うちのほうが得点のにおいがしたし、数的優位にならなくても勝てると思っていた」と自らも積極的にミドルシュートを放った小林慶行が話すような手ごたえのある前半でもあった。

そのまま迎えたハーフタイム。ロバート監督からは前述のコメントとさらに「リラックスしよう」という旨が選手たちに伝えられた。
後半に入り「守るしかなくなった」(鈴木監督)新潟。一方、落ち着きを取り戻しつつも、「相手はこちらを崩すのが難しそうだったから攻められた」(小林慶)大宮。だが、後半立ち上がりに得点が入ったわけではなく、66分、指揮官は4-1-4-1システムのアンカーを務めていた斉藤雅人に代え、長身の森田浩史を投入、4-4-2にシステム変更し得点を狙いにかかる。
先制点はその直後、68分のことだった。レアンドロからのロングボールが永田充の背にあたると小林大から吉原に。吉原がドリブルの後、ディフェンダーの間から「ワンタッチだけ丁寧にして、あとは思い切って」(吉原)打ったシュートで先制。
しかしわずかにその4分後新潟はセットプレーであがったままだった千代反田のゴールで追いつく。

ここからの時間帯『また勝てないのか』そんな雰囲気と、『今日は違うはず』そんな期待とが入り交ざった雰囲気に包まれる。この日の駒場は本当に熱かった。
そしてロバート監督は試合終了間際の85分、もう一人の長身フォワード若林学を投入。これがピタリと的中したのだ。中盤で小林慶から右サイド小林大へ。「来ると思っていたらピタリだった」とライン際の若林は絶妙なクロスを「体ごといくだけだった」と執念でゴールへねじ込んだ。ピッチと客席が一体になる、そんな瞬間だった。

試合はそのまま2−1で終了、「ここのところよくなってきた自分たちのよさが出た」(吉原)、「内容は良くなってきていたところに結果がついてきた」(小林慶)と選手たちは自信の表情を見せた。
印象的なのは「交代選手が入るとギクシャクするものだけど、それもシステム変更もいつもやっていことでスムーズにいったのが大きい」と複数選手が話したこと。11人だけでなく、ベンチも含め戦えるようになってきている手ごたえを感じる。

一方、前半で退場者をだし「試合が面白くなくなったのが残念」と新潟の鈴木監督。後半は防戦一方になり同点に追いついたあとの中野洋司の投入で逃げ切ろうとするかに見えたが「最後まで勝ちたいと思っていた」と悔しそうに話した。

今季3勝目を上げ、喜びと共にほっとした表情を見せた大宮。暫定ながら順位も15位まで浮上した。リーグ戦中断までのあと3試合は、磐田、横浜FM、そしてG大阪と上位陣との対決が続く。だが、狙うは今季初の連勝だ。

以上
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