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【J2:第26節 水戸 vs 東京V レポート】水戸の猛攻に耐えた東京Vが貴重な勝ち点3。決定力の低さに泣いた水戸はFWのストライカーとしての覚醒が求められる。(07.07.08)

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7月7日(土) 2007 J2リーグ戦 第26節
水戸 0 - 1 東京V (18:04/ひたちな/5,561人)
得点者:'78 永井秀樹(東京V)

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 シュート数18対10。試合を観ていない人は18が東京Vだと思うだろう。しかし、真相は18本が水戸であり、10本が東京V。水戸の攻撃性が支配したゲームだったのである。また、水戸はケガ人が多く、さらにチームの要である小椋を欠く状況。それでも「ウチがやろうとしたことを水戸がやっていた」と東京V・ラモス監督に言わせたことは評価されてしかるべきと言えよう。

 「レギュラーを半分以上欠く」(前田監督)という苦しい台所事情のため、今季はじめて3−5−2を採用した水戸だったが、トップ下の椎原が守備時にはセンターフォワードの位置まで上がり、3−4−3の3ラインを形成。組織立ったコンパクトな守備で東京Vに攻め手を作らせない。特にフッキとディエゴという強力デュオに対しては自由にプレーするスペースを与えないことで対応。その作戦がまんまとはまり、水戸のペースへ。攻撃ではシンプルに前線へ送り、塩沢と岩舘が起点となり、攻撃を展開。9分、左サイドで岩舘が懸命にボールを追い、戸川からボールを奪い、そこからの折り返しをビジュがシュート。25分には塩沢のポストプレーから右サイド椎原へ。そして、椎原からのクロスを岩舘がヘディングシュート。35分にはGKからのボールを受けた塩沢が戸川を振り切ってシュートを放つなど、東京Vゴールを襲い続けた。

 だが、それらの決定機を逃したことが「勝負の分かれ道」(前田監督)となった。後半に入っても水戸が攻め立てる展開となったが、度重なるチャンスを生かせず。それで勝てるほどサッカーは甘くはない。特にフッキという規格外の選手がいるチームに勝つことはできなかった。この日の東京Vの10本のシュートのうち6本を放ったフッキは78分、左サイド廣山からの折り返しを弾丸ミドルシュート。GK武田は弾くのが精一杯で、そのこぼれ球を永井が押し込んで東京Vが起死回生の決勝点を挙げることとなった。

 サッカーとは攻めたチームが勝つとは限らない。耐えることも強さの一つである。内容に関して「納得がいかない」とラモス監督は不満げな表情を見せたが、それでも勝つことが重要だ。勝因はフッキの個人技もあるが、劣勢の展開の中でも東京Vが集中力を切らさなかったこと。特に後半に投入された廣山、永井といったベテランが献身的な動きでチームを引き締めたことが勝利につながった。内容的には劣勢だっただけに大きな勝ち点3と言えるだろう。

 この日の東京Vと前節の水戸とを比べると力の差は歴然だ。前節の水戸は自分たちの流れにすることができないまま集中力を切らし、失点を重ねた。そして、終盤はミスのオンパレード。悪い流れの中で『耐える』ということができなかった。そうした戦いの積み重ねが今の順位に表れているのである。

 ただ、この試合においては水戸の決定力の低さが東京Vを救った部分が大きい。2度の1対1を決めきれず、ミドルシュートは枠を捉えることができなかった。「俺のせいです」と岩舘は肩を落としたが、その通りである。岩舘、塩沢がしっかりとチャンスを決めていれば勝っていたに違いない。「決めるところを決めていれば、何でもない試合」(金澤)であっただけに責任は重い。

 しかし、財力に乏しいクラブ事情を考えた時、「時間をかけて育てていくしかない」と前田監督が言うように彼らを成長させるしか道がないのである。それだけに「俺のせい」と言い切るほど岩舘に『エースの自覚』が強まっていることはかすかな希望と言えるだろう。意識が人を変える。岩舘の強い気持ちは必ず実るはずだ。残り24試合、挽回のチャンスは残されている。まずは11日の湘南戦、そこで結果を出して『エース』の到来を告げてほしい。アクションサッカーの完成は彼らのストライカーとしての覚醒に懸かっている。ゴールは間違いなく近づいている。不安よりも期待の方が大きい。

以上

2007.07.08 Reported by 佐藤拓也
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