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【J2:第27節 水戸 vs 湘南 プレビュー】攻撃力がみなぎる水戸。あとは決定力。2トップの眼光がチームを変える。3連敗中の湘南は前節後半の出来とアジエルの融合が求められる(07.07.11)

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7月11日(水)J2 第27節 水戸 vs 湘南(19:00KICK OFF/笠松)
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 前節東京V戦、試合終了とともにピッチに倒れこんだ岩舘は相手GKに起こされるまで立ち上がることはできなかった。試合後、「俺のせいです」と何度も力なく口にした岩舘。結果でしか判断されないFWというポジションを選んだ宿命。今、岩舘と塩沢はその大きな壁を越えようともがいている。

 東京V戦では相手を大きく上回る18本のシュートを放ったものの、すべてが空砲となった。枠を逸れていくもの、ゴールバーに跳ね返されるもの、GKにセーブされるものなどすべてがゴールマウスから嫌われることとなってしまった。だが、そこまで完全に崩して行けている。だからこそ、FWの責任が大きくなっているのだ。ただ、そこに至るまでのFWの動きは見過ごしてはいけない。守備時には果敢にボールを追って相手DFにプレッシャーをかけ、そして攻撃時には早い動き出しでボールを引き出す。まだ粗は多いが、キープ力も着実に上がっており、彼らの動きはチーム内で非常に貢献度の高いものなのである。「あとはシュート」。そこまで来ているのが現状だ。

 そんな彼らを支えているものはサッカーに対する情熱だ。決して器用ではないし、足元の技術が高いわけではない。それでも誰よりも真摯に練習に取り組み、また、誰よりも長い時間練習してきた。今の彼らの成長ぶりは水戸サポーターが一番知るところだろう。だから、今ぶつかっている壁をも越える日が来ることを信じないわけにはいかないのではないだろうか。今節対戦する湘南に対して今季は2敗を喫している。だが、2戦とも内容では水戸が支配した展開であった。それだけに決定力が勝負を分けることとなる。何度失敗しても立ち上がってゴールを狙う。そんな2トップの鋭い眼光が水戸に勝点3をもたらすこととなるだろう。

 対戦する湘南は前節福岡に敗れ、3連敗。昇格に向け、絶対に負けられない試合である。前節はアジエルを欠いたということで前半は消極的なプレーに終始してしまった。攻撃の要は間違いなくアジエルだが、彼に対する依存度が日々増しているように思われる。それが福岡戦の前半に出てしまったようだ。ボールを持って預ける選手がいないため、選手は飛び出せず。また、中盤でキープできる選手がいないため、攻撃にかかるまでに時間がかかってしまった。「昇格」をするためには1人に頼っていては厳しい。チーム全体での攻撃の意識を築き上げたいところだ。ただ、前節の後半の積極性は現状を突き破るための光明と言えるだろう。誰かに頼るわけでなく、1人1人が果敢に飛び出し、ゴールを狙った。結局無得点で終わったが、何かをつかんだ45分になったに違いない。前節後半の動きとアジエルとの融合ができれば再び上昇できるはず。そのきっかけを手にするためにもこの試合は大きな一戦となる。

 そして、この試合で注目したいのは集客である。前々回の対戦では958人という観客数であった。「まだ1勝もしていなかった状況で、平日の雨」が原因だったと宮田裕司社長は振り返る。その日は奇しくも宮田社長が社長に就任して最初の試合であった。それからクラブがどう変わっているのか。その指標となる一戦にもなるだろう。ただ、水戸サポーターには「変わる」ことだけを期待してほしくない。ぜひ、自らも「変える」意識を持ってほしい。試合当日の天候は弱雨が予想されており、今回も動員は厳しい状況に変わりない。そんな状況で何ができるか。必ずスタジアムには来てほしいし、1人でも多くの人を誘ってスタジアムに駆けつけてほしいし、スタジアム内でも楽しい雰囲気を作り出してほしい。1人1人が小さなことでもクラブを思い、行動する。それが積み重なって、現状を「変える」ことができるはず。みんなで築き上げるクラブ『水戸ホーリーホック』の底力を見せつけてもらいたい。

以上

2007.07.10 Reported by 佐藤拓也
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