7月11日(水)J2 第27節 仙台 vs 東京V(19:00KICK OFF/ユアスタ)
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全チームが均等に24試合を消化、前半戦を終了した時点で、仙台は3位、一方で東京Vは仙台から勝点差5の5位。互いに一時調子を崩した時期もあったが、前半戦終盤には(少なくとも結果は)しっかりと盛り返した上で今の順位にいる。
勝負の後半戦の初戦で、この両チームがいきなりの激突となった。共に現在3連勝中、弾みをつける意味でもこの流れは切りたくないはず。第3節、2−2の激闘となった今季初対決の舞台であるユアスタでの、今季3度目の対戦。水曜夜の開催ながら、スタジアムは熱く揺れることだろう。
この試合、選手の疲労面では明らかに仙台の方が有利だ。中3日、さらに前節に続いてのアウェー戦となる東京Vに対し、仙台は第2クールの最終戦の第26節に休みが割り当てられたため、最後にリーグ戦を戦ったC大阪戦から中9日を開けることができた。もちろんその間も、地元実業団チームとの練習試合をこなすなどトレーニングに余念は無かったのだが、心身両面での疲労の少なさは、公式戦をこなした東京Vの比ではない。「調子は上々だし、いい休養もとれた。さらにリラックスだけでなく、選手全員がいい緊張感を持って過ごすことができた」と、望月監督もチームのコンディションに胸を張る。
ただ、この10日間に関しては休養をとれたものの、ここまでの長かった前半戦における蓄積疲労、そこからくる負傷は、短い休暇でクリアできるものでもない。前半戦の全試合でスタメン出場を続けてきた梁はここ最近慢性的な両足首痛を抱えており、全体練習で別メニューとなる場面も増えてきていた。それもあり、東京V戦を前にした試合形式の練習では、梁に代わって永井篤志がスタメン組に入っている。この永井篤志も実は、最近までケガで別メニュー調整を強いられてきた身であることを考えれば、仙台は早くもメンバー間の「助け合い」状態に入っているといえる。なお、それ以外のメンバーは基本的に変わりなしの模様である(そういえば永井兄弟は今季、同じピッチに立ったことがまだない。兄弟対決にも注目が集まる)。
東京Vは前節、3バックを敷いてきた水戸に強力な攻撃陣を封じられ、さらに決定機を何本も作られる苦戦を強いられたが、結局はフッキの強烈なミドルシュートが(こぼれ球に詰めた永井秀樹のゴールを導く形で)守備陣をこじ開け、1−0の勝利という最低限の結果を得た。フッキに関して言えば、最近の3連勝の最初の2戦でもゴールを重ねてきていること、さらに仙台戦に限っても、初回対決の第3節では個人技のドリブル突破から終了間際に同点ゴール、第2クールの試合でも強引な縦の突破が廣山の2点目のきっかけとなっていることを考えれば、彼が仙台に最大の注意を必要とさせる存在であることは間違いない。土屋、吉原と、ここにきて守備陣にはケガ人が続出しつつある東京Vだが、もともと「前輪駆動」のチームと思われるだけに、彼らの欠場によって目指すサッカーを大きく変えざるを得ないほどの影響はないだろう。
しかし一方で仙台もまた「攻撃的に、ということをキーワードに、今度のゲームに臨みたい」と望月監督。「セキ(関口)も含めれば、FW陣は緊張感を持ってやってくれている」という監督からの期待を受けて、最近湿り勝ちな前線の選手たちは結果を出すことが出来るか。
もしそれが叶えば、仙台にとって今季のホーム開幕戦にして、初戦からいきなりのスペクタクルな内容でサポーターを湧かせた第3節の再来となるような、見ごたえたっぷりの一戦となるに違いない。もちろん両チーム共に結果だけは「引き分けでなく勝利」へと変えたいのは事実だろうが。
さて、何度も言うが今節から第3クール。昇格に向けた真の激闘の始まりにサポーターも高ぶりを隠せないことだろう。
その高ぶりが同じであることを、ある選手が語ってくれた。長めのコメントではあるがお伝えしたい。
「(ルーキーイヤーの)2004年は、ベルデニックも『ケガ人が多いから仕方なく使ってる』って言ってたし、おととしと去年はこの時期ほとんど出番が無かったから、FW陣が多い中で、ポジションを勝ち取りながら、後半戦の昇格争いに臨むのは初めてです。だから人によっては僕のことを、こういう厳しい戦いを経験したことが無い…ってネガティブに思うかもしれないけど、僕も裕希(中島)さんも、今の状況を楽しんでやっている。喜び、やりがいを感じているんです。
もちろん楽しみだけがあるわけじゃなく、誠さんも(手倉森誠ヘッドコーチ)も「第1、第2クールにはないプレッシャーがかかってくる」って教えてくれます。勝てない時期や、点を取れない時期もあるかもしれません。
でもそういうことがあったとしても、今は全てが『初めて』である、今から始まることを楽しみたいんです」
自ら「しゃべりは苦手」と言いながらも、想いを雄弁に語ってくれたのは萬代である。
辛く長い昇格への道のり、未知の領域へと挑んで行くチームを、見守る僕らも楽しもう。さぁ、後半戦の始まりだ。
以上
J’s GOALニュース
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