7月11日（水）J2 第27節 鳥栖 vs 愛媛（19:00KICK OFF/鳥栖）
-ゲームサマリーはこちら-

-勝敗を予想して豪華賞品を手に入れろ！J2グランプリ投票締切迫る！水曜19時まで！-
-「NON STOP J2!」 J2・7月特集はこちら-
----------

「第1クールの借りをまだ返し切れていない。第3クールをどう戦えるのかが重要」岸野監督は、言葉を慎重に選びながら語ってくれた。第1クールは、けが人の影響もあり、「勝ちきれない」（岸野監督／鳥栖）試合が続いた。第2クールに入ると、戦力も整い「競り勝てる」（同）ようになってきた。そして、岸野監督がもっとも重要と位置づける第3クールに突入する。その初戦、鳥栖スタジアムに愛媛を迎えてどのような戦い方を見せてくれるのか…。

前節、鳥栖は前半終了間際と後半開始直後に得点を決めて、鳥栖らしく勝つことができた。「先制点が大きかった」（村主／鳥栖）と誰もが、前半アディショナルタイムの藤田の左足シュートを認める。良い形で前半を終了し、後半に入った直後に草津の出鼻をくじいたのも藤田の左足だった。どちらの得点も、今まで「リーグ最少」のクロスを起点として生まれた得点である。調子が良いときの鳥栖の姿に戻りつつある。「良い形で前半戦を折り返すことができた」とこの結果には岸野監督も顔がほころんだ。今節は、この「良い形」をどのように見せてくれるのか期待がかかる。

今節は、出場停止から高橋が戻ってくる。前節の試合をスタンドから見ていたボランチが、「鳥栖の良いところと悪いところを冷静に見ることができた」（高橋／鳥栖）ことで、今節の中盤は引き締まることだろう。彼の目には、攻撃の連携が「良いところ」に映っていた。彼が中盤に位置する事で、左右の展開と2列目からの飛び出しが増えるに違いない。村主が累積警告で欠場となるが、前節初先発した清水の調子がいい。彼の運動量で中盤の覇権を抑えたい。FWとして3試合をこなした山城の運動量と左サイドに入った石田のスピードとテクニックは、新たな鳥栖の象徴となりつつある。これに藤田を加えた攻撃陣は、愛媛DFを切り裂いてくれるものと期待できる。

対する愛媛は、前節、開始早々のPKによる失点を最後まで取り返すことができず敗れている。しかし、失点後からの宮原を中心とした猛攻は、完全に徳島を沈黙させていた。「全員が関わる」サッカーを見せている愛媛の攻撃は、鳥栖にとっても厄介なものであるに違いない。江後、内村らを勢いに乗せると愛媛のペースで試合が進む。今季途中で鳥栖から愛媛に移籍した宮原は、「鳥栖戦では3割り増しで頑張る」とコメントしていた。鳥栖の「良いところと悪いところ」を知り尽くしている司令塔だけに、宮原に多くのボールを集めたい。

鳥栖の躍進を支える若き司令塔・高橋と鳥栖を知り尽くしている宮原。どちらが気持ちよくプレーできるのか。「良いところと悪いところ」がそれぞれの立場から違って見えていることだろう。そこをどのようにコントロールできるのか、この試合のターニングポイントである。

サッカーはチームプレー。11人の走力、体力、技術から成り立っている。そこに選手のサッカーセンスと戦術眼が加わる事で、何倍にでもその力は倍増する。流れを変えるワンプレーがどこで生まれるのか…。90分間、試合から目が離せなくなりそうだ。

以上

2007.07.10 Reported by サカクラゲン