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【アジアカップ:日本 vs ベトナム:レポート】選手自らの判断で開始早々に失点を取り返す。巻の2発に遠藤、中村俊のゴールでグループB1位通過。次は因縁の相手・豪州を迎え撃つ!(07.07.17)

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●AFC アジアカップ2007 グループB
7月16日(月)19:20キックオフ(日本時間)/ベトナム・ハノイ
日本 4−1 ベトナム
8' オウンゴール(ベトナム)12' 巻誠一郎(日本)32' 遠藤保仁(日本)53' 中村俊輔(日本)59' 巻誠一郎(日本)
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試合後のオシム監督(日本代表)コメント / 試合後の日本代表各選手コメント

 開始8分にオウンゴールで1点を失った時、オシムジャパンは一体どうなるのかと日本サポーターも報道陣もハラハラしたはずだ。しかし、加地亮(G大阪)が「1点を取られても慌てることはなかった。時間も早かったし、余裕がありましたよ。最初は高さのない相手にクロスを放り込むプランだったけど、それがたまたま相手に当たって攻められていただけだから」と言うように、選手たちは至って冷静だった。

 そして失点からわずか4分後、中村俊輔(セルティック)の個人技からオシム監督の愛弟子・巻誠一郎(千葉)が同点弾を叩き込むと、完全アウェイ状態のスタジアムは意気消沈し始める。そして遠藤保仁(G大阪)の直接FK、後半の中村俊の見事な右足シュート、巻がダメ押しヘッドとゴールを重ね、終わってみれば4−1。追いすがるベトナムにアジア王者の貫禄を見せつける内容だった。グループB1位通過を決めた日本は、21日の準々決勝で因縁の相手・オーストラリアをハノイに迎え撃つことになった。1年前のドイツワールドカップでの屈辱を払拭すべく、選手たちのモチベーションは一段と高まりそうだ。

 史上初の決勝トーナメント進出を目指すホーム・ベトナムが、アジア3連覇を狙う日本に挑んだ16日のグループB最終戦。17時20分のキックオフにもかかわらず、ミーディンスタジアムは時間の経過とともに超満員に膨れ上がった。ベトナムの選手がボールを持つたびに大歓声が沸き起こる。日本にとっては3年前のアジアカップで重慶の完全アウェイを彷彿させる嫌な空気だった。しかもこの日は気温36度、湿度60〜70%という猛暑。中2日の日本は試合の入りが悪かった。オシム監督は13日UAE戦と全く同じメンバーをピッチに送り出したが、彼らの動きは重かった。

 逆にベトナムは4−2−3−1の守備的布陣に変更。猛烈な運動量でボールを拾い、一気に日本ゴールへ詰め寄る作戦に出た。その勢いに日本は飲まれ、前半8分には左CKが相手選手を経由して鈴木啓太(浦和)に当たり、ゴールに吸い込まれてしまう。日本のイレブンが呆然とする中、ベトナム選手もスタンドの観客も大いに盛り上がった。

 前回のアジアカップでも、グループリーグのタイ戦、準々決勝のヨルダン戦などで先制を許している。が、加地や中村俊、中澤佑二(横浜FM)ら経験者はその劣勢を跳ね返して勝ってきた自信を持っていたのだろう。「失点しても経験ある選手たちが慌てない雰囲気を作ってくれる」と失点に絡んだ鈴木も感謝した。この流れ通り、日本は前半12分に追いつく。左サイドをえぐった中村俊がファーサイドへクロスをあげ、巻が飛び込んで胸で押し込んだのだ。「ボールに触るだけだった」と中村俊のキックの精度に感謝した巻。今季Jリーグでは得点力不足に苦しみ、6月のキリンカップ以降はレギュラーを外されることが多かっただけに、本人も安堵しただろう。
 前半32分には高原直泰(フランクフルト)が倒され得たFKを遠藤が直接決めて2点目を奪う。「相手GKがファーサイドにいたから自分はニアサイドを狙った」と話す彼はこの大会に入って急成長している印象だ。

 2−1で前半を折り返した日本。この段階ではホーチミンで行われているカタール対UAE戦は、1−0でカタールのリードだった。ベトナムは日本に負ければ勝ち点4のまま。カタールは勝ち点5となり、彼らの決勝トーナメント進出の夢は消えてしまう。
 そんな事情もあって、後半に入るとベトナムは再び息を吹き返してきた。エースのLe Cong Vinh(9番)を軸に、素早さを駆使して日本ゴールに向かってきた。が、アジア王者は容赦がない。後半8分には駒野友一(広島)と遠藤の2度のワンツーを経て中央でボールを受けた中村俊が巧みな右足シュートで3点目を奪う。極めつけは14分の巻のこの日2点目となるゴール。遠藤のFKに合わせた美しい4点目で試合の行方は完全に決まった。

 だがこの直後、スタジアムがどよめいた。UAEが1点を返したというのだ。スタジアムの大観衆の興味関心は目先の敵である日本ではなく、ホーチミンの試合へと移る。散漫なムードが漂う中、オシム監督も中村俊、遠藤、巻を温存し、羽生直剛と水野晃樹(ともに千葉)、佐藤寿人(広島)を次々と送り出した。その後は中村俊や遠藤がいた時のように攻撃が連動しなくなったが、最後まで忠実にボールを支配。佐藤ら出場機会の少ない選手たちも懸命のアピールを見せた。

 体調不良でこのゲームに出場した高原直泰(フランクフルト)も90分間プレーした。得点王争いで優位に立たせたいというオシム監督の配慮もあったのだろう。けれども彼は無得点に終わった。本人も悔しかっただろうが、「高原依存症」からチーム全体が脱しつつあるのはいいこと。特に巻の2ゴールはチームに勢いを与えるのに十分だった。
「ボールを回しつつ人を動かして仕掛ける段階までできてきた」と中村俊は試合後、手ごたえを口にした。大会前は疲労や負傷者など数多くの不安を抱えていた日本だが、真剣勝負を重ねるごとに、オシム監督の理想とするサッカーに近づいてきた感がある。「チームは進歩している」と滅多に選手を褒めない指揮官も前向きなコメントを口にした。

 この「人とボールを動かすサッカー」の完成度をより高めるためにも、アジアカップでは6試合全てを戦いたい。となれば、次なるオーストラリア戦にも勝つしかない。ドイツで悔しさをかみ締めた中村俊や高原、川口能活(磐田)らにとって、この激突は望むところ。中4日の調整期間を有効に生かし、ベストな状態で宿敵を下してほしいものだ。

以上

2007.07.17 Reported by 元川悦子
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●日本代表NEXT MATCH
アジアカップ2007 決勝トーナメント準々決勝
7/21(土)19:20キックオフ/ハノイ
日本 vs オーストラリア
-試合速報はこちら-
 
●グループBその他の試合結果
カタール 1−2 UAE

●グループB最終成績
日本【勝点7】2勝1分
ベトナム【勝点4】1勝1分1敗
UAE【勝点3】1勝2敗
カタール【勝点2】2分1敗

以上
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