●日本代表 アジアカップ2007 準決勝
7/25(水)22:20キックオフ/ベトナム・ハノイ
日本 vs サウジアラビア
-試合速報はこちら-
TV放送:テレビ朝日系列:21:54〜24:20/NHK-BS1:22:10〜24:20
---------
「事実上の決勝戦」といわれた準々決勝オーストラリア戦を勝ち抜いた日本。一足先に4強入りしたため、準決勝(25日、ハノイ)の相手を待つことになったが、22日にサウジアラビアがウズベキスタンを2−1で下したことで、サウジアラビアとの対戦が決まった。
サウジアラビアとは過去2回もアジアカップ決勝で戦っている。最初が92年広島大会。オフトジャパンの初タイトルが懸かる重要なゲームの相手がサウジだった。この試合も緊迫した内容だったが、高木琢也(現横浜FC監督)の一発で勝利。日本はアジア初制覇を成し遂げたのだった。
そして2度目は2000年レバノン大会。トルシエ率いる日本はグループリーグ初戦でサウジと激突。これまでアジアカップやアトランタ五輪予選などで苦しめられ続けてきた相手を4−1で完膚なきまでに叩きのめした。この大敗ショックでサウジは監督を更迭。スタイルもボールポゼッション主体のモダンなサッカーら伝統的なカウンターサッカーに転換し、一気に立て直してきた。そして決勝での再戦が実現。初戦のサウジとは全く別の強豪となった彼らに日本は大苦戦を強いられたが、中村俊輔(セルティック)のFKを望月重良(現解説者)が決めた1点を守り抜き、2度目の優勝を果たしたのだ。
そして日本の3連覇がかかる今回。サウジとは予選でも同組だった。オシムジャパン発足3戦目となる2006年9月3日(日本時間9月4日)のアウェイゲーム(ジェッダ)は、日本が圧倒的に押しながら0−1で苦杯を喫した。が、11月15日に札幌で行われたホームゲームでは3−1で完勝した。1勝1敗の五分という成績を見るだけでも、両者の拮抗した実力が分かる。
しかしサウジはアジアカップ予選を率いたブラジル人指揮官、マルコス・カストロを解任。今年3月から同じブラジル人のエリオ・アンジョス監督を招聘している。新指揮官はメンバーを大幅に入れ替え今大会へ挑んできた。「サウジの試合をテレビで見たけど、予選のチームとは違う。守備は組織されているし、個人能力が高い。ポゼッションサッカーをしつつ、その上で守備をより強化している」と加地亮(G大阪)も話していただけに、より手ごわくなったと見ていいだろう。
ウズベキスタンとの準々決勝では、3−4−3に近いの布陣を採っていた。中でも強烈だったのが、キャプテンマークをつけるFWヤセル・アルカタニ(20番)とマレク・アルハウサウィ(9番)の2トップ、そしてスピードあるドリブルを武器とする左ウイングのアブドゥルラーマン・アルカティニ(18番)の3人だ。ウズベキスタンから奪った先制点も、アブドゥルラーマンが左サイドを崩し、上げたクロスにマレクがつぶれ、ファーサイドから飛び込んだヤセルが押し込む形だった。ヤセルはこれで今大会3点目。得点王争いのトップに立つ高原直泰(フランクフルト)に迫る勢いだ。その決定力は大いに警戒が必要だ。
彼ら3人はそれぞれ個人的な打開力を備え、自由を与えたら簡単にやられてしまう。オーストラリア戦でビドゥカ、アロイージ、キューウェルといった世界的FWを止めた日本守備陣だが、中東のストライカーはまた特徴が異なる。スピードとアグレッシブさを持つ彼らをまずはストップすること。それが勝負の大きな分かれ目になるだろう。
中盤はサイドから飛び出してきたり、流動的な動きをするのも1つの特徴。そのあたりはブラジル人指導者の影響かもしれない。オーストラリアの中盤、アウトサイドはパワーを前面に押し出した単純な動きが多かったが、サウジの選手の方がもっと小器用である。彼らをしっかりとつかまえることも重要になってくる。
逆に最終ラインはウズベキスタンにかなり苦しめられていた。オサマ・ハウサウィ(3番)を軸とする3バックは高さと強さを誇るが、横や斜めの動きに弱い。ウズベキスタン戦でも相手のサイドのえぐりに引き出され、中央ががら空きになるようなシーンも見受けられた。高原や巻誠一郎(千葉)にはタイトなマークがつくだろうが、日本の得意とする素早いパス回しを繰り返すことで、必ずやチャンスは訪れる。それを確実にモノにすることが勝利につながるのだ。
昨年9月のジェッダで敗れた際、オシム監督は「チームにとって深刻なのは、選手があまり考えずにプレーしたこと。子供のようなサッカーをしてしまったことだ」と苦言を呈したが、あれから10ヶ月が経過し、日本代表のサッカーは大きく変わった。チームには連動性が生まれ、攻撃を確実に組み立ててフィニッシュまで持って行くところまで完成度が高まってきた。その精度をさらに上げるためにもサウジにはどうしても勝ちたい。オシムジャパン1年間の進化を今回の準決勝ではぜひ見せつけるほしいものだ。
以上
2007.07.23 Reported by 元川悦子
J’s GOALニュース
一覧へ【AFC アジアカップ2007】対戦国分析 / サウジアラビア編:予選の時よりはるかに強いサウジアラビア。前線をかき回すヤセル・アルカタニらFW陣をいかに抑えるかが勝負のカギに。(07.07.23)













