今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【アジアカップ:日本 vs オーストラリア レポート】高原の同点弾に、川口の神がかりセーブ!内容の伴う勝利でドイツW杯のリベンジを果たした日本。3大会連続4強入り (07.07.22)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
●アジアカップ2007 決勝トーナメント準々決勝
7/21(土)19:20キックオフ/ハノイ
日本1 -1(PK 4 - 3)オーストラリア
得点:69' アロイージ(オーストラリア代表)72' 高原直泰(日本代表)

※日本は準決勝進出。対戦相手はサウジアラビアに決定!
---------

 時計は20時3分を指していた。5人目のキッカー・中澤佑二(横浜FM)のPKが決まり、ピッチ上で日本代表選手たちが抱き合っている。殊勲の同点ゴールを決めた高原直泰(フランクフルト)も、2本のPKセーブをした川口能活(磐田)も喜びを爆発させている。ベトナム・ハノイのミーディンスタジアムは熱気と興奮の坩堝と化した…。

 日本サッカー協会がイビチャ・オシム監督と契約してからちょうど1年という記念すべき7月21日に行われた準々決勝は、まさに「死闘」と呼ぶに相応しい一戦だった。ドイツワールドカップで屈辱的な逆転負けを喫したオーストラリア相手に、日本は真っ向勝負を演じる。結果こそPK勝ちだったが、内容では明らかに上回った。中村俊輔(セルティック)が「サッカー人生で初めて足がつった」と言うほど走ったように、チーム全体の運動量と気迫は凄まじかった。決定機の数も日本の方が多かった。彼らの戦いぶりに、日ごろ厳しいオシム監督も「退場者が出る前も出た後も、日本の方がいいプレーをしていた」と最大限の賛辞を送った。

 アジアカップ最大の関門といわれたオーストラリアを撃破し、3大会連続の4強進出を果たした日本。彼らが見据えるのはもはやタイトルしかない。
 1年前のリベンジ、大会3連覇、そして今後のアジアでの覇権争いを有利するために、絶対に勝っておきたかった準々決勝・オーストラリア戦。日本は予想通り、グループリーグのUAE戦、ベトナム戦と全く同じ先発・布陣でのぞんだ。相手の方もタイ戦と同じ3−5−2。しかしタイ戦で右アウトサイドに入ったウィルクシャー(トゥエンテ)が出場停止。アーノルド監督はエマートン(ブラックバーン)を右に回し、最終ラインにニール(ウエストハム)を置いてきた。2トップはビドゥカ(ニューカッスル)とアロイージ(アラベス)。キューウェル(リバプール)、ケイヒル(エバートン)は予定通り、切り札としてベンチに陣取った。

 日本にとっての最大のポイントは、ビドゥカを軸とした攻撃を封じること。主に中澤がビドゥカに対峙。阿部勇樹(浦和)がアロイージをケアし、鈴木啓太(浦和)はブレシアーノ(パレルモ)を見ながら両FWもチェックする。約束事は高度に徹底されていた。駒野友一(広島)がエマートンの突破を何度か許したくらいで、日本の守りはほぼ完璧に近かった。攻撃面ではミスパスが出るなど序盤は機能しなかったが、徐々に相手ゴール前に詰め寄る。最初のビッグチャンスは37分。右前目に出た中村憲剛(川崎F)からのパスを受けた遠藤保仁(G大阪)がGKと1対1になったのだ。しかし彼はシュートをミス。前半はスコアレスで終了する。

 後半も日本ペースが続いた。巧みなボール回しから中村憲や遠藤が勝負に行くものの、どうしても最後のツメが足りない。主導権を握られていたオーストラリアのアーノルド監督は、疲労の濃いビドゥカを下げてキューウェルをいち早く投入。事態の打開を図る。そのキューウェルもドリブル以外は怖さを感じさせなかったが、さすがはリバプールのスター。先制点をお膳立てしてみせる。

 後半24分だった。彼の右CKにファーサイドから飛び込んだのがアロイージ。「この直前までアロイージには阿部がついていたけど、マークが自分に代わり、途端にやられた。僕のミスです」と巻誠一郎(千葉)は話していたが、日本は細心の注意を払っていたセットプレーで失点してしまった。

 だが修羅場をくぐってきた選手たちは決して慌てなかった。高原の同点弾が生まれるのはわずか3分後のこと。左に出た中村俊のクロスを巻がファーサイドから折り返す。これをDFミリガン(シドニーFC)がクリアミス。ボールを拾った高原がキックフェイントでミリガンをかわし、左足を振りぬいた。「ビデオを見ていたら相手はキックフェイントにひっかかりやすかったので、実際にやったらうまくいった。あとはGKの位置を見てシュートを決めるだけだった」と話す絶対的エースの一発で日本は生き返った。

 この直後、高原に肘鉄を食らわしたグレッラ(パルマ)が一発退場。日本は数的優位に立った。が、これでまた試合の流れが変わってしまう。オーストラリアは自陣にベタ引き。攻撃へ出る意識が低下した。「ボールは回せるようにはなったけど、点が取れなくなった」と遠藤も困惑していた。日本は決め手を欠き、120分間で決着をつけられずじまい。試合は3年前の中国大会準々決勝・ヨルダン戦と同じPK戦へともつれこんだ。

「これで負けたら120分間の奮闘が無駄になる。みんなの頑張りに応えたい」
 強い気持ちでゴールマウスに立ったのが守護神・川口だ。彼は1人目のキューウェル、2人目のニールを立て続けにストップ。神がかり的な集中力で準決勝進出を引き寄せた。

 まさに執念の勝利だった。高原は得点王争いトップに立つ4点目を奪い、中村俊と遠藤は足がつるほど猛烈に走った。鈴木啓太らは献身的に攻守のバランスを取り、駒野と加地亮(G大阪)の両サイドも相手に主導権を握らせなかった。中澤は敵のエースを交代に追い込み、阿部もアロイージ、キューウェルといった世界的タレントを封じた。チームとしての一体感、選手層の厚さを見せつけ、日本は宿敵に堂々と勝ちきったのだ。

「日本と新たなライバル関係ができた」とアロイージは語った。確かにオーストラリアとは韓国などと同様、将来にわたって何度も対峙しなければいけない。だからこそ今回の勝利は大きな意味を持つ。この貴重な勝ちを大きな力にして、日本は3連覇へ突き進む。

以上

2007.07.22 Reported by 元川悦子

---------
●日本代表 NEXT GAME
アジアカップ2007 決勝トーナメント準決勝
7/25(水)22:20キックオフ/ベトナム・ハノイ
日本 vs サウジアラビア
-試合速報はこちら-
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着