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【再開直前! J1各クラブ戦力分析レポート:名古屋】スピーディーな攻撃を身につけた名古屋。サイドから、中央からと多彩な攻撃で巻き返しを図る。(07.08.08)

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【リーグ後半戦展望】----------

この中断期に行われた網走キャンプは、ヨンセン、杉本、大森、増川、吉村ら主力がケガや体調不良により不参加(杉本は途中で離脱)、加えて楢崎、金がアジアカップ出場のため不参加。後半戦への不安を感じさせたが、前半戦の課題となった「簡単にボールを失わないこと」を中心にトレーニングしたキャンプで、その不安を払拭させる仕上がりを見せてくれた。それが、2日に行われた中京大とのトレーニングマッチだ。布陣は3-5-2。この日までにコンディションを戻したヨンセンが出場し、格下相手とはいえ前半で4得点をたたき出す。キャンプ終了直後、フェルフォーセン監督が唯一残った課題としていた「ゴールの決定率」も吹き飛ばす大爆発。キャンプでレベルアップが図られた「より前からボールを奪ってハイテンポな攻撃をしかけていく」中盤のプレーと、ヨンセンとのコンビネーションも問題ないどころか、抜群といえる出来だった。

中盤のスピーディーな攻撃の中でも目立ったのは、ヨンセンへ3アシストの大活躍をした、左の本田。U22日本代表の神戸合宿直前に体調を崩し、合宿と中国遠征を断念。その悔しさもあるのだろうか、確実にキャンプでの成果を見せてくれるものだった。また、リーグ前半戦にベンチから外されていた中村が、キャンプ後半から調子を上げこのトレーニングマッチに右で出場したのも明るい材料。課題とされていた「攻撃参加」という仕事にきっちり絡み、チャンスを作っていた。中村が戻ってくれば、トップ下の山口、金も活かされる攻撃が仕掛けられ、「相手の驚異となる攻撃の形」が作られていくだろう。

DF陣の主力、大森、増川のケガは痛いが、前半戦で活躍したルーキー吉田が戻ってきた。さらに、杉本の代わりに入ったFW津田も3得点を決めるなど、アピールしている。後半戦への巻き返しに向け、確実にチームの底上げが進んでいると感じさせた。DFからのビルドアップ、中盤の選手がより前からボールを奪って早い攻撃へとつなげ、本田や中村らサイドからのアタックを増やしヨンセンへ、または2列目の山口、金らの飛び出しなど、攻撃のバリエーションは以前に増してふえていく展開が想像できた。後半戦は、この「攻撃力」が巻き返しの原動力となっていくだろう。


【後半戦のキープレーヤー】----------

藤田 俊哉(MF / No.10)
中村 直志(MF / No.7)

後半戦、名古屋のキープレーヤーとなりそうなのが、ベテランの藤田と中村。
前半戦の終盤、チームは4バックにシステム変更を余儀なくされ、それに伴い藤田のポジションもボランチから本職のトップ下へ。もちろん、その攻撃力とセンスは言わずもがな。MFとしてはJリーグ初のリーグ通算100ゴールまであと「1」と迫るゴールも挙げた。しかし、開幕当初の3バックで巻き返しを図るチームにとって、中盤の底で舵取りの役目を果たすのは藤田以外考えられない。本来の攻撃的な仕事はまた減ってしまうかもしれないが、長短、緩急をつけた配球、そしてチームのバランスと抜群のテンポの作り方は、名古屋にとってなくてはならない存在。藤田がチームの安定した戦いを生むと言えるだろう。
また、前半戦の途中からベンチ外となってしまった中村。彼の復調で名古屋の3−5−2での戦いが戻ってくると予想される。かねてからフェルフォーセン監督は、藤田のボランチ職に絶大な信頼を寄せていた。だからこそ、中村の復調によって厚くなった中盤に、ボランチ・藤田を復活させたのだとも言える。前半戦、思うように攻撃参加できなかった中村だが、この中断期に本職である攻撃的MFの牙を取り戻し、サイドから相手ゴールを脅かす。


【再開時の予想フォーメーション】----------

後半戦は、リーグ開幕当初の3−5−2で挑む。FWは杉本のケガの状態が危ぶまれるが、早い段階で復帰できるというのが周囲の大方の見方だ。ヨンセンを中心に、俊足の杉本や津田を入れるというバランスは、開幕から続いている名古屋の定石。俊足の選手が動けば、ヨンセンのキープ力も活き、また、ヨンセンにもボールが集まりやすくなる。
しかし、絶好調の仕上がりを見せているヨンセンをどれだけゴールに近づけるかは、中盤以降の配球にもかかっている。中盤は、藤田のワンボランチ、右に中村、左に本田、そして最前列に山口と金。ここは、中村と本田の攻撃参加がカギとなる。また、両サイドのアグレッシブな攻撃参加は、ヨンセンをも活かす。現に、本田とヨンセンのコンビネーションは抜群。これが両サイドからできれば、また中央の山口、金のポジションも活きてくる。中盤が創り出す攻撃パターンに注目だ。
DF陣は、増川、大森の復帰は、再開後すぐというわけにはいきそうもない。しかし、吉田の復帰、そして前半戦終盤に右SBで活躍を見せた阿部の成長で、合格ラインの安定は保てそうだ。また、CBの米山だけでなく阿部も吉田も攻撃的な面を持っている。ここからゴールにつながる配球にも期待したいところ。
そして最後尾・GKはもちろん楢崎。アジアカップでは出番がなかったが、日本代表に再招集されたのは、彼の抜群の安定感が評価されてのもの。最後の砦として、チームを救うスーパープレーを見せる。

以上

2007.08.08 Reported by 茂木美佐子
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