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【J2:第34節 水戸 vs 福岡 レポート】水戸は蒸し暑さをも吹きとばして攻め込んだものの、勝利を逃すことに。福岡は起死回生のパワープレーで勝利に等しい勝ち点1獲得。(07.08.17)

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8月16日(木) 2007 J2リーグ戦 第34節
水戸 1 - 1 福岡 (19:04/笠松/2,071人)
得点者:'63 眞行寺和彦(水戸)、'89 布部陽功(福岡)

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 勝つことはこんなに難しいのか――。水戸に携わるすべての人があらためてそう思ったことだろう。約11ヶ月ぶりのホーム笠松での勝利までロスタイムを含めてあと5分。それまで完璧に福岡の攻撃を防いでいた水戸であったが、一瞬の隙を突かれてしまう。福岡陣内からゴール前に蹴りこまれたFK。パワープレー要因として送り込まれた長野が頭で落とし、それを布部が落ち着いてゴールを決め、同点とされてしまったのだ。つかみかけてこぼれ落ちた勝ち点3。「今日は勝ちゲームだっただけに残念」(金澤)と水戸の選手たちは唇を噛み締めることしかできなかった。

 気温30.8度、湿度67%という、うだるような蒸し暑さの中で行われた試合。序盤は福岡が果敢な選手の出入りでボールを引き出してペースを握るが、徐々に運動量が落ち始め、パスが通らなくなっていく。一方、時間とともに力を出していったのは水戸であった。序盤の福岡の猛攻を防いだ水戸はコンパクトな守備陣形を整えながらボールを奪うやいなやサイドに展開し、チャンスを作り出す。特に右サイドの椎原がフリーでボールを受ける機会が多く、水戸が福岡ゴールを攻め立てる時間が続いた。

 前半はいい形を作りながらも「思い切りを欠いた」(前田監督)ことで無得点に終わった水戸だったが、後半開始から眞行寺を投入すると攻撃性はさらに加速した。「勝負を仕掛けてシュートを打つことしか考えてなかった」という眞行寺が右サイドで思い切りのよいプレーを連発。そして、63分、吉本からのロングボールを受けた眞行寺が中に切り込み、右足を振りぬいた。何の迷いもなく放たれたボールは福岡ディフェンスに当たりながら福岡ゴールへと吸い込まれていった。まさに眞行寺の積極性が生み出したゴールであった。

 その後も一方的に攻め立てた水戸。失点後に福岡は中盤の選手を減らし、前線に林を投入。だが、それにより、全体のバランスが崩れることとなり、水戸の中盤のパス回しが冴え始めることに。75分、左サイドを突破した眞行寺からの高速クロスを塩沢が合わせるものの、オフサイド。そして、75分には右サイドから豪快に眞行寺が放ったシュートはGK神山が間一髪セーブ。チグハグな動きを見せる福岡に対して、水戸が決定機を作っていった。

 だが、ここで決め切れなかったことが結果に響くこととなった。DF長野を前線に投入し、前線にリンコン、林、長野という長身選手を並べるパワープレーを選択し、なりふり構わずゴールを奪いにきた福岡の猛攻を抑え切れず。89分にパワープレーから最後は布部にゴールを決められてしまい、勝利を手放すこととなってしまった。

 「今はいいゲームよりも結果がほしい」(吉本)と水戸の選手は口を揃える。この試合では、組織的な守備とボールを奪ってからの動き出しの速さで福岡を圧倒しながらも、獲得した勝ち点はたったの1。その原因となったのは決定力不足とリードした中での戦い方の稚拙さだろう。決定力に関してはこれまで通りだが、戦い方に関してはリードした展開に対しての不慣れさが如実に表れてしまった。福岡は点を取るために前線に人数を割き、守備は手薄となっていた。にも関わらず、ボールを取った後に集中を欠いたパスミスをしてしまい、そこからパワープレーを展開されてしまった。

 失点場面も相手陣内で不要なファウルを犯してしまったところから生まれただけに、状況に応じた判断をさらに高めていく必要がある。次節徳島戦、最下位から脱出するためにも勝つことだけが求められる。そこでこの試合で学んだことを生かさなければならない。

 一方、福岡は「喜んで(福岡に)帰れる」とリトバルスキー監督が安堵の表情を見せたように、大きな勝ち点1を手に入れた。最下位相手に勝ち点1では納得できない部分もあるだろうが、「水戸がいいサッカーをしていた」「今日の出来はいい感じではなかった」(リトバルスキー監督)という展開の中で勝ち点を積み重ねられたのは収穫。そして、アレックス不在の中での勝ち点ということにも意味があるだろう。この勝ち点1がリーグ終盤に必ず生きてくるはずだ。

 そして、リードをされてから「パスサッカーが機能しなかったので、パワープレーで勝負した」(リトバルスキー監督)判断も正解だったと言えよう。自分たちのサッカーができない時にいかに勝ち点を取るか。長いリーグ戦ではそういう部分が非常に大切になってくる。世界一を経験した男の勝負にこだわる姿勢が、これからも福岡を前進させ続けるのではないだろうか。

以上

2007.08.17 Reported by 佐藤拓也
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