8月30日（木）J2 第37節 草津 vs 鳥栖（19:00KICK OFF/群馬陸）
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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苦しんでいた草津が、前節、ついに勝った。５月26日の水戸戦で勝利を上げて以来、約３カ月間、勝ち点３から遠ざかっていたが、やっと暗闇から脱出することに成功したのだ。振り返ると本当に苦しかった。ただ、選手はサポーターに勝利を届けようと必死になって戦っていた。試合に負けた後、選手同士で集まり、激論を交わしたこともあった。試練を乗り越えた末の勝利は、チームの大きな力になるはず。今節・鳥栖戦は草津が次の一歩を踏み出すための重要なゲームだ。

　前節・愛媛戦で、試合を決めたのはエース高田だった。４−５−１のシステムの頂点となる１トップの位置に入った高田は、ストライカーらしい動きで中盤からパスを引き出していく。そして25分、ボランチ櫻田からの縦パスを受けて先制ゴール。後半開始早々の46分には、ファーサイドに流れたクロスにダイレクトで合わせ追加点。チームの課題でもあった２点目を叩き込み、勝利を引き寄せた。

「これまでは本当にしんどかった。勝つことの大変さを嫌というほど教えられた」（高田）。第２クールまではチャンスメークに回るシーンが多かったが、前線の位置に入ってからは４試合で４ゴールと本領発揮。高田は「今のシステムは１トップでも中盤のサポートがあるからやりやすいし、迷いなくプレーできている。チームとしても、個人的にもこれまでの分を取り返すつもりで戦う」と逆襲を誓う。

山崎、櫻田、鳥居塚など献身的なプレーが特長のＭＦ陣も、１トップ高田の動きをサポートすべく、動き回っている。機動力のある彼らが、高田の作ったスペースへ走り込むことで攻撃にバリエーションを加える。また、前線、中盤のプレッシングがチーム全体の守備を支えていることも忘れてはいけない。第２クール終盤から第３クール序盤にかけて黒星が混んでいたときは、プレスがハマらずに相手に主導権を譲っていた。ここ数試合は、トップ下の位置に入る山崎の鬼プレスに象徴されるように、中盤の果敢な守備が相手の攻撃の眼を摘んでいる。「良い攻撃は、良い守備から。良い形でボールが奪えているので、前を向いてプレーできる」と櫻田。今節もプレスの出来が試合のカギを握ることになる。

対する鳥栖だが、33節山形、34節東京Ｖ戦で連勝し勢いをつかむかと思われたが、35節Ｃ大阪戦で敗れると、前節水戸戦ではドローと、波に乗り切れない。草津との過去２回の対戦は、草津の１分１敗。開幕直後のゲームでは草津が押し気味に試合を進めドローとなったが、第２クールでは成熟してきた鳥栖に力の差を見せられた。草津の選手が「鳥栖は本当にいいサッカーをしている」と話すように、鳥栖への評価は高い。だが、中盤できっちりと組み立てる鳥栖のサッカーは、草津にとってやりやすい相手でもある。３度目の対戦で、草津はどんな戦いを見せるのか。今節は草津の成長を図る試合でもある。鳥栖がアウェイでなかなか勝ち星を増やせないことも、草津にとっては追い風だ。

　草津は第２クールのアウェイ山形戦でクラブ初の「連勝」を逃してから、16試合も勝利から見放された。再び「連勝」をかけて戦う今節は、Ｊ昇格後３シーズンで20回目のチャレンジとなる。草津は３カ月という苦悩の時間を、壁をぶち破るための助走に変えなければならない。「前節の勝利は、選手が長い不振から脱出しようと必死になってきた結果。ただ、これで満足してはいない。この次（鳥栖戦）が大切なのは、選手全員が分かっている」と松下。３年越しの連勝が達成された場合、クラブは「連勝記念Ｔシャツ」の制作に取り掛かるという。草津は今節、選手、サポーターが一体となって新たな歴史の幕を開ける。

以上

2007.08.28 Reported by 伊藤寿学