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【J1:第24節 横浜FC vs 広島 プレビュー】失点ワースト1・2と守備面に不安を抱えるチームの対戦。横浜FC・ジュリオレアル新監督の采配、両サイドの攻防なども見どころか。(07.08.31)

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9月1日(土)J1 第24節 横浜FC vs 広島(19:00KICK OFF/三ツ沢)
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突然の監督交代から2日後の前節、横浜FCはアウェイで清水と対戦し、0−1と敗れた。試合後、日本平をあとにするバスに乗り込みながら頭に浮かんだのは「また一からやり直しだ」ということ。負けはしたが今後の可能性が感じられた、第20節・甲府戦後とは大きく異なる感覚だった。

この試合、横浜FCは、ここ数試合機能していた「4−1−4−1システムで強固な守備ブロックを築いてからの速攻」というやり方を変更。新監督ジュリオレアルは「4−4−2」でしっかりとパスをつないで攻めるサッカーを標榜した。確かに、従来の試合よりパスの本数は多かった。しかし、ボランチの山口とパウロは構えてボールを受けて散らすタイプの選手。もともとサイドに張ってボールを受け突破を図るのが得意な右MFオ・ボムソクは、監督から中へ入ってプレーすることも要求されていたこともあり、とまどいを隠せない。おまけに、2トップは三浦知とカタタウという、誰がどんな役割を果たすのかがわからない組み合わせ。これでは、個人の能力でパスがつながったとしても、チャンスを生み出すことは難しい。

唯一、形となりつつあったのは、左MFの内田が、中へドリブルしたり、フリーランニングを試みたりして空けたスペースに、左サイドバックの中島が攻撃参加するというパターン。しかしこれも、前半に1度ビッグチャンスをつくったのちは対応され、深い位置まで侵出することはかなわず、浅いところからの確率の低いクロス、シュートに終始することとなる。

それ以上に不安が残ったのは、守備面だ。パスサッカーということで、ディフェンスラインを高くしようとしていることはよくわかったが、清水の「くさびのボール→落とし→2列目からの飛び出し」という攻撃にウラを取られ決定機をつくられることは度々。単純なロングボールにもセンターバックの2人が相手2トップにことごとく競り負ける。ラインを上げているにもかかわらず中盤でプレスが思うようにかからず、サイドでは1:2に近い状況を何度もつくられ突破を許し、タッチライン近くまでえぐられてのセンタリングから危険なシーンが散見された。清水のクロス、フィニッシュにもう少し精度があったなら、もっと点差がついていたことだろう。そうした守備面の不安が波及したためか、チーム全体に積極性がみられない。失点は、ボランチとセンターバックの自信なさそうなパス交換をかっさらわれたことがきっかけだった。

守備に不安を抱えるのは広島も同様だ。ここまでの23試合で50失点。最下位横浜FCより1点多い。前節FC東京戦では、0−5と大敗。5点のうち3点は後半42分以降に取られたものであり、最初の2失点も相手の素晴らしいシュートや単純なミスから喫したもので、試合内容自体は広島が押し込む時間帯もあり、大差がつくようなものではなかった。しかしそれだけに、問題の根は深いのではないだろうか。考えてみれば、0−2で敗れた第11節の横浜FCとの対戦も似たようなゲームだった。ミドルシュートへの寄せの甘さ、個人で突破してくる相手への集中力の欠如などが、大事な場面で見受けられる。

広島にとっては、ウェズレイが出場停止から復帰するのは大きいだろう。前節、途中出場のストヤノフの活躍にも期待がかかる。また、派手さはないが実力は代表クラスと言っても過言ではない服部公太と現役韓国代表オ・ボムソクのマッチアップも見どころだ。そのオ・ボムソクとアジアカップで対戦した駒野には、清水戦で果敢な攻め上がりをみせた横浜FC・中島が挑む。

チームを劇的に変えるには、新しいことに挑戦する必要がある。あとがない横浜FCにとって、「やってみるしかない」状況であることも確かだ。今季、三ツ沢でのホームゲームはあと2つ。最後まで望みをもたせてくれそうな試合を期待したい。

以上
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