9月1日（土）J1 第24節 磐田 vs 清水（19:00KICK OFF/エコパ）
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　再開後はアウェーで負けてホームで勝つという結果が続いている磐田と、今季初の4連勝中で6試合負けのない清水による静岡ダービー。とはいえ、ことダービーマッチに限っては、その前の結果や調子は関係ない。

　そのため、なかなか安定した戦いができない磐田にとっても、このゲームは自信ときっかけをつかむためのチャンスという見方もできるだろう。1-4で横浜FMに敗れた前節も、前半の内容はけっして悪くなく、好調な横浜FMのホームで主導権を握っていた。だが、その後相手にペースを握られて4失点。失点シーンでの粘りが足りず、3ボランチを敷いておきながら大量失点を喫したのは納得できない部分だ。

　「気迫が足りなかったし、横浜FMのほうがハードワークしていた」（川口能活）というように、対応が後手を踏んで相手の流動的な動きについて行けなかったことも、原因のひとつになっていた。その意味では、清水もそうした流動的で速い攻撃を見せるチームなので、そこにどれだけ対応できるかという部分も大きな注目点となりそうだ。

　また、ファブリシオと上田という主力2人が出場停止になるので、どのような布陣でその穴を埋めるのかという点も見どころのひとつ。もちろん、村井、太田、犬塚と戦力は十分に揃っているが、彼らだけでなく11人全員のハードワークが重要になるだろう。
　あとは、2試合連続無失点の清水の堅守をどう突き破るかが大きなポイント。単純なクロスの放り込みではなかなか点が取れない相手なので、フィニッシュにかかる部分でのアイデアや精度が大切になってくる。得意のワンタッチパスやドリブル突破なども絡めながら、清水の組織的な守備を崩すシーンを数多く見せてほしいゲームだ。

　対する清水は、前節の横浜FC戦では相手の監督交代などもあってむずかしい試合になったものの、1-0できっちりと勝利して4連勝。昨年と同様、夏場での強さを発揮して、試合ごとに自信と勢いをつけている。
　ただ、この試合では児玉が出場停止となり、リーグ戦では初めてスタメンを外れるため、その代役として左サイドバックに誰が入るのかというのが大きな注目点となる。過去の実績で言えば、第15節の横浜FM戦で、青山が出場停止となったため児玉がセンターバックに入り、兵働が左サイドバックに入るという布陣を採用して、ある程度の手応えはつかめている。だが、兵働がDFラインに下がった場合、中盤のバランスが微妙に代わり、今の好調な攻撃に影響が出てくる可能性もある。そのあたりで長谷川監督がどんな決断をするかというのも楽しみな要素だ。

　そんな中、清水サポーターが調子を上げてほしいともっとも期待しているのが10番の藤本淳吾。最近のゲームでも攻守両面で良い働きを見せているが、ゴールに直接絡むプレーをもっと見たいというのが多くのサポーターの思いだ。彼のゴールやFKが決まったりすれば、チームとしてもさらに勢いがつくだろう。また、前回の静岡ダービーで見事な2ゴールを決めたエースのチョ・ジェジンにも期待が集まる。本人も「ゴールを期待してくれていい」と自信を見せており、ダービーマッチには良いイメージを持っている。

　ホームに強い磐田が勝つのか、好調な清水が勝つのか、結果は予想しにくいが、両者のプライドがぶつかり合い、熱く楽しい好ゲームになることは、いつも通りのはず。夏休み最後のゲームでもあるので、ぜひエコパのスタンドをいつも以上に埋め、静岡ダービーをさらに盛り上げてほしい。

以上