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【第87回天皇杯4回戦 川崎F vs C大阪】レポート:悪い流れを断ち切るうまい試合運びで川崎Fが勝利。C大阪は大詰めを迎えたリーグ戦に影響を残さないようにしたい。(07.11.08)

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11月7日(水) 第87回天皇杯4回戦
川崎F 3 - 0 C大阪 (19:04/等々力/4,888人)
得点者:9' ジュニーニョ(川崎F)、48' 森 勇介(川崎F)、72' 鄭 大世(川崎F)
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 立場上、C大阪を迎え撃つ形となった川崎Fにとって、難しい試合だったのは間違いない。

 会見場で「セレッソさんと今の状況で、今季まだやっていない」とC大阪についてのスカウティングに難しさがあったと関塚監督は切り出すと、最初の15分ほどをノーリスクで戦うということ。そしてメンバーを入れ替えていたことで10分ほどバタバタしてしまったと率直に振り返っていた。

 実際、立ち上がりの時間帯に川崎Fは苦しんでいた。4-4-2の陣形でスタートした川崎Fは、相手選手とのマッチアップをどのように行うのかをまだ十分に決め切れていなかった。結局開始3分に左サイドバックのゼ・カルロスの攻め上がりを許し決定的なクロスを上げられてしまった。この場面に象徴されるC大阪のサイドハーフとサイドバックの攻撃参加によって、川崎Fは中盤のバランスを崩し対応は後手に回ってしまった。6分にはボランチのアレーがバイタルエリアでフリーとなりミドルシュートを打たれる場面も。この時間帯に失点しなかったのは川崎Fにとってはラッキーだったと言える。

 ナビスコカップ決勝直後の難しいタイミングの試合でチームを勢いづかせたのは、9分のジュニーニョのゴールだった。右サイドの森勇介がゼ・カルロスを1対1で軽快に抜き去ると豪快にタテに突破してクロス。

「アシストはたまたまです。もう少しいいボールを入れていきたい」と謙遜しながらも、ファーサイドでボールを受けたジュニーニョが、コースをよく狙った技ありのゴールを決めた。

「今日のポイントは間違いなく1点目でしょう。先制するとうちは強いです」と胸を張る鄭大世の言葉でもわかるように、ここから川崎Fがペースを握ると、テンポのいいパス回しでC大阪の守備陣を翻弄。また相手選手とのマッチアップも固まり、守備に安定感が見られるようになる。

 C大阪に一発が決まればわからないとう状況だった後半の立ち上がり。48分にジュニーニョの絶妙なパスを森が落ち着いてトラップ。ゼ・カルロスのプレッシャーをものともせず、森が思い切りよく蹴り込んで追加点を奪う。元々ゴール自体少ない選手だが、この日は珍しく大げさに喜びを表現してサポーターにアピール。チームメイトも集まり、またサポーターも森のゴールに盛り上がりを見せた。

 2点目を奪ってからは完全に川崎Fのペースに。途中、選手交代とフォーメーションチェンジを繰り返しながら、淡々と試合を進めた。72分には途中交代出場の黒津勝のシュートのこぼれ球を鄭大世が押し込んで3点目。試合を決めた。

 ナビスコカップ決勝ショックが懸念される試合ではあったが、選手たちは気持ちをうまくコントロールして試合を進めていたと思う。「今日はとにかく勝つだけでした。難しい試合でした」と発言した中村憲剛の言葉に選手たちの安堵感がにじみ出ていた。

 一方のC大阪はこの敗戦をリーグ戦に持ち越さないよう気をつけたいところ。「次の福岡戦に影響しないようにしなければならない。切り替えてやりたい」と両足をつらせてしまい交代した古橋達弥は表情を引き締めていた。

以上

2007.11.08 Reported by 江藤高志
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