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【第87回天皇杯4回戦 G大阪 vs 山形】レポート:J2・山形を相手に大苦戦。PK戦の末にG大阪が辛勝(07.11.08)

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11月7日(水) 第87回天皇杯4回戦
G大阪 2 - 2(PK 5 - 3)山形 (19:04/万博/2,638人)
得点者:13' 豊田陽平(山形)、30' 石川竜也(山形)、51' 播戸竜二(G大阪)、75' 二川孝広(G大阪)

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リーグ戦と同様のベストメンバーで挑んだ山形に対し、G大阪は故障もちの選手を休ませるなど、先のヤマザキナビスコカップ決勝で先発を飾ったメ ンバーから半分以上を入れ替える布陣。GK藤ヶ谷、4バックは右からDF青木、DF中澤、DF山口、公式戦初先発のDF下平。ボランチはMF遠藤とMF橋本が組み、右の攻撃的MFに寺田、左にMF家長。前線はFW播戸とFWバレーが2トップを築く。
「天皇杯には独特の難しさがある。先にゴールを奪うことが出来なければ、より難しくなってしまう。」−試合前、そう話していたのは
G大阪MF遠藤だが、その思いとは逆のゲーム展開となる。

相手がJ2チームということで、守備的に入ってくるのが予測された状況下、その守備をいかにこじあけるかが注目された立ち上がり
だったが、G大阪はボールこそ支配するものの、要所要所にミスも見られ、なかなかリズムを見い出せない。前線へも鋭いボールを送り
込めず、相手を脅かすに至らない。
そんな中、先制は山形。13分、カウンターから右サイドを簡単に突破したMF佐々木のクロスをニアでFW豊田が頭で合わせゴールをこじあける。先に書いたMF遠藤の言葉が重くのしかかる先制弾。これでG大阪もエンジンがかかったのか、ようやくフィニッシュへの意識がみられはじめる。20分にDF下平が、24分にはFWバレーがシュートを狙うも、枠をとらえられない。26分にはMF寺田からの絶妙のスルーパスが通り、FW播戸が決定的な場面を迎えるものの、シュートはGKにはじかれてしまう。
逆に山形はより守備意識を高めながらカウンターでの攻撃をうかがう状況下、30分にペナルティエリア付近中央でFKのチャンス。キッカーになったDF石川の放ったボールは、ゴール左上、絶妙のコースに突き刺さり、さらにG大阪を突き放す2点目をこじあける。わき上がる山形サポーター。ベンチのスタッフ、選手も飛び出して全員で喜び合う。
先制弾はおろか追加点まで奪われる状況に、G大阪もなんとか 相手ゴールに詰め寄ろうとするものの、守備意識の高さが感じられる山形守備をこじあけられず。決定的な場面を作らせてもらえない。終盤、2度のCKのチャンスもゴールには届かず、0−2の山形リードで前半を終了。前半の健闘に拍手を贈った山形サポーターに対し、G大阪サポーターは大ブーイングでG大阪イレブンを叱咤する。

なんとしても取り返さなければいけない後半。G大阪は満を持して、立ち上がりからMF橋本に代えてMF二川を、DF青木に代えてDF加地を投入。山形は同じ布陣でキックオフを迎える。
その立ち上がりから、3分にFW播戸、5分にMF寺田が決定的場面を迎えるも山形DFの必死のディフェンスの前にはじき出されてしまう。怒濤の攻撃がようやくゴールに繋がったのは51分のこと。MF遠藤の縦パスをDF中澤が頭で競り、こぼれたボールをFW播戸が泥臭くねじ込み1−2に。以後も完全にG大阪が攻め、山形が守る図式が出来上がる。
山形の守備をこじあけようと攻め続けるG大阪だが、守る山形も負けていない。G大阪の決定的シーンにもゴールライン際で身体を張ってボールをはじき出し、なんとしてでも守り抜こうとする執念、気迫が感じられる守備を展開する。だが追いかけるG大阪の勢いはすさまじく。個のポテンシャルの高さが際立つボールポゼッション、展開の中、75分にMF家長のパスに合わせて走りこんだMF二川がドリブルで前線へと切れ込み、山形GKのポジションを的確に見極めて同点弾を叩き込む。以降も面白いようにワンタッチでパスを繋ぎながら相手のDFを揺さぶり攻撃を仕掛けるG大阪。シュートを弾き返されてもセカンドボールを拾って再び攻撃へ、というように完全に相手のサイドでゲームを進める。
だが、40分には相手DFのパスカットからフリーで放ったFWバレーのシュートが大きく枠を外れるなど、打っても打ってもゴールは遠い。結局、90分では決着がつかず、勝負は15分ハーフの延長戦に突入するが、その延長戦でも互いにゴールは決められずにPK戦へもつれこむ。
先行のG大阪がMF遠藤、DF山口と決めたあと、山形の2人目、DFレオナルドの蹴ったボールは「なんとか1本は止めてやると思っていた」と話したG大阪GK藤ヶ谷が弾き出す。これで優位にたったG大阪は以後も、MF二川、MF家長、FWバレーまで全員がきっちり決め勝利をものに。
連戦を思えば「余計な30分を戦ってしまった(西野監督)」という感は否めないが、白星を引き寄せたことは次に繋がる収穫としてとらえ、週末のリーグ戦(10日vs千葉戦@万博)に切り替えたい。

以上

2007.11.08 Reported by 高村美砂
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