3月29日(土) 2008 J2リーグ戦 第5節
水戸 2 - 2 横浜FC (13:04/笠松/5,024人)
得点者:30' 堀健人(水戸)、62' 大和田真史(水戸)、70' アンデルソン(横浜FC)、82' 三浦淳宏(横浜FC)
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試合は序盤から激しいプレスをかけた水戸のペースで進んだ。左サイドの堀健人を起点に果敢に攻め込み、9分に左サイド村松潤からの折り返しを堀が、29分には村松からの縦パスを受けた荒田智之がDFを振り切ってシュート。ともにGKのセーブに防がれたが、水戸が横浜FCゴールを脅かし続けた。そして30分、左サイドのCKのこぼれ球を堀が蹴りこんで先制点を挙げる。それに対して横浜FCはまったくパスがつながらず、プレスもかけられない状況。水戸にとって前半は「負けるわけないゲーム」(大和田真史)であった。
だが、試合は90分で行われるもの。水戸は「後半は違うチームになってしまった」(菊岡拓朗)。1人1人の運動量が落ち、さらに横浜FCが三浦淳を中央に入れてリズムをつかみ出すとまったくプレスがかからなくなってしまったのである。その状況でも水戸は62分にCKから大和田が頭で合わせ、追加点を挙げることに成功。そのまま逃げ切るかと思われた。
そこから横浜FCが力を見せ始める。長谷川太郎、チョ・ヨンチョルといったスピードのある選手を投入。変則的3トップにし、勢いに乗り始めると運動量の落ちた水戸はついてこれず、ピンチの連続へ。そして、70分には左サイドのクロスに飛び込んだチョのヘディングシュートを大和田が手で止めてしまい、横浜FCがPKを獲得。それをアンデルソンが落ち着いて決めて同点にすると、横浜FCの波状攻撃がはじまる。右からはチョが、左からは長谷川が果敢なアタック。そして、82分、三浦淳宏の左足が火を噴いた。やや左サイド、ゴールから25mくらい離れた位置。放たれたボールは一度ゴールマウスの右外へ逸れる軌道を描いた。しかし、そこから急激に左に曲がり、ゴール右隅に突き刺さった。豪快なる『ブレ球』シュート。「うまく当たったよね」と笑みを浮かべた三浦淳のワールドクラスのゴールで横浜FCが同点に追いつくこととなった。
前節同様、試合を支配しながらも勝ちきれなかった水戸。「広島戦とまったく同じことを感じている。0対2から追いつかれるのは負け試合」(大和田)と選手たちは肩を落とす。
問題は後半にプレスがかからなくなったことである。その原因として「メンタル的な弱さ」を木山隆之監督は挙げるが、果たしてそれだけだろうか。「相手の戦術が変わった時にどういうサッカーができるか、引き出しが少ない。前半はできていたけど、後半リズムが崩れた時にみんな何していいか分からなくなっている。このやり方しかなかったら、それで終わってしまう。もっとバリエーションを増やさないといけない」と大和田は戦術の柔軟さの欠如を指摘する。
『プレス』『パスをつなぐ』『ゴールへ向かう』ということに固執するあまり、それ以外のことができなくなっていることが現状でああり、90分同じテンポで試合を進めていることで体力も失われることとなっている。「全部にプレスをかけているが、相手にはたかれると体力的に厳しくなってしまう」と赤星貴文も同様の指摘をする。柔軟にシステムと戦術を変更してきた横浜FCに対応することができなかったことがドローの原因だろう。勝ちきれなかったのではない。戦術の愚直さが生んだ失墜である。2位のチームから奪った勝点1だが、決して満足できる結果と内容ではない。「(状況によって)ラインを下げるのもありだと思う」と大和田。2戦連続失意のドローで、揺らぎはじめている水戸。今後どれだけ戦術に幅を持たせていくことができるか。「J1経験組」との対戦が終わり、これからが水戸の真価が問われることとなる。
以上
2008.03.29 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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