4月6日(日) 2008 J1リーグ戦 第5節
神戸 0 - 1 東京V (16:03/ホムスタ/8,150人)
得点者:37' 河野広貴(東京V)
----------
あちらこちらで桜が満開の神戸市内は快晴。絶好のお花見日和となった6日、ホムスタでは神戸と東京Vが、2006年シーズンのJ2リーグ戦以来2年ぶりに、今度はJ1リーグ戦に舞台を変えて顔を合わせた。
2連勝後、前節に千葉とのアウェイ戦を引き分けた神戸は、「前節の後半の勢いを大事にしたかった(松田監督)」ということで吉田、大久保、古賀の3人を前線に並べた4-3-3のシステムをこの東京V戦で採用。左サイドバックには千葉戦で弾丸FKを叩き込んだ鈴木を「彼のよさが攻撃的なところで活きるのではということもあって(松田監督)」今季初めてスターティングメンバー入りさせた。
一方、開幕節で川崎Fに引き分けたあと2連敗中とまだ白星のない東京Vは、川崎Fを電撃退団後、2日に移籍加入したばかりのFWフッキを即先発で起用。トップ下には昨季フッキとのコンビで活躍したディエゴ、両サイドの攻撃的なMFには右に18歳の河野、左にレアンドロをそれぞれ配した4-2-3-1のシステムで、神戸との一戦に挑んだ。
試合は、これまで結果の残せなかった東京Vが前半から主導権を握る。その原動力となったのはフッキ。開始早々のCKから、セットプレーでは必ずといっていいほどキッカーを務めるなど、常にチームを牽引した昨季のJ2得点王、「帰ってきたエース」は、「慣れたポジションですごくやりやすかった」こともあり、躍動感あふれる動きで神戸ゴールに何度も襲い掛かる。
その効果もあって、ディエゴ、河野、レアンドロらもはつらつとした動きでチャンスに絡んでいた東京Vは、37分に先制。「ちょうどその(ゴールの前の)ときに(ポジションを)変われという指示を出した(柱谷監督)」ことが奏功し、右に回っていたレアンドロのクロスからチャンスメイク。一度は神戸MF金にヘッドでクリアされるも、そのこぼれ球に素早く反応した河野がノートラップボレーの形で左足を振りぬき、自身J公式戦初ゴールを叩き込んだ。
これで公式戦では4試合連続で先制点を許す形となった神戸。「25分くらいで4-4-2に戻した(松田監督)」システムで反撃に出るも、カウンターでの飛び出しにいつもの勢いがなく、連動性にも欠くなどチグハグさが目立って失点後はシュートまで持っていくこともできない。エースの大久保も、10分に放ったミドルシュートと、29分のオーバーヘッド以外には見せ場を作れず。結局、神戸は1点ビハインドで前半を折り返した。
後半開始から朴と須藤を投入して打開を図った神戸は、50分にボッティのアーリークロスから決定機を作ったが、ゴール前の須藤はシュートまで行けず。それでも、金のところでボールを拾えるようになると、65分には得意のカウンターも飛び出すなど、徐々にペースをつかんでいく。しかし、69分、大久保の東京V土屋と競り合ったプレーが反スポーツ的行為とみなされて、大久保は退場処分に。核を失った神戸は、その後、福西、土肥、土屋ら東京Vの老獪な戦いの前にゴールも遠く、結局無得点のままタイムアップ。ホームで勝点を得ることができず、リーグ戦でも今季初黒星を喫した。
逆に東京Vは、ノーゴールながらも12本のシュートを放つなど終始見せ場を作ったフッキの活躍などで、J1復帰後、公式戦で初勝利。「素直にうれしい」と述べた柱谷監督は、「キックオフからみんな気持ちがすごく強くて、前に前に行く姿勢が出ていた。選手たちは100パーセントの力を出して、すばらしいゲームにしてくれた」とイレブンを称えた。
以上
2008.04.07 Reported by 前田敏勝
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第5節 神戸 vs 東京V】レポート:大久保とフッキ、エースの出来が明暗を分ける。神戸はリーグ戦初黒星。東京VはJ1復帰後初勝利。(08.04.07)













