4月16日(水) 2008 ヤマザキナビスコカップ
清水 5 - 0 東京V (19:00/日本平/8,213人)
得点者:19' フェルナンジーニョ(清水)、24' フェルナンジーニョ(清水)、44' 枝村匠馬(清水)、65' 西澤明訓(清水)、71' 岩下敬輔(清水)
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ノドから手が出るほどほしかった「きっかけ」をつかんだ清水が、若手中心の東京Vを圧倒。この試合にかける思いには、たしかに温度差が多少あったが、それ以上に大きく明暗が分かれたゲームとなった。
ただし、試合序盤は互角だった。というより先手を取ったのは、若手を積極起用して前の試合(F東京戦)から先発を6人入れ替えた東京Vのほうだった。立ち上がりでは、全体がアグレッシブに動いてサイドから攻め、1分、3分、4分と立て続けに清水ゴールに迫る場面を作った。
一方、攻めきれないという課題を抱える清水は、2トップを西澤と原の新コンビに変更。さらに疲れのある児玉に代えて、ベテラン左サイドバック・山西を今季初めて先発起用し、清水東高時代の同級生コンビ(西澤と山西)が初めて一緒にキックオフを迎えた。高木和が背中の痛みで欠場したのは予定外だったが、急きょ出場が決まった岩下も落ち着いて試合に入った。
だが、それが良い方向に出るのは少し時間が経ってから。とくに前半の守備は、メンバー変更の影響もあってか、やや落ち着かなかった。東京Vに簡単にクサビを入れられる場面が目立ち、球際でもつぶしきれない状況になって、そこを起点にサイドに展開されたり、ワンツーで飛び出されたりするシーンをいくつか作られていた。
それを生かして東京Vが先制点を奪っていれば、また展開も違っていたかもしれないが、東京Vのほうは清水以上に守備が甘かった。「守備のところで(相手が)フリーマンだらけ」と柱谷監督が嘆いたように、もっとも警戒しなければならないフェルナンジーニョをはじめ、清水の攻撃陣に対するマークを徹底できず、徐々に主導権を渡してしまう。
そんな流れが見え始めた19分、左サイドでボールを受けた原が、対応した2人の間を強引に割って抜け出し、クロス。これを逆サイドで受けた西澤が、胸トラップから角度のないシュートを放ち、左に抜けたボールをフェルナンジーニョが押しこんで、清水がきれいに先制点を奪った。原がやるべき仕事を完璧に実行し、西澤もらしさを見せて、フェルナンジーニョが待望の今季初ゴール。2トップを変えた清水にとっては、理想的な得点だった。
だが、その後にも東京Vに流れを引き戻すチャンスはあった。22分には船越とのワンツーでボランチの大野がゴール右に飛び出し、決定的なシュートを放つが、ここはGK西部のファインセーブに阻止される。
すると、24分に枝村の落としからフェルナンジーニョが中央を突破し、ゴール左に低いシュートを決めて、清水が追加点。ここでも東京Vのマークは甘かった。
41分には東京Vがビッグチャンスを作り、レアンドロの右クロスからファーの大野がフリーでヘッド。だが、ここでもGK西部が素晴らしい反応を見せる。腰痛を抱えながらも強行出場した西部が、相手に流れを渡さないビッグセーブを見せたことも、ゲーム展開を大きく左右した。
ここまでは、お互いに守備にスキがある中で、どちらが決めきれたかという差が表われた展開。だが、44分に原のシュートのこぼれ球を枝村が押し込み、前半のうちに3-0となったことで、清水が完全に「きっかけ」をつかんだ。
後半に入ると、清水の守備が修正され、東京Vはチャンスを作れなくなってくる。劣勢にイライラの募ったトップ下のディエゴが、下がってボールを受けにいったことで船越が孤立してしまい、ますます攻め手がなくなってしまった。東京Vのロングボールにも、清水の21歳のセンターバックコンビ、青山と岩下がほとんど競り勝ち、セカンドボールも東京Vに拾わせず、完全にワンサイドゲームとなっていった。
そして20分には、西澤がポストプレーから自ら反転して思いきりの良いミドルシュートを決め、4点目。これは西澤が清水に来てから初めて日本平で決めたゴールとなり、彼自身本当にうれしそうな表情を見せるとともに、周囲の選手たちも兄貴分的な彼のゴールを心から祝福して、歓喜の輪を作った。
こうなると、日本平はもはや「祭り」の状態。26分に右FKから岩下が頭で決めて5点目をゲットし、長谷川監督が就任してから最多得点を記録した。結局、後半は東京Vにほとんどチャンスを作らせなかった清水が、4試合ぶりの無失点で5-0の大勝。折り返し点で勝点を7に伸ばし、ヤマザキナビスコカップの予選突破に向けて大きく前進した。
試合後の日本平は、4日前の名古屋戦後の沈んだムードから一変。取るべき選手がゴールを決めて、2年目の原も、自らのゴールこそなかったが、チームを活気づける気持ちの入ったプレーを見せて2ゴールに絡んだ。新たな2トップのチョイスや、後ろから声を出し続けた山西や岩下らの起用がズバリと当たり、チームは立て直しのきっかけをつかんだのは間違いない。
ただし、この流れをリーグ戦、つまり次節の横浜FM戦(4/19@日産ス)にもつなげられなければ、完全復活はできない。横浜FMの守備は、もっともっと厳しいだろう。土曜日の試合までの中2日間は、清水にとって本当に大事な時間となるはずだ。
以上
2008.04.17 Reported by 前島芳雄
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