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【ヤマザキナビスコカップ F東京 vs 大分】レポート:大分が価値ある先勝。城福トーキョー『シャムスカマジック』に沈む。(08.07.03)

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7月2日(水) 2008 ヤマザキナビスコカップ
F東京 1 - 2 大分 (19:00/味スタ/11,378人)
得点者:28' 前田俊介(大分)、44' 石川直宏(F東京)、83' エジミウソン(大分)
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 ナビスコカップ準々決勝第1戦は、F東京が大分に2−1で敗れた。これでF東京は、第2戦のアウェイ九州石油ドームで2点差以上の勝利が必要となった。同スコア2−1で勝利の場合は、延長戦を戦う。いずれにしても「次に進むためにはもう勝つしかないし、点をたくさん取らなければならない」(城福監督)。準決勝進出の壁は厚く険しいものとなった。

 互いの指揮官の采配と思惑が交錯したゲームは、見応え十分だった。城福トーキョーは疲労の激しい選手よりも、フレッシュなメンバーを選択してこの一戦に臨んだ。中2日のJリーグで首位・浦和戦を控えたことも少なからず影響していたのかもしれない。加えて後半は、リーグ14節千葉戦で不調だったカボレを途中投入するなど、先を見据えた采配に打って出たが、結果的には裏目に出てしまった。

 大分は、初の決勝トーナメント進出、クラブ初タイトル獲得に鼻息荒く味の素スタジアムに乗り込んできた。選手と、システムを状況にあわせて変化させ、価値ある勝利を手にした。同時に大きなアドバンテージをホームに持ち帰ることとなった。

大分は28分、FW前田俊介がアクロバティックな左足ボレーで先制点を挙げた。前田はDFのクリアミスに素早く反応。体を宙に浮かべると、腰を捻り、その勢いを左足からボールに伝えた。放たれたボールは、GK塩田仁史が届かない弾道を描きゴールへと突き刺さった。アウェイゴールルールで精神的にも優位に立つ先制点は1点以上の価値があった。

F東京は前半終了間際の44分に、数本のパスを繋ぎFW平山相太が落としたボールにMF石川直宏が抜け出しGK西川周作と1対1に。石川はワントラップから大分西川の脇下を抜いて同点ゴールを決めて前半を折り返す。

後半は立ち上がりからF東京が主導権を握った。だが、幾度か訪れる決定機を決めきれず。ゲームは動かずにいた。城福監督は、ここでベンチに置いていた切り札を次々と切る。だが、カボレがブレーキ。思うように攻撃にリズムが生まれない。逆に83分、ミスから大分にボールを奪われると、カウンターからエジミウソンに決められゲームは終了した。

シャムスカ監督の采配の妙は後半にあった。MF金崎夢生を2トップの一角に上げ、さらに右サイドのスペースを突かせてF東京左サイドバックの徳永悠平の攻め上がりを制限させた。さらに左サイドで運動量の落ちてきた、MF鈴木慎吾をトップ下に移動させると、フレッシュなMF小林亮を左の守備強化に加えた。カウンターに備えてFW高松大樹とMF高橋大輔を前線に投入。前線に運動量を加えることで、ビルドアップに不安を見せていたF東京最終ラインにさらにプレッシャーを与えた。監督の意図がチームに伝わり、後半立ち上がりにF東京に移った主導権を握り返すことに成功したといえる。

 「相手が広くピッチを使ってくるから、そこにできるグレーゾーンを我々が突くか、相手の広さに振り回されるかのどちらかの展開になると予想していた。失点は崩されたわけではないので非常に残念。ただ、イージーなミスでボールを渡すから、自分たちが苦しくなっていた」(城福監督)

 F東京は城福監督が話すとおり、ビルドアップでのミスが結果的に決勝点を与えてしまった。第2戦までは間隔が空くが、Jリーグでは浦和戦を皮切りに上位3クラブとの対戦が始まる。正念場に向けて大きな課題を残した。

以上

2008.07.03 Reported by 馬場康平
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