7月29日(火) キリンチャレンジカップ2008
U23日本 0 - 1 U23アルゼンチン (19:22/国立/43,089人)
得点者:68' ディマリア(U23アルゼンチン)
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後半開始頃から、遠くに雷鳴が聞こえ出す。少しずつ雨粒が落ちてくるようになり、気づけばあっとういう間に雷雨に見舞われていた。試合終了の約6分前には、中断の決定が下されそのまま試合は終了。結果的に反町ジャパンとしては、国内での試合で初黒星がついた。ただ90分を戦い切ったわけではなく「最後はちょっと消化不良」と反町監督は割り切れないような表情も見せた。0−1で試合が進行していたため、最後の10分は勝負をかけた戦いのシミュレーションができる時間帯。そこで勝負にこだわることが出来なかったという意味では歯がゆさが残った。
だが、選手たちはポジティブにとらえている。「本番でも起こりうることだから、良いシュミレーションが出来た」と主将水本裕貴(京都)は冷静さを見せた。そうやって振り返ることのできるような精神力に、2年間の成長ぶりとたくましさを見せた。
試合では、豊田陽平(山形)を1トップに置いた4-5-1システムが採用された。オーストラリア戦で見せた2トップの形とは違い、守備に重点がおかれた布陣で、北京で現実的に採用される可能性の高いものだ。李忠成(柏)、細貝萌(浦和)が負傷のために大事をとって出場しなかったため、本番と完全に同じものが再現できたわけではないが、アルゼンチンを相手にある程度のことをイメージできる試合となった。
試合前に重要視したのは立ち上がりの15分間。「五輪の過去3大会でも、その時間帯に失点が多いことから特に注意して試合に送り出した」と指揮官は言う。試合開始4分にはセットプレー、7分にはスピードに乗ったカウンター攻撃に脅かされかけたが、そこをしのいだ。指揮官は「あそこで失点するのが日本」だと話す。この試合はあくまで親善試合で、アルゼンチンにも本番の迫力はなかった。それだけに、ここを凌げたことにただ満足ということだけでいけないだろう。
前半はかなり守備的に、最終ラインも下がってしまった日本。攻撃の回数が減り内田篤人のサイドからのサイド攻撃もしくはカウンター攻撃しかなくなった。後半に入るにあたり、指揮官は下がり気味になっていた中盤の位置を修正。ただ、「後半は天候が変わり評価しづらい」と指揮官は振り返っている。試合は後半、中央からの攻撃でアグエロからのラストパスに最後はディマリアがディフェンダーを交わしてはなったシュートによる1点で決着がついた。
結局のところ結果は出なかった。内容的にも良いところもあれば、悪いところも出た試合だった。攻撃面では練習どおりに崩すこともあったが、回数は少なく大半はサイド攻撃に終始した。守備においてもあれだけやった対人プレーの成果が出たとは言いがたい。ただ、いつもこのチームは逆境を跳ね返してきた。反町監督の言葉を借りれば「叩かれて強くなってきた」チームだ。本番前の良い薬になる試合だったと思いたい。
選手がピッチから退き、しばらくは豪雨が続いた。試合終了が決定した後も、もう国内で戦うことのない反町ジャパンへのコールは絶えず鳴り響いた。やがて雨脚が遠のき、スタンドへの挨拶に姿を現した選手たちに、いつも以上にそのコールはありがたく響いたはずだ。本番の舞台では、そんな全ての思いをぶつけるだけだ。
以上
J’s GOALニュース
一覧へ【キリンチャレンジカップ2008 U23日本 vs U23アルゼンチン】レポート:前代未聞の雷雨による中断のまま試合終了。消化不良感の残る壮行試合を本番前の良い薬にしたい。(08.07.30)
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