8月1日(金) 2008 J2リーグ戦 第29節
岐阜 0 - 1 水戸 (19:04/長良川/2,878人)
得点者:63' 荒田智之(水戸)
携帯でこの試合のダイジェスト動画を見るなら - ライブサッカーJ -
----------
いよいよ始まった8月シリーズ。初戦の水戸戦は、相手の術中にはまったとも言えるし、これまでの課題が浮き彫りになり自滅したとも言える、2つの見方が出来る試合となった。
ただ、どの見方にも共通するのが、岐阜が水戸より戦う気持ちで劣っていたということだ。松永監督も、試合後に憮然とした表情で、「サポーター、ファンにはプロとして相応しくない試合をしてしまった。こういうゲームをしているのは力がない証拠」と語ったことが、この試合の内容を如実に表していた。
立ち上がりから岐阜は得意とする中盤ポゼッションを軸に、テンポのよい攻撃を見せた。これには一見、岐阜のペースで試合が進んでいるかに見えたが、時間が経過するに連れて、繋いだボールをどうしたいのか、狙いが見えない単調なサッカーへと形を変えていった。
一方、水戸の戦い方は明確であった。「岐阜は片桐、小島宏が前線にいて、鋭いカウンターを仕掛けてくる。なので今日は村松をアンカー気味に置いて、中盤を厚くするために赤星をトップ下にしてワンブロックを置いた」と木山監督が語ったように、水戸は1トップの荒田の後方に赤星を、パク・チュホと村松のダブルボランチを置く【4-2-3-1】を採用したが、攻撃時は村松をアンカー気味に残した【4-1-4-1】を、守備時になると両サイドハーフがボランチラインまで引いて、2ラインを形成し、【4-4-1-1】にシフトチェンジする形をとってきた。主力のケガ人が続出し、メンバーが大きく入れ替わっている苦しい台所事情でありながら、現有戦力で岐阜に対応できる最善策を敷いてきた。
改めて試合を振り返ると、立ち上がりは全体のラインを高く押し上げて、攻撃に出る岐阜と、DFラインとMFラインの2ラインでブロック形成し、守備を固める水戸という図式で始まった。岐阜は高木と梅田の両サイドハーフと北村、片桐、小島宏がうまく連動して、ハイテンポなパスサッカーで水戸を押し込んでいく。しかし、「繋がれてもそれほど怖さがなかった」とGK本間が語ったように、やはりバイタルエリアから先、つまりシュートまでうまく持って行けず、ペースは掴めど、決定的な形が作れないこれまでの嫌な流れに陥っていった。というよりも、この日の岐阜はシュートまで持っていく形をイメージしないまま攻めているかのような印象すら受けた。
案の定、30分過ぎになると、水戸も徐々に守備にリズムが生まれたトップ下の赤星にボールが入るようになり、岐阜陣内でプレーする時間が増えていった。
0−0で迎えた後半、木山監督の「相手の運動量が落ちたら仕掛けろ」という指示を受けた水戸は、立ち上がりに岐阜の動きの質が落ちたことを察すると、プレスの位置を前半より高めに設定。全体のラインを上げてきたことで、よりプレスが前に掛かるようになり、水戸にチャンスが生まれてくる。
63分、右サイドでDF星野からのパスを受けた金澤が放ったクロスを、ゴール前に飛び込んだ荒田がドンピシャヘッドで合わせ、水戸が待望の先制点を奪う。岐阜はその後、交代出場のMF大友を軸に反撃に転じるが、これまでの代償はあまりにも大きく、ロスタイムのビッグチャンスもフイにし、そのままタイムアップ。水戸が連敗を2で止める、貴重な勝ち点3を手にした。
松永監督にとってこの後半の結果は『必然の流れ』であった。「ハーフタイムに監督に『このままじゃ墓穴を掘るぞ』と言われた。その通りになってしまった」と片桐が語ったように、岐阜にとって試合の入り方ですでに勝負は決してしまっていた。
「準備が全く出来ていなかった。やろうとしていることははっきりしていても、メンタルが準備不足では意味がない。前半はボールに寄れていなかった。そういう基本的なことをおろそかにしていると、痛い目にあう」(松永監督)。
試合前から相手をしっかりとスカウティングし、現状に合った戦いを選手が理解して臨んだ水戸に対し、「全員がこの試合に対しての準備が足りなかった」(MF菊池)岐阜。この差が結果にはっきりと現れた一戦だった。
「いつもいい試合をした後には、痛い目にあう」と松永監督が語ったように、同じ過ちを繰り返す岐阜は、不甲斐ない敗戦の教訓をいつ活かすのか。これ以上、こういう試合を繰り返さないためにも、敢えてこれまで何度も書いたこの言葉でこの文章を締めたい。
この敗戦をチームとしてさらなるステップアップをするための、大きな糧となる敗戦にしなければならない。
以上
2008.08.02 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第29節 岐阜 vs 水戸】レポート:ケガ人続出の苦しい状況下で、チーム一丸となって勝ち点3を掴んだ水戸。一方、岐阜は同じ過ちを繰り返し、不甲斐ない結果に終わる(08.08.03)













