8月2日(土) JOMO CUP 2008
J-ALLSTARS 1 - 3 K-ALLSTARS (18:03/国立/27,629人)
得点者:37' チェソングッ(K-ALLSTARS)、57' エドゥー(K-ALLSTARS)、60' エドゥー(K-ALLSTARS)、67' 田中マルクス闘莉王(J-ALLSTARS)
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川崎Fの鄭大世曰く、昔から憧れていたという「そうそうたるメンバー」が集まったJ-ALLSTARSは試合開始からボール支配率でK-ALLSTARSを圧倒。ゴールは時間の問題かと思われるほどの猛攻を見せていた。
J-ALLSTARSの攻撃の原動力となったのは中村憲剛(川崎F)と山瀬功治(横浜FM)が並んだ2列目の高い流動性とそれを陰で支えた小笠原満男(鹿島)と金南一(神戸)のボランチコンビとで形成される中盤だった。ある局面ではショートパスをつなぎ、相手が密集するとすかさずサイドチェンジ。サイドライン際を両サイドバックが突破し続けた。しかし、シュートが決まらない。
J-ALLSTARS最多の6本のシュートを放っていた鄭大世は「前半で決めたかったです。チャンスもありましたし、決めないと恥ずかしいシュートもあった」と悔しがった。長身のヨンセンと組んだことで、ファーストディフェンスの厳しさを回避できた側面もあったのだろう。ゾーンで守っていたというK-ALLSTARSの最終ラインに生まれたスペースをうまく使い、次々とシュート機会を得ていた。
FWの選手にシュートの機会が増える事で、K-ALLSTARSは自陣に張り付かざるを得なくなる。そこで生きてくるのが2列目からのミドルシュートである。16分には中村がパンチ力のあるミドルシュートを放つが、ここはGKイ ウンジェが素晴らしい反応でボールをはじき返し、士気を高めた。
チャンスはあれど点にはつながらず。小笠原満男が「あとはゴールだけという展開でした」と振り返る試合は、意外な形で動くこととなる。前半36分。K-ALLSTARSがゴール前で得たFKの場面。キッカーのドゥドゥが放った鋭いシュートは楢崎正剛(名古屋)のセーブによってクロスバーを叩くが、このこぼれ球がチェ ソングッの目の前に転がってしまった。この日、K-ALLSTARSの速攻に絡み反撃の形を組み立てていたチェ ソングッは落ち着いて右足を振り抜き、先制ゴールをねじ込んだ。
1点のビハインドを背負ったJ-ALLSTARSは、後半開始早々に山瀬がPKを得るが、自ら蹴ったこのPKはイ ウンジェの再びのファインセーブによって阻まれてしまう。同点に追いつく大きな機会を逃したJ-ALLSTARSは、57分に逆にPKを与え後半から出場のエドゥーがこれを落ち着いて決めて追加点。さらにその3分後にはカウンターを受け、チェ ソングからのラストパスを受けたエドゥーが柔らかいループシュートを流し込んで3点をリードした。
ホーム・国立で負けられないJ-ALLSTARSは、67分にゴール前の絶好の位置でFKを得る。この場面、闘莉王(浦和)がキッカー小笠原からのボールをダイレクトでシュートして1点を返し、反撃の狼煙を上げる。2点を追いかける試合終盤に存在感を示したのが、60分に山瀬との交代でピッチに立っていた金崎夢生(大分)である。途中交代出場の有利さを生かしてピッチを駆けめぐり、パスを引き出し続けた。本人は「出てこないかな、と思うところでパスが出てきました」と口にしているが、それだけボールサイドに顔を出していたという事だろう。
しかし1点を失って以降のK-ALLSTARSは集中を切らす事はなかった。魔の2点差の法則に従えば、J-ALLSTARSが2点目を奪った瞬間に一気に試合の流れが変わる恐れもあった。それだけに、最後の最後のところでゴールを死守し続けた。
試合の印象だけを振り返れば、J-ALLSTARSの持ち味を出せた試合だった。しかし結果は1-3でK-ALLSTARSの完勝である。何度となく訪れた決定機をものにしなければ、サッカーは勝つことができない、という事を改めて思い知らされた一戦だった。と同時にオールスターの新しい形を示したという意味で、興味深い一戦となったと言えるだろう。
話は変わるが、試合後の表彰式も終わり、選手たちがサポーターに挨拶しようかという時のこと。影のMVPとも言えるイ ウンジェが、楢崎の元に歩み寄りユニフォーム交換を申し出ていた。それがきっかけになったのか、ヨンセンと激しくやり合っていたキム ヒョンイルも同じようにユニフォーム交換。その後も数名の選手が激闘の証を交換しあっていた。激しくK-ALLSTARSを応援していたKリーグのサポーターは、勝者の余裕かJ-ALLSTARSにも盛大に拍手。何かと色々とある日韓両国だが、スポーツによる交流はなかなかいいものであると感じた大会だった。ちなみに来年はソウルでの開催が決定済み。ホームでの屈辱は、アウェイできっちり返してほしいところだ。
以上
2008.08.03 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
一覧へ【JOMO CUP 2008】レポート:持ち味を出したJ-ALLSTARSは決定機を決めきれず。3ゴールのK-ALLSTARSに大敗。(08.08.03)













